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【写真レポート】ULTRA x ANTEROOM exhibition 2015 オープニングレセプション (展示は5/10(日)まで)

2015年04月28日 | アート・写真レポート
京都のホテル HOTEL ANTEROOM KYOTO で開催中の「 ULTRA x ANTEROOM exhibition 2015 」。
 
こちらのオープニングレセプションでアートユニット・明和電機の新作「ナポレオン銃」のお披露目がされるということで、参加させていただきました。
 
 
 
この展覧会は ”京都造形芸術大学の立体造形工房兼、実践教育機関「ウルトラファクトリー」に縁のある総勢18名のアーティストの作品を一堂に展示” するもの。(文は企画展HPより)
 
レセプションでは「ULTRA」の形に並べられたサンドイッチに、キッシュ、野菜チップスなどのフードが振る舞われました。かわいい!そして美味しかったです!
 
 
 
…あっという間になくなりました。ビール片手にしばし待ちます。
 
 
 
30分ほどして、ウルトラ・ファクトリー ディレクターのヤノベケンジさんのトークでレセプションがはじまりました。淡々とした話し方で面白いトークを繰り広げるヤノベさん。
(琳派400年記念になぞらえて)"ウルトラ派"を盛り上げて行きましょう!」
 
 
 

続いて、明和電機 代表取締役・土佐信道さん

「それでは、製品説明に入らせていただきます。 」
 
新作「ナポレオン銃」は、なんと当日の朝5時にできたばかりなのだそうです。
 
 
 
 
 
「簡単に言うと"シャンパンシャワー"を正確に発射するライフルです。」
 
そもそもシャンパンシャワーは、ナポレオンがモエシャンドンをぶっ放したのがはじまりなのだそうです。それで「ナポレオン銃」。
 
「でも、ビールでも大丈夫です。」


 
「先端にあるのが弁です。引き金をひくとこれが解放されます。それだけだと泡が出ないので、泡を出すためのスイッチがこちらにあります。」
 
とスイッチを押すと、カシャカシャ!!と台座が前後し、かなり激しくボトルがシェイクされます。あまりに激しかったのかすでにやや液漏れが…
 
 
 
金具をフォースバンドで固定。
 
 
 
「完成いたしました。
これで起動スイッチを押すとシェイクされて泡がたち、引き金を引くと発泡酒が発砲されます。」
 
 
 
「 —すでに液漏れしてますね… ここで液漏れするのはおかしいんですが…」
 
 
 
若干の不安が漂いつつ…
 
「僕が撃つというよりは、創った動機は”撃たれたい”だったんですね」
 
と、デモンストレーションの射手に会場にいらしたお姉さんを指名します。銃の使い方のレクチャー中に銃が暴発するハプニングがありつつも、製品デモンストレーションの開始です。
 
 
 
 

デモンストレーションのため、社長とお姉さんは屋外へ。(ガラス越しのため、反射でやや見づらくてすみません…)
 
 
 
新しいモエ・シャンドンをセットします。
 
 

銃口をつけて完成。
 
 
 

お姉さんに銃を託し、社長は白いクロスのディナーテーブルへ。(人に向けて構えると、迫力ありますね。)
 
 
 
そして… カシャカシャカシャカシャ!!とボトルが振られ、シャンパンシャワーが発砲されます。
 
 
 
…本来は7Mほどシャンパンシャワーが飛ぶそうなのですが、吹き出す勢いで銃口が飛んで普通の(?)シャンパンシャワーに。
 
社長が近づき、グラスでシャワーを受けます。
 
 
 
真横から。シャンパンシャワーがグラスを射抜いて(?)います。
 
 
 
最後は会場の方へ向けてぶっ放してくださいました。
 
 

グラスで受けたシャンパンを飲み干す社長。
 
 
 
シャンパンで制服もびしょびしょです。
 
 
 
 
びしょびしょになったので、今回のホテルでのイベントのために製作された「明和電機パジャマ」に着替えて社長再登場。ナポレオン銃を、再度ケースに展示します。
 
 

今回もナンセンスな新製品に会場は爆笑の渦でしたが、こちらの「ナポレオン銃」の開発のきっかけは昨年のパキスタンでの銃を使ったテロ事件なのだそうです。
 
 
 
そしてこの作品の構想を練りつつ展覧会の撤収作業のためパリに滞在されている間にシャルリーエブド社の襲撃事件が起こり、緊張感に包まれる中でナポレオンの墓・軍事博物館の銃の陳列を見に行かれたそうです。
 
事件に使われた銃「AK47」は量産しやすく丈夫であるために1億丁以上製造され、原爆以上に人を殺してきたものだとのこと。
 
 
 
 
「発砲」より「発泡」がいい
 
「AKにうたれるよりは、sAKeにうたれたい。」

人を殺す"ナンセンス・マシーン"である銃を、見ている人たちが笑ってしまう"ナンセンス・マシーン'"へ。同じ「ナンセンス」な機械を対極の方向に持って行ってしまえるところにアート作品の力を感じます。
 
(※ 作品製作の経緯は、明和電機twitter, DOTPLACEのインタビュー記事などを参考にさせていただきました。)
 
 
 
なお、公式動画もYouTubeにupされています。
動きが面白い機械なので、ぜひこちらもどうぞ。
 
 
 
 
 
******************
 
 
 
 

今回の会場のHOTEL ANTEROOM KYOTOは、Gallery 9.5というギャラリーを備えたホテルです。

 

 

こちらのホテルでは、 企画展「ULTRA × ANTEROOM exhibition 2015」の開催期間中のみヤノベケンジさん、明和電機のコンセプトルームを展開しています。

コンセプトルームは宿泊者しか見られない展示です。私は明和電機ルームに宿泊しましたが、一晩好きな作品に囲まれて過ごせるぜいたくな時間でした!

 


ULTRA × ANTEROOM exhibition 2015」では、ヤノベケンジさん、石橋義正さん、名和晃平さん、やなぎみわさんといったウルトラファクトリー」にゆかりのあるアーティストやテクニカルスタッフさんら18人の作品が展示され、オーディエンスによる投票も行われています。

 

(バーには、開催中の京都国際芸術祭・PARASOPHIAに出展されているやなぎみわさんのステージトレーラーの下絵も展示されていました。)

 

絵画・立体・映像といった様々なジャンルの作品がホテル内のロビーやバー、喫煙所など様々な場所に設置されていました。
「これは一体何だろう…?」と思わず足を止めて観察してしまう、一見、何者かつかみづらいものの、心にひっかかってじっくりと見入ってしまうような作品が並びます。

5月9日(土)には、クロージングイベントも開催されるそうです。

 

 

■ DATA ■

ULTRA × ANTEROOM exhibition 2015

会期:2015年3月7日(土)- 5月10日(日)

会場:ホテル アンテルーム 京都 GALLERY9.5

出品作家:石橋義正、名和晃平、明和電機、やなぎみわ、ヤノベケンジ
井上美幸、菊池のえる、黄海寧、児玉真人、後藤雅樹、田辺真弓、田部井勝、張瀚元、長沢優希、橋本敦史、平松実紗、森彩華、大和美緒

 

オープニングレセプション:2015年3月8日(日)18:00~20:00【終了】

クロージングイベント:2015年5月9日(土)


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