らくがき・澪

澪。
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らくがき・澪

澪。
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らくがき・レイチェル

レイチェル。
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名探偵コナン「雪山山荘殺人事件」

デジタルリマスター版(再放送)ですね。わりと昔のかな?

小五郎、酔ってるから推理がへぼいわけではなく、いつもあんな感じですよね(笑)。しかし、金目当てでも金時計は持っていかないって人、普通にいると思うんだけどなぁ。私なら持っていかない。時計なんて売っても持ってても足がつきやすいですし。

あのアリバイ、防犯カメラの映像を調べればすぐにばれますよね。眠りの小五郎がいなくても普通に警察の捜査で解決できただろうな。もうちょっと時間は掛かりますが。

あのダイイングメッセージは難しすぎる…わからないって…。まあ、名探偵あてだから難しくしたんだろうけど、死ぬ間際によくあんなことを考えられるな。腐っても大学教授ということか。

次回はキッド!

▼名探偵コナン アニメ感想等
名探偵コナン@SKY BLUE
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ガリレイドンナ

最終回でした。なかなか面白かったですー。過去との繋がりとか家族総出演とか良かった。ラストで母親が味方になる展開は予想してたけどスカッとしました。お父さんも登場で嬉しかった。ただ、ちょっと消化不良な部分もあったかな。ガリレオテゾロの扱いとか。あと、ロベルトやガニボスさんとか魅力的なキャラがいたのに、もうちょっとガッツリ絡ませてくれればよかったなぁ、と。でも全13話ということを考えれば十分ですかね。そういえば、最初フェラーリってすごい名字だなと思ったけど、考えてみたら豊田や本田みたいなものか。いや、よく知らないけど。
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らくがき・遥

遥。
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コードギアス 亡国のアキト 第2章 引き裂かれし翼竜

コードギアス 亡国のアキト 第2章 (初回限定版)。見ました。なんというアクロバティックな作戦。宇宙(というとちょっと違うかもですが)まで行くとは思わなかった。敵のナイトメアはやたらノーブルというか金がかかってそうな感じ。性能とは別のところで。見てて楽しいのでいいけど、お兄さんのナイトメアのやりすぎ感ときたら…(笑)。なんか黄金聖衣っぽいなと思ってしまったのは色のせいか。というか、アキトとお兄さん再会ですな。あの過去映像はどういうことなのか気になる。ギアスかけられてたよね。ところでジュリアス・キングスレイさんは何しに来たんだっけ。登場シーンだけで笑ってしまったけども。レイラは相変わらず可愛い。世間知らずで甘いところもあるけど、まっすぐでいいな。頬を赤らめていたあたりのシーンはほんと可愛い。

ピクチャードラマは本編の補完的なもの。脳波が繋がるという話も出てきます。訓練もせずにいきなり行ったのかと思ってたけど、ちゃんとやってたんですね。日本に行ったことはないけど、みんな一応折り紙は嗜んでるのか。私は普通に自分の手でも上手く折れない(笑)。

シンの義妹って婚約者でもあったんだ。本編ではそういう話は出てなかったと思うけど、付属の冊子のキャラ設定に載ってたんですよね。前回もそうだったけど、何気にネタバレしてるような…。そういえば、レイラも義兄と婚約みたいな話になってましたっけ。この国では一般的なことなんだろうか。

オーディオコメンタリーは囚われのイレブン3人組。テロリン君の話題で盛り上がりすぎ(笑)。テロリン君がテロの資金源とか。あと、いくつかあったピー音が気になるんだけど…! だいたいわかるものもあるけども。有益な情報としては、後半の戦いでアキトたちに何が起こっていたかの解説がちょろっとありました。うん、まあそこら辺の謎についてはこれからってことですね。どうでもいいけど、日笠陽子さんが空気の読めない子みたいになってた…いつもあんな感じなのだろうか…。はしゃぎっぷりが聞いてて疲れる(汗)。

▼コードギアス 反逆のルルーシュ アニメ感想等
コードギアス 反逆のルルーシュ@SKY BLUE
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らくがき・ユールベル

ユールベル。
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らくがき・サイファ

サイファ。
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らくがき・澪

澪。
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らくがき・レイチェル

レイチェル。
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らくがき・ラウル

ラウル。
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おおかみこどもの雨と雪

自分的にすごく苦手な話だろうなぁ、見ていて腹立たしくなる話だろうなぁ、と公開当時から思ってたんだけど、なぜか気になって嫌々見ることにしてしまいました(オイ)。見て確認しないと、ずっと棘のように引っかかってそうで…。

