GERSHWIN LIVE ! / MICHAEL THOMAS・SARAH VAUGHAN






サラ・ヴォーンのガーシュウィンです。

ロサンジェルスフィルハーモニックのフルオーケストラとの1982年のライヴ盤です。


 ” ゴージャス ” とは、 

” エレガント ” とは、 

”エンターテイメント ” とは、 このCDの、サラ・ヴォーンの為にある言葉、 

まさにこれ、このライヴのこと ・・・・・




サラ・ヴォーンは 「 黄金 」 です。

「 いぶし銀 」 とか 「 真珠 」 とか 「 ダイヤモンド 」 などではなく、

「 ゴールド 」。 彼女のヴォーカルは、黄金の大河の悠々たる流れのごとし。

緩急自在で、幾千の機微を深く収めつつなお輝き、堂々と流れ続ける大河です。

キャリア後半のサラったら、どーんと太くて、どこがお腹かわからないくらいで、

もうその全身が存在全てが金の声帯、というくらいですね。

( もうそうなったら、全部を包むたっぷりとドレープのあるドレスしか着ていません

っていうか、それ以外着られないというか )

で、そんなサラが、マイケル・ティルソン・トーマス ( 当時38歳 ! ) 指揮、

編曲、ロサンジェルスフィルハーモニックの、新鮮で透明感でいっぱいのオーケストレー

ションをバックに、ガーシュインを歌っているのですから、ステキング!!!


サラには、翳りや苦しみ、寂しさ、哀愁、嘆き、それから、ハピネス、楽しさ、ユーモア

癒し、慰め e.t.c. e.t.c. ... あらゆる感情表現があり、

だけれど、同時に全く無いのです。

彼女の本質はそのような感情とかキャラクターを超えているんですね。

彼女の人生と重ね合わせることなく曲を ” 物語 ” のように歌うことが出来る。

なので、聴く私たちは、王道をいく音楽表現を、極上の心地よさとスリルに満ちた気づ

きと感動を、その曲ごとの音楽的な核にまで導かれる体験を、ディーバ・サラによって

もたらされるのです。

例えば、ビリー・ホリディとは対極ではないでしょうか。

このライヴでもサラの声は陶酔の黄金で、オペラ歌手と並ぶといわれる圧倒的な豊饒感

と音域、さらにこれはやはりトップジャズヴォーカリストならではの余裕と貫禄のスウィ

ング で大舞台を思いのままに染め上げます。

いやもうもう、「 本当に! 」 を10ぺんも繰り返したくなるくらい、 素晴らしい!

曲順もとても巧く組み合わされているしね。

7曲目 『 The Man I Love 』 は、前半は静かーに静かーにゆっくりと始まり進むの

ですが、後半のスタートが切られた途端に、一変してリズミカルなジャズヴァージョン、

ぐいぐいