ケパとドルカス

『肝心なことは目では見えない』これは星の王子さまの友達になったきつねの言葉。

跡継ぎ息子と休耕田と国の無策

2017年05月17日 | 随想
私と同じように田舎から首都圏に住んでいる従兄弟が、田舎の田の草刈り作業をしに帰っている様子をFacebookにアップしていた。ちゃんと貸借契約しているのだが、都会に居る地主である従兄弟が草刈りをしに、ウン万円の交通費をかけた上、慣れない作業にいそしんでいる。
貸す方が草を刈り、整えて耕作者に提供する。何やら都会の賃貸マンションオーナーそっくりである。これまでの常識で考えれば実に奇妙な話であるが、しかしこれが今の田舎の休耕田の実態なのだ。(写真は本文と全く無関係だが、休耕田をシルバー人材でやるとこうなる。これを一人ですると大変。)

従兄弟だけではない、実は私もまったく同様に休耕田を持て余していた。休耕田は当たり前だが、湿った地、肥えた土であって、放っとけばものすごく雑草が生える。雑草にはたくさんの虫が繁殖し、隣の田や住居に迷惑がかかる。そこで最低でも年に春秋の二回以上は草刈りをしなければならない。この草刈りが大変な重労働で、草刈機でどう頑張っても一日半畝(約500㎡)ぐらいが限界で、草の状態によってはもっと少なくなる。
休日を利用してようやく刈り終えそうになれば、先に刈った所が生えて伸びており、また刈らなければならないという、本当にエンドレスの作業でもある。草刈りはかなりの人が腰を痛め、怪我をする危険な作業でもある。(下はグリーンの私の愛機)

こうなると土地の広いことは、ほとんど呪縛である。税金をたくさん払わなければならないだけではない、人生を果てしない草との戦いに浪費させられてしまうような気がするのである。春が来ると「ゾッとする」と言う感覚は、雪国の人の雪に対する感覚と同じなのではないだろうか。春や雪は、それを楽しみにしている都会の人にとって、これはまったく理解できない感覚だろう。(草刈りルック・・・・だいたいこんな格好で作業する。帽子に刃や跳ねた石が飛んでくるので目にゴーグルは必須、汚れてもよい服装で、滑らない靴をはく)

先ほどの従兄弟のように、今は高齢化社会であって、土地があってもそれを活用しようとする力、若さはない。今問題となっている高齢者のライフライン、車の運転さえ危ういのに、ましてきつく危ない草刈り作業はさらに無理である。だから従兄弟のような話になる。

都会の異常な地代に比べ、田舎の町は休耕田というよりこうした耕作放棄地であふれ、さらに少しでも奥に入ると、辺りはすでに山野に戻りつつある棚田ばかりだ。先祖が営々と築いた美田を守ろうと、タダどころか、多少なりともお金を積んででも(つまり自分がすれば、管理の草刈り費用などがかかるため)引き受け手を探すのだが、実際に借りてくれる人、耕作してくれる若い人はほとんどいない。都会に住んでいるので耕作に帰れない、頼めない、高齢で草刈り機も使えない・・・すると数年でかつての美田は山野に戻ることになる。 (下図。貿易の不均衡を責められると、日本はやむなく農業を犠牲にしてきた)

これは日本全国に見られることである。工業製品の身代わりに食料の輸入を増大させ、比例して効率が悪い日本の農業は衰退するしかない。水田は確実に減少し、自給率はぶっちぎり世界最低(日本27%)で、こんな国は人類の歴史上存在したことが無い。下でも触れるが、食という生存の土台をこんなにおろそかにしている国は、世界中でたった一つ、日本だけである。

実際に起こる可能性が高いのだが、もし世界的な地球環境悪化と天候不順による大飢饉が起こったりすると、自国民を飢えさせてまで食料を輸出する国はないだろうから、日本はたちまち世界一飢える国になるのは間違いない。おそらくそうなると、現在が自給率27%では国民の三分の一、数年続くと半分ぐらいしか生き残れないのではないか。

そうならないように国は、今でもかなり手遅れな休耕田活用の補助金を出すべきなのだが、未だ全くもってそんな声を聞かない。確かに今でも生活維持が困難な年金しか出せない国である。水田が減れば、米の価格維持のための補助金が減るからと傍観しているのだろうか。しかしこれは異常である。どんな先進国でも、自国の農業はきちんと守っている(フランス191%、アメリカ133%、ドイツ126%、イギリス122%)というのに、、、、。
ひょっとしたらこの国が、聖書が黙示録で預言している終末時代に来る、未曾有の大飢饉で苦しむ事にならなければよいのだが。まさかこの背景で、リバイバルが日本に来るのかも知れないのだが、凄惨なそれだけは避けてくださるよう、心から神に祈りたい。


ケパ



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