「 西暦何年にどんなことがありました。 」
って、歴史の時間に教えるので、
何となく教科書に出てくる出来事だけが
この国で起きていたこと。みたいな感じがあるんですね。
本当は、そんな表舞台から離れたところにも
人々の営みはあったわけで ・ ・ ・ 。
天皇家だけではなくて、
きっと私にだって、
男系だけをずっとたどったとしても必ずその時代ごとに
誰か何かしていた人がいたわけで!
我が家の近所から出土した銅鐸が
去年 紀伊風土記の丘 で展示されていたそうで、
その図録を 「 見せてあげる 」 って、
銅鐸の持ち主さんが持って来てくれました。
自分たちの地域にも古代の生活があったって、
改めて見たら感激じゃないですか。
小学生の頃、
宿題で出される読書感想文が納得できませんでした。
感想文そのものというよりは、その評価基準に。
“ 感想文 ” と言う限りは感想を書くことが大事だろう。
と思うのですが、
評価が高いのは、
いつも何となく “ あらすじ ” だったんですね。
3回も読み返した小説ってそう多くはないけど、
『 鹿男あをによし 』 と 『 プリンセス・トヨトミ 』 は、
私それぞれ3回読み返しています。
そんな作家のエッセイ。
「 同じものを見れば、同じことを感じることが出来る 」
とまでは思わんが、
共感できる考え方が沢山あるなと!
逆に、全く正反対の体験をしている部分もあって、
私の場合は、
感想文の先生の評価が納得いかないまま大人になりましたが、
『 まえがき 』 部分の彼のエピソードで、
自分は大した発想だと思っていなかった“ 行儀の悪い文章 ”
だと思っていたものが先生から高く評価された。
その経験がなければ小説家にはなっていない。
と書いています。
学校の先生が必ず
文章を正しく評価できる感性を持っているとは限らんが、
大作家が生まれるチャンスを潰したかもしれない ・ ・ ・ 。
分かって来れば、
行きつく先は日本のモノ、地域のモノだそうです。
『 茅の会 』 今月は、藤岡成介氏のお話でした。
( =この人の肩書が解りにくい ・ ・ ・
ガーデンアドバイザーみたいな感じだろうか?
毎週ラジオにも出演されているらしいが。)
興味深かったのは、
宝塚でのことだというので低いレベルではないでしょう。
イングリッシュガーデンを最初に始めた
10人ほどの人達の話です。
始めた頃はイギリスの庭をコピーしていたそうですが、
色々なことを試して練れてきた結果
植物や設えが和風に近づいてきたのだとか。
解る気がします。
自然環境も生活も違う国の文化をそのまま真似しても
真剣に取り組んでいるうちにその矛盾に気付くし、
それが気持ち良くないと感じて来るでしょう。
自然な流れだと思います。
このことに関連してもう1つ。
オリーブを上手く育てられない人が多いのだそうです。
オリーブは地中海地方の植物ですね。
石灰質の土壌でアルカリ性の場所なので、
土をアルカリ性にしてあげなければいけない。
気候と合わせて、そんなことも考えなければいけない。
建築でも同じなんですね。
異文化の優れた部分は取り入れたいが、
そのまま日本に持ち込んでも、
それが良いモノになるとは限らないということを
今回のお話で確認した気がします。
近くて遠い
遠くて近いエクステリアと建築の関係ですが、
お話を伺っていて、共通点を沢山感じました。
「 夏目漱石が和歌山に来たって、
そんなに大変なことなんですか? 」 って、
そのことに疑問を持つ感性がなかった自分が悔しい ・ ・ ・ 。
今月の 『 豆の会 』 。
県立文書館の溝端氏にお願いして、
有田を中心にした古写真のコレクションと、
この間まで県立博物館に展示されていた
和歌浦のエレベーターの写真パネルを拝見しながら
説明をお聞きしました。
有田の古写真は、
参加の皆さんが日頃から知っている風景と
写真の風景との違いに大騒ぎ!
和歌浦のエレベーターにも、そんなのがあったんですね。
という感じで楽しんでいただきました。
この立体写真もなかなか面白いものです。
『 紀伊国名所図会 』 のホンモノは、
和歌山大学の教育学部で日本史を専攻されていた
久喜さんのお嬢さんが感動されていましたナ!
で、
和歌浦のエレベーターですが、
日本初の屋外エレベーターなのですが、
夏目漱石が和歌山に来た時に乗っているんですね。
それが小説 『 行人 』 にも書かれているのですが、
そのことが大変なこととして説明されました。
会が終わってから、カメラマンの山中さんが
「 夏目漱石が和歌山に来たって、
そんなに大変なことなんですか? 」
と言われたんですね。
確かに、言われてみれば今の私たちの生活で
人気作家が和歌山に来たからって、
それが歴史的な出来事にはならない ・ ・ ・ 。
そのことに疑問を感じる感性がなかったことが
私は悔しい ・ ・ ・ 。
大学の史学科に合格して春から家を離れる息子が、
下宿も決まって
“ 和歌山県 ” を今まで以上に意識しているようです。
「 和歌山県って何でこんなにマイナーなんやろ? 」 と!
ああだこうだあった結果、私が出した結論。
「 お前が和歌山で邪馬台国見付けたらエエんや!
いっぱい人来るぞ! 」
最初からないモノは見付けられんが ・ ・ ・ 。
先日、クライアントから
「 息子さんがいたら、洗面所散らかるでしょう? 」
「 もうそんな小さなお子さんじゃないかも知れませんね。 」
というようなことを言われました。
もうそんなに小さくはないけど
散らかします。
水飛ばす
石鹸飛ばす
歯磨き飛ばす ・ ・ ・
それはそれは行儀の悪いことですが、
杉のムク材を使用した洗面カウンターも、
床も特に問題はおきてません。
設備機器のメーカーは
自社の製品が如何に汚れに強いかを宣伝しますが、
汚れてむさ苦しくなるのは樹脂や金属の部分なんですね。
最初から
そんなモノがなければ特に汚れの問題は出ない!