ノンリコース・ローンとは、非遡及型ローンと訳されます。 欧米で広く使われているそうです。 「非遡及」 とは、住宅の場合であれば、住宅ローンを払えなくなれば、当該住宅を手放して、ローンは終わりになる、ということです。
言い換えれば、有限責任型のローンでしょうか。
これに対して日本の個人住宅ローンは、何かの理由で住宅を手放しても、ローンが残っていれば、払い続けなければなりません。
景気後退などにより、個人住宅ローンの負担は家計を圧迫しています。 ローンの支払が出来なくなっている世帯も多いのです。 しかも、不動産価格の下落などで、住宅を手放しても、ローンは残るのが、日本型のローンなのです。
持ち家取得を推奨し補助してきた住宅政策。 融資競争に走った金融機関。
そして、様々な破綻をきたしたとき。 金融機関には公的資金が注入され、大手企業に対しては債権放棄が施されました。
政策や過剰競争のツケ(責任)は個人住宅ローンの借り主だけ、と言っても過言ではないでしょう。
住宅を手放してもローンは支払わなければなりません。 親が払えなければ子供に。 それも駄目なら… 自殺者が3万人超で推移している背景の一つではないでしょうか?
住宅取得価格の高額硬直性。 日本にノンリコース・ローンが無いのは、住宅取得価格が高すぎるから? 住宅が高いのは、土地価格政策の弊害?
ローンの負担が家庭の健全性にまで悪影響を及ぼしているような感じを受けています。
今のローン制度にならざるを得ない原因は多いのです。 高い土地価格。 作り続けないといけない建築業界。 持ち家神話。 金融融資のリスクヘッジ。
大局的な対策が必要だと感じます。
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