【今週末はどこに行こう?】今週末行きたい 展覧会・イベント

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(関東地方・現代アート中心です。)

選んで、並べて、「誤訳」する ー「コンポジション — モノが持つルール —」展 @ATELIER MUJI

2018年05月06日 | アート●オススメ展覧会●

 高く伸びる金属製のオブジェや、穏やかな色の波打つようなオブジェ… でも、この形や色合いって、なんだか馴染みがありませんか?

 実はこれ、すべて無印良品の製品を並べてつくられているんです。

「コンポジション — モノが持つルール —」展 @ATELIER  MUJI

 アーティストは、今年のAsian Art Awardのファイナリストにも選出された冨井大裕さん

 画鋲や紙袋、ボールや衣服などの、誰にでも手に入る既製品の、もともとの機能を壊すことなく、「指示書」で組み立てることによって”彫刻”作品を作り上げる冨井さん。場所、テーマ、唯一性 といった「彫刻の言語」を裏切る作品を制作し、twitter上では「今日の彫刻」として、生活で見つけた”彫刻的な”ものを毎日発表しています。

(「composition for MUJI #16 "波" / 冨井大裕
作品の上方には指示書も展示されています。)

 今回の展示は、その「素材」が無印良品の製品で、会場にはその「指示書」も一緒に展示されていて、さらにその「素材」は目の前にある売り場で買い揃えることもできてしまう…つまり、作ろうと思えば、冨井さんの作品を自分で”作る”こともできてしまうという斬新な展示!

(展示のチラシには、作品に使ってる製品の売り場まで記載されています。)

 指示書が一緒に展示されることで、作品の表面からは見えない中身が見えてくるのもまた、面白いです。見えない中身は、ほんとに入っているのでしょうか…?

(composition for MUJI #11 "透き間の光" / 冨井大裕
指示書によると、カードケースの中には、色違いの折り紙がぎっしりと詰まっているそうです。)

 冨井さんは、自分の作品について、「もともとあったものを意識的に『誤訳』する」と語っていらっしゃいました。(Asian Art Award トークより)

 既製品の本来の使い方からは「誤った」使い方。でもそれによって、その製品の形や色、質感に気づき、別の美しさが見えてくる。
今回の展示は、そんな冨井大裕さんの作品と、シンプルだけど使いやすさが考えられた無印良品の製品とがマッチしたとても面白い展示でした。

 ちなみに、今回の展示はチラシもとてもユニーク。白地に茶色の文字が印刷されているのではなく、クラフト地の紙に文字の部分を残して白いインクで地がプリントされていました。柔らかい雰囲気が素敵です。

 2018年 6月 24日 (日)までです。

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■ 「コンポジション ー モノが持つルール」展  @ATELIER MUJI(有楽町)

(composition for MUJI #2 "展開する9枚の仕切り板" / 冨井大裕)

会期:2018年4月20日(金)~6月24日(日) 
時間:10:00 - 21:00 
入場無料
アーティスト:冨井大裕

想像と創造とかたち
ひとが持つ力のひとつに、想像力があります。
さらに、創造力が加わると、それがかたちになります。
本展は、クリエイターと一緒に、
ものを考えること、ものをつくること、またそれがある空間と時間を通して、
私たちに宿る創造の可能性をみんなで更新してみよう、という展覧会です。


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