実際に見てみると、思ったよりは腹立たなかったけど、やっぱりそこはかとなくいらっとする。全然素敵だと思えないのは私の心が歪んでるからだろうか(笑)。結局雨はどうなったん? もう家には帰ってこないの? おおかみとしては大人なのかもしれないけど、人間としては子供なわけだし、家にいないとお母さんが大変なことになるんじゃ。また児相とかやってくるぞ(でも児相って追い返したら帰っちゃうんですね。もっとちゃんと仕事してほしい)。今度は近所づきあいもあるし急にいなくなったら不審に思われるよね。二十歳すぎれば好きにすればいいけどさ。ていうか、自分を探してずぶ濡れになって怪我した母親を駐車場に放置って…せめておうちまで運んであげようよ…。もう脳内も完全におおかみになっちゃってたんですかね。

で、なんで物語があそこまでなのかと疑問なのですが。中途半端な気がしてならない。雨は独り立ちしたけど、雪はまだ寮に入っただけ。子供たちを立派に育て上げるとか言ってるんだったら、二人を育て上げるまで描いてほしかった。たとえば雪が伴侶を見つけるまでとか。もしかしたら怪我させた子がそうなるのかもしれないけど、まだそういう意識じゃないですしね。

しかし、おおかみおとこの貯金がどれだけあったのか激しく気になる。何年も働かずに親子三人食っていけて(しかも雪は恐ろしいくらい食ってる)、物とか壊しまくってて、税金とか健康保険とかも払って、それでやっていけてたって相当あったんじゃない? 途中から花が働き出したけど毎日でもなく、賃金は高校生のバイト以下みたいだし。これ貯金が残されてなければ完璧に詰んでたと思う。やっぱり世の中お金ですね(オイ)。

この話、狼人間で大変さが増してる部分はあったけど、わりと普通の人間でも起こりうることが多かったなと。旦那が幼子を残して突然死んでしまうとか、別におおかみおとこに限ったことじゃないですよね。一人きりで幼子二人の育児をしてたらあんな感じになるだろうし、夜泣きがうるさくて隣の住人に怒鳴り込まれることもあるだろうし、自分の子がよその子を怪我させるってのもあるし、不登校になるのもそうだし。

イラッとするとか言いつつ、これだけちゃんと見て書いてるんだから、ある意味楽しんだと言えるのかもしれない…。
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「東京ラビリンス」第56話・もう少しだけ

「おかえり、澪」
「……ただいま」
 にこやかな笑みを浮かべた誠一に玄関口で出迎えられ、澪は気恥ずかしさを誤魔化すように肩をすくめる。小笠原へ出かける前まではここに居候していたのだから、ただいまと言ってもおかしくないだろうが、橘の家へ戻る予定になっているので少し躊躇いを感じていた。誠一にはまだそのことを話していない。
「勝手に行っちゃって本当にごめんね」
「大体のいきさつは武蔵から聞いたよ」
「え、そうなんだ」
 船から掛けた電話では、遥と一緒に小笠原へ行くということしか言わなかった。もっとも、いきさつといってもたいしたものではなく、遥が単身で小笠原へ向かったと聞いて慌てて追いかけた、というだけの話だ。知られて困るようなことは何もない。ただ、互いに反発しているはずの二人が連絡を取っていたことに驚いた。
「誠一から電話したの?」
「ん、まあな……上がって」
「うん。あ、これお土産」
 靴を脱ごうとしたとき、持ってきていた手提げの紙袋を思い出して誠一に差し出す。中身は悠人に渡したものと同じだ。彼は驚いたようにまじまじと見つめながら受け取った。
「お土産がもらえるとは思わなかった」
「感激するほどのものじゃないけど」
「澪に買ってきてもらえただけで感激だよ」
 本当に嬉しそうに言うので、澪としてはかえって申し訳ない気持ちになってきた。ここ数ヶ月で言い尽くせないほどの心配と迷惑を掛けたのに、これっぽっちでは何のお返しにもならない。せめてもう少し良いものを買ってくればよかった。今さらながらそんな後悔をしつつ、彼に促されて部屋に上がっていった。

