夏休みのせいか、すっかりごぶさたしておりました。
さて、暑かった夏もようやく終息を迎えたと思ったら、ちゃんと季節を忘れず我が家の近くでも曼珠沙華が咲きだしました。曼珠沙華とはサンスクリット語で、天上の花という意味があるそうです(法華経に由来)。
曼珠沙華は変わった植物で、夏までは休眠してて彼岸頃に花を咲かせ、その後晩秋頃花も茎も枯らしてのち葉を出し、そのまま越冬し、最後に春過ぎに葉も枯れ休眠に入ります。
中医学では石蒜(セキサン)と呼ばれ、関節に水がたまるような症状には著効があると言われています。
*肩こり・肋膜炎・腎臓病・腹膜炎に
ショウガ少々をすりおろし、この根のすりおろしたものと混ぜ、紙に厚めに伸ばして両足の土ふまずに貼り、1日2~3回取り替えます。
*リューマチ・神経痛
根とヒマの種(ヒマシ油のもとで漢方薬局にある)をすりばちでつぶして等分に混ぜ、痛むところと足の裏に貼ると痛みとたまった水がとれます(特に膝には卓効あり)。
事実、変形性膝関節症に苦しんでた母はこの方法ですっかりよくなり、そんな訳で今でも我が家の庭では毎年彼岸頃には花を咲かせています。
*乳腺炎・捻挫
根をすりおろし、酒を少量加え、布または紙に伸ばして貼ります。
民間療法では外用としてしか利用しませんが、含まれている有毒成分(主にアルカロイド)を利用して、アメーバ赤痢や肺ジストマの注射液、小児マヒの後遺症やアルツハイマーの治療薬も作られているそうです。
とまれ、彼岸花のシーズンはまだ始まったばかり、しばらくは身近な所で私達の目を楽しませてくれることでしょう。
*広島では三次市吉舎の馬洗川河川敷が有名(県の景観大賞を受賞)
参考文献 「薬草の自然療法」 東城百合子著 池田書店
にほんブログ村
東洋医学 ブログランキングへ