瓢簞舟の「ちょっと頭に浮かぶ」

こちらでは小説をhttps://kakuyomu.jp/works/16816700427846884378

人類の特徴

2017-11-19 09:39:01 | 随想
私は他者に対してやさしくない。
が、チンパンジーにおける互恵性の実験について聞いたときに思った。ああ、こんな私でも人類の端くれにはいるのだなあ、と。

実験の内容は煩雑になるので割愛する。結果だけ。実験結果はチンパンジーに互恵性は認められず、ただ独占があるのみ。

酷いな、と思った。あさましい、と思った。分け合えばお互い幸せだろうに。

他者に対してやさしくない私においてこの感想である。ほとんどの人は私と同様な感想を持つはずだ。やさしい人ならチンパンジーの独占的行為に憤りすら感じるだろう。

利他的であること。それが人類を特徴づける。
人にやさしく、なんぞと言わずとも人類はもともと他者にやさしくする動物なのである。
利他的でなくなったとき、人類は別の何かへと進化(とみるか退化とみるか)するのであろう。すでにそのような兆候を感じなくもない。利己的で排他的な世界になりつつある。

人類は何者になろうとしているのか。どこに向かおうとしているのか。
種としての意思はどうだか知らぬが、人類の一人(いちにん)である私は人類でいることに留まり続けるつもりである。やさしさの持ち合わせは少ないけれど。
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