まちみちふうけい

四角い枠に切り取られた風景は一瞬のもの、そんな一瞬を追い求めてこれからも相棒と走り続ける・・・

No.564 頑張っとうよ、KOBE

2016-09-07 10:03:44 | ふうけい
おはようございます。









登録有形文化財巡り、神戸市内編、北野町界隈から兵庫県庁へと下りて来ました。たどり着いたのはその県庁に近い所にある相楽園。自分(一人称)はこんな町中に公園があるのは知りませんでした、文化財検索をしていてここにはいくつか見所があるとのことで、今回立ち寄って行くことにしました。相棒君を入口の前に置いて、寺院の楼門風のなかなか立派な門から入って行きます、ってここ入場料取るんですか・・・。









公園内を巡って行って写真1枚目、2枚目の旧小寺家厩舎、3枚目~6枚目の旧ハッサム住宅と共に重要文化財、元は神戸市内にあったものが移設されてきてこの場で展示されている。文化財巡りはその場にあるものを地図と情報を頼りに探し当てるのが楽しみなところなので、このように移設されてきて簡単に見つけられるのはあまりにも味気ない感じ、点数を稼ぐには少し苦労があった方がいいと言ったところか・・・って結局見つけられずに諦めて次回の宿題にしてしまうこともよくあるのですが。










公園内には池があって、写真3枚目、何やら気になる派手な小屋みたいなものが見える。水辺に沿う森の中を先へと進んで行くと写真4枚目、船屋方と書かれた説明の看板に出会う、何か時代劇に出てくるお殿様が乗るような豪華な駕籠のように見える、これも重要文化財である。


と、まあ今回はここまでサクッと、何かやる気のない文章のように思われるかも知れません。あれやこれやと説明するのは苦手なので、相楽園がこんな所だと言うのは詳しくはこちらをご覧いただくこととしておきます。さて、今回この公園を巡っているとこういう風景がありました。




旧ハッサム邸の庭の真ん中にピサの斜塔のように傾いて立っているのは、屋根から落ちた煙突とのこと、どうしてこうなったのかはもうお分かりだと思います、阪神大震災です。こんな大きな塊が屋根を突き抜け部屋の中まで落ちてきたとのことで、地震の凄まじさを目の当たりにすることになりました。神戸市内にはこのように「傷跡」と言うのが至る所に残っています。







あの日、まだ目が醒めきらないうちに「ああ~、何か揺れてるなあ・・・」と思っていたが、隣で母が叫び声をあげたのではっきりと目が醒めてしまった、それまで生きてきたうちでは一番大きな地震だったと思う。すぐに部屋に2台あるテレビをつけて、1台はNHK、もう1台は朝日放送(6ch)に合わせる、生放送のABCの方はスタジオがパニックになっていた。NHKのニュースでは速報が流れ、近畿地方、逢坂、奈良では震度4と伝えていたが、そのすぐ後、神戸で震度7と言う数字は映し出された。自分(一人称)が生きてきたうちでこんなに近くでこの数字は見たことなかった、これは大変なことになっているのでは・・・と思ったが、その後両方のテレビから映し出される景色はもう信じられないと言った光景ばかりだった。ビルが倒れたり傾いたりして、瓦礫が散らばっている道をそれでも仕事に行こうと言う人が映し出されて、日本人はこんな時でも勤勉だな~と変なことを思ったが、7時半ころには余震があり、ABCの『おはよう朝日です』ではエレクトーンのお姉さんがエレクトーンの下にもぐりこんでいる映像が映し出された。奈良では震度4、自分的にはこちらの地震の方が怖かった・・・でも仕事は行かなければならない、近鉄は何とか動いているようだ。近鉄奈良駅前のビルでは窓ガラスが落ちて路上に散らばっていた、電車は満員だったが何とか座ることはできた、それでもなかなか発車しない。やっと動き出したがこれから震源に近い場所へ行かなければならないと言うのはもう怖くて仕方なかった。



南海電車は動いてなく、難波駅も改札は封鎖していたが昼前には何とか復旧、駅に電車が着くたびにたくさんの人が下りてきた。皆本当に勤勉なんだなあ、しかし地下鉄は動いていない、高島屋前のバス乗場には長蛇の列ができていて、皆それでも仕事に向かおうと言う姿勢は何とも異様な感じだった。店に並ぶ新聞の一面には大きな見出しとショッキングな写真が・・・その日のことは今でもはっきりと覚えているが、まさか大都会の神戸があんなことになってしまうとは思いもしなかった。高速は落ち鉄道は寸断され、町には煙が上がり商店街は・・・あれから21年か、でも、今の神戸の風景を見るとここが地震で崩壊的な被害を受けた所とはもう思えないほど、今でも残っている傷跡はあるものの確実に着実に復興してきてるんだよなあ、神戸の人たちって頑張ってきたんだよなあ、強いよなあ~。自分(一人称)は奈良に住んでいてこの時の地震で何がどうと考えが変わることとかはなく、ほんの70キロ程の距離でもどこか傍観していた感じだったが、神戸を走る時はその風景を見ながらいつもこの強さを感じている、決して捨てたもんじゃないよ、東北や熊本地方の人たちもそうであってほしいよな、まあ自分(一人称)がここで言う以前に、皆がそう思っているんだろうけど、大丈夫、人はそう簡単には崩れ落ちないって。今回もお付き合いのほど、どうもありがとうございました。       まちみち

最新の画像もっと見る

コメントを投稿