「コーヒーでいいか?」
「うん」
 居間に入ると、誠一はそう尋ねて台所の方へ向かった。
 澪はいつものようにクッションに座ろうとしたが、ふと寝室の扉が半開きになっていることに気付き、ふらりと吸い寄せられるように中を覗いてみる。そこは澪がいたときのままになっていた。ショッピングバッグなどが隅にまとめられ、衣服のいくつかはハンガーに吊されている。荷物は多いが、タクシーを使えばどうにか一人で持って帰れるだろう。
 居間に戻ると、いつのまにか丸テーブルの上にケーキが二つ用意されていた。一つはフレジェというイチゴたっぷりのケーキで、もう一つはオペラというチョコレートケーキだ。夕食からさほど時間の経っていない今でもぺろりと平らげられそうなサイズで、四角くカットされた断面からも、上部の繊細な飾り付けからも、コンビニなどではなくきちんとしたケーキ店のものであることが窺える。
「ケーキ、食べるだろう?」
 台所の方でコーヒーを淹れている誠一が、クッションに座った澪に気付いて声を投げてきた。うん、とにこやかな笑みを浮かべて控えめに答えると、彼は手を止めることなく微笑み返し、まもなくマグカップを両手に持って戻ってきた。湯気とともに立ちのぼるコーヒーの香ばしさが鼻をくすぐる。
「澪はどっち?」
「チョコの方」
 迷いなく告げると同時に、澪の前にオペラが差し出された。誠一の前にはフレジェが置いてある。好みは把握されているので元々そのつもりで買ってきたのだろう。互いに顔を見合わせてくすっと笑ったあと、いただきます、と二人で声を弾ませてフォークを手に取った。

