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『おさないイエズスの聖テレジア』企画:デルコル神父 文:江藤きみえ 15

2017-03-21 11:48:12 | リジューの聖テレーズ
『おさないイエズスの聖テレジア』企画:デルコル神父 文:江藤きみえ 15

 ひどく苦しめられてもテレジアは、ますますやさしく喜びにみち、すべてをのり越えて進んでいきます。いつもほほえみのたえない奉仕をもってです。

 修道院のシスターには、各人に当番があります。最初の一年目の当番はテレジアのため洗濯がかり、次の二年間は食堂がかり(食卓の準備と皿洗い)、そして次に香部屋がかりになりました。これこそ、いちばん楽しい当番です。テレジアは、天使の自分にもあまるほどの任務と思い、その光栄を喜びました。

 祭器を準備しながら、「おん血になって、ここにおはいりになるイエズスさま、このなかにわたしの愛をみつけてください」と考えます。祭壇の花を準備するときも、花にいいました、「ねえ、ご聖体のイエズスさまのおそはで、主を賛美するのですよ」と。でも白いゆりには、「イエズスさまに伝えてね、わたしを、あなたのように清くしてくださいって」。赤いばらには、「わたしの心も、愛にもえていると申しあげてね」。そして菊にもいいました、「悲しげな菊の花さん、イエズスのように人々の救いのためにたくさん苦しみたいのよ、わたしの気もちを伝えてね」と。

 人の注意をひかないで、かくれていたいと望んでいるのに、シスターはみんなテレジアに感嘆しました。ある日、院長は考えました。《テレジアの受けている恵みを知ったら、どんなに多くの人が聖徳のはげみを得るでしょう》それで命令を与えました。

「幼ない時からの思い出をみんなノートに書きなさい」

「まあ、院長さま、ご冗談を」、テレジアは笑いだしました。

「いいえ、冗談ではありません。従順による命令ですよ」と院長。

 テレジアが入会する時まで書いたころ、院長がかわりました。新しい院長も読んで感心し、あとを続けるように命じます。こうして、有名な聖女テレジアの「自叙伝」ができました。日本語にもほん訳されました。その一つは、「小さな聖テレジアの自叙伝」という題で、東京ドン・ボスコ社にあります。
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