アコギおやじのあこぎな日々

初老の域に達したアコギおやじ。
日々のアコースティックな雑観

うまいのもの

2006-10-20 | Weblog
 アメリカ産牛肉の輸入が再開され、スーパーの店頭にも、堰を切ったように並び始めた。「アメリカの畜産業、さらには農業の将来は私たち日本が保証しましょう、そのかわりにミサイルから守ってね」とでも言うように、である。
 
 で、アメリカの牛肉って、そんなにおいしかったろうか? BSE問題が起きる前から、そんなにわれわれは好きだったのだろうか?


 食材が産地によって味が変わるのは理解できる。しかし、牛丼やハンバーガーってのは、実は過剰な味付けで素材の欠点を隠してるのではないの? 味蕾の並びが繊細でない、脂に強い欧米人などにはいいのだろうけど。


 結局、アメリカの肉を買わされるんでしょう?いろいろな事情で。


 私は食通ではないが料理が好きだ。料理が好きだと、食べてくれる人にいかに喜んでもらおうかと考える。そうすると、喜んでもらうためのおいしい料理を考える。そうすると、おいしさとはなんだ、と考える。味ってなんだ、と。


 甘い、辛い、しょっぱい。(西日本では「辛い」「塩辛い」と混同されて表現されている場合もあるが、「しょっぱい」は「辛い」ではないと思う)、にがい___。さまざまな味覚があるが、西洋人の味蕾が理解できるのは、そのあたりまでだと思う。


 しかし、実はその奥に、「旨み」があり、日本で生まれた人ならば、国籍が外国の方も含めて「旨み」を理解できる人が多い。鰹節や昆布だしの「旨み」だ。しかし、残念ながら、それらを外国語にする変換するキーを私は持ち合わせていない。

 如かして、日本以外の国で生まれた方に日本風の料理を提供しても、説明しても「旨み」を理解していただけない。「旨み」イズ「UMAMI」としか、説明できないのである。



 うまいものとは、生まれや育ちによって違う。家庭環境によってもかなり変わるだろう。その食べ物に初めて出合った場面がどういう状態だったかも重要な要素だと思う。

 家庭によっては、牛丼もハンバーガーもうまいのだろう。しかし、「旨い」かというと違う。素材がおいしいわけではない、調理済み食品としてうまいのだ。


 経験から至った一つの感想だが、薄味の食文化圏に「旨み」を理解できる人の率が高い。日本は、海に囲まれた島国である。味の分かる人が多いのである。

 


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