「ごめんね、荷物ずっと置きっぱなしで」
「橘の家に帰るつもりなのか?」
「うん、だから荷物を取りに来たの」
 ケーキを食べながら、澪は何気ない素振りで話を切り出したが、誠一には察しがついていたのだろう。彼の方から言いたいことを尋ねてくれた。肯定の返事にも特に驚いた様子はなかったが、コーヒーを口に運びつつ何か考え込んでいる。
「……ずっといてもいいんだぞ?」
「でも、学校が始まっちゃうから」
 ここからでも通えないことはないのだが、おそらく通学時間が倍以上になるだろうし、定期券用の通学証明書をもらうのも難しい。それに、悠人にも帰ってくるよう言いつけられている。家を出なければならない問題が解消した以上、いつまでも甘えているわけにはいかないのだ。
「あのね、お父さまは長期の海外勤務でドイツに行ったの」
「ああ、その話なら楠さんから聞いている」
 えっ、と澪は大きく目を見開いた。
「澪たちが小笠原へ向かった日の夜に、楠さんがうちに来たんだよ。橘美咲さんの死亡を公表することや、怪盗ファントムを引退させることや、橘大地さんが海外勤務になることを教えてくれた」
 彼も部外者ではないのだから話すことに不思議はない。ただ、その話だけなら電話で済ませても良かったはずだ。わざわざ家を訪れたのは他に理由があったからでは、と考えてしまうのは深読みのしすぎだろうか。思いを馳せているような彼の表情も気に掛かる。澪はフォークを置き、眉をひそめて横からずいっと覗き込んだ。
「他に何か話した?」
「……ん?」
「私のこととか」
「どうだったかな」
 誠一の視線は逃げていた。とぼけているとしか思えないその態度に、いっそう追及を厳しくする。
「ねえ、何を話したの?」
「たいしたことじゃないよ」
「気になるんだけど」
 拗ねるように口をとがらせてそう言い募ると、彼は困惑まじりの苦笑を浮かべた。
「んー……ひとつは澪が受験生になるって話」
「あ、うん、そうなんだよね。今から理系に変更するから大変かも」
 不意に現実を思い出し、自分の決めたことではあるが少し気が重くなる。しかし、受験くらいで弱音を吐いてはいられない。本当の目標はそのもっとずっと先にあるのだから。澪はあらためて気持ちを引き締めて、少しぬるくなったコーヒーに口をつけた。甘いチョコレートの味を掻き消すように苦みが広がる。
「理系って、急にどうしたんだ?」
「ん、お母さまの後を継ごうと思って」
「えっ……あの研究所で……?」
 大きく目を見開いてそう言った誠一に、澪はこくりと頷いて答える。
「小笠原に行っていたときに決心したの。おじいさまには向いてないって言われたし、自分でもそうかなって気がするけど、それでもわたし頑張ってみたい。とても無関係じゃいられないんだもん」
「…………」
 彼は表情を凍りつかせたまま絶句していた。いくら何でもそこまで驚かなくていいのに、と澪は溜息をつき、両手で持っていたマグカップをことりとテーブルに戻す。
「誠一も向いてないって思ってるよね」
「あっ、いや、そうじゃないんだ」
 誠一は我にかえってあたふたと否定したあと、眉を寄せて言葉を継ぐ。
「澪が大切だから、危ないことに首を突っ込んでほしくないんだよ」
「別に危なくないよ。お母さまたちみたいな非人道的な実験とかしないから。ちゃんと真っ当な方法で研究を進めていくの。石川さんも他のみんなもわかってくれているはずだし。過ちなんて絶対に犯さないし犯させない」
 澪は強気にそう言い切ったが、彼の表情は晴れなかった。
「でもなぁ、あの研究所は公安の監視下に置かれるし……」
「じゃあ、お仕事でも誠一と繋がっていられるね」
 ニコッと笑いかけると、誠一は呆れたような照れたような顔になって額を押さえる。
「そんな呑気な話じゃないだろう」
「あ、誠一は刑事に戻るんだっけ?」
 すべての片がついたら警視庁に戻れるかもしれない、刑事に復活できるかもしれない――以前そんな話をしていたことを思い出す。仕事上での繋がりがなくなったとしても、その望みが叶うのであれば一向に構わない。しかし、彼の顔に浮かんでいたのは力のない苦笑だった。
「その話はなくなった」
「えっ……なんか本当にごめん……」
「澪のせいじゃないから気にするな」
「うん……」
 自責の念で打ちひしがれた姿など誠一は望んでいない。そのことがわかっているので素直に話をおさめるが、さすがに気にするなと言われても無理である。澪と関わったがゆえの結果であることは明白なのだ。それでも、せめて彼の前では前向きに振る舞おうと心に決める。ケーキの最後のひとかけらをフォークで口に運んだ。
「そういえば、公安はこれからどうするの? 変なこと考えていない?」
「橘会長から牽制されてるから下手なことはできないよ。メルローズも正式に橘家の養女になるみたいだから、手を出すわけにはいかなくなる」
 公安の一員として口外できないことはあるだろうが、少なくとも話してくれたことに嘘はないはずだ。良かった、と澪は安堵の息をついてコーヒーを口にする。彼もつられるように柔らかい笑みを浮かべた。しかし、すぐにその表情をふいと硬くして言葉を繋ぐ。
「ただ、小笠原周辺の警戒は今後も継続するらしい。武蔵はああ言ってるけど、攻めてくる可能性もゼロじゃないからな。もちろんこちらから攻撃することはないはずだよ。相手の力量もわからないのに喧嘩を売るなんて危険すぎるだろう?」
「うん……じゃあ、事後処理はもう終わったの?」
「俺の仕事としてはだいたい終わったかな。上層部の方はまだいろいろとあるみたいだけど、直接的な事後処理というより、今後の対策とかを話し合っているんだと思う。まあ、俺は呼ばれてないからよくわからないけど」
 そう言って苦笑すると、マグカップに手を伸ばしてコーヒーを飲む。
「澪の方ももう終わった?」
「ん……あと少し、かな?」
 澪は動揺しつつも、それを悟られないよう努めて冷静に答える。
 剛三との勝負については問題が片付くまで秘密にしておこうと決めている。どうすべきかはかなり悩んだ。彼も当事者なのだから本来なら話すべきだとは思うが、こんなことを知ってしまえば黙っていないだろうし、話がこじれてややこしい事態になる可能性が高い。それに、自分の家の都合で起こったことなのだから、自分できちんと解決するのが筋だろうとも思う。
「二、三週間で終わらせるから」
「……終わらせる?」
 自分自身に言い聞かせるように口にした言葉を聞き咎め、誠一は怪訝な顔をした。事情を知らない彼の前では少々まずい発言だったかもしれない。しかし、澪はあえて何も答えず甘えるように抱きついた。彼の体に両腕をまわし、肩口に顔を埋める。
「どうした、澪?」
 誠一は少し驚いていたが、すぐに優しく気遣うような声音でそう尋ねてきた。背中に置かれた手のあたたかさが沁み入ってくる。澪は目を細め、ぎゅっと腕に力を込めながら吐息まじりの声を落とす。
「今日はここに泊めて」
「俺はいいけど、楠さんには……」
「言わなくていいよ」
 急に出てきたその名前に苛立ちを覚え、ふて腐れぎみに言い返すと、頭上で誠一がくすっと笑う気配がした。
「遅めの反抗期?」
「そんなんじゃないもん」
 とはいうものの、この態度では子供じみた反抗にしか見えないかもしれない。それならいっそそう思ってくれても構わないが、せめてこのくらいの我が儘は許してほしい――しかしながら、彼は充電していた携帯電話を手に取ると、澪を抱き留めたまま片手で電話をかけ始めた。
「南野です」
 相手は悠人だろう。誠一の背中にまわした澪の手に力がこもる。
「はい、今こちらに来ています。それで、澪さんが帰りたくないと言っているので、今晩はこちらで預かりたいのですが…………えっ、何を? ……はぁ…………わかりました。あしたには必ず帰らせます……えっ? ……はい、代わります」
 トントン、と澪を抱いていた手がそのまま背中を叩く。
「楠さんが代わってって」
「…………」
 少し腹立たしかったが無視することも出来ない。澪は渋々体を起こして携帯電話を受け取った。それを耳に当てながら、胸元の小さなピンクダイヤを無意識に握り込む。
「澪です」
『怒ってる?』
「……いえ」
 悠人に対して怒っているわけではないが、今はまだ冷静に彼と話せる心境ではない。声にも不機嫌さが滲んでしまう。悠人は電話の向こうで苦笑まじりの吐息を落とした。
『今日はそっちに泊まっていいから、あしたは帰っておいで』
「そのつもりです」
 口をついたのは可愛げのない言葉。暫しの沈黙のあと、悠人が真面目な硬い声で切り出した。
『澪、これだけは言わせてほしい。あれは決して僕が仕組んだことじゃない。剛三さんからは事前に何も聞いていなかったし、あんなことを言い出すなんて思いもしなかった。正直いって僕も戸惑っている』
「わかっています」
 剛三の独断であることは何となく感じ取っていた。悠人が悪いわけではない。軽率に勝負を受けてしまった自分が悪いのだ。もっとも、断ったとしてもそれで逃れられていたとは限らない。剛三が本気になれば自分に勝ち目などないのだから。うっかりそんな悲観的なことを考えてしまい、少し涙が滲んだ。
『込み入った話は帰ってからしよう』
「はい……それじゃあ、切りますね」
『ああ、おやすみ』
「おやすみなさい」
 澪は通話を切ると、下を向いたままぶっきらぼうに携帯電話を返した。涙が零れているわけではないものの、まだ目が潤んでいるので顔を上げられない。長い黒髪に隠されているので誠一からは見えないはずだが、さすがに様子がおかしいことには気付かれたようだ。
「楠さんと何かあったのか?」
「そういうわけじゃないけど」
 その曖昧な答えに納得しなかったのか、誠一はそろりと身を屈めて覗き込もうとする。澪は顔を見られまいと慌てて彼の胸に飛び込んだが、勢い余って押し倒すような格好になってしまった。のしかかったままどうしようかと思案していると、不意にぐるりと体が反転し、気が付けば真上からじっと彼に見下ろされていた。顔の両側に手をつかれ、体に跨がられ、逃げることも出来ない。
「……泣いてる?」
「泣いてないよ」
 僅かに目が潤んでいたかもしれないが、あくまでそう言い切る。若干弱気になって涙ぐんだだけで、泣いてなどいないし、泣いている場合でもないのだから。そんな態度を誠一がどう思ったのかはわからない。ただ、床についた彼の両手はいつしかグッと握り込まれていた。
「何かあるなら些細なことでも言ってほしい」
「うん……でも、もう少しだけ待ってて」
 澪が薄く微笑むと、彼はもどかしげに顔をしかめた。声を絞り出すようにして訴える。
「俺は、澪の力になりたいんだよ」
「……じゃあ、私に力をくれる?」
 この難題に毅然と立ち向かうだけの勇気を――言えない言葉を胸に、澪は真剣な眼差しでじっと彼の双眸を見据える。それだけで何か感じ取ってくれたのだろうか。つらそうな表情のまま僅かに目を細めた誠一が、ゆっくりと覆い被さるように顔を近づけ、熱い吐息を触れ合わせながら薄く開いた唇に口づける。澪はその行為に応じつつ、彼の背中に両手をまわしてしがみつくように力を込めた。


…これまでのお話は「東京ラビリンス」でご覧ください。

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らくがき・澪

澪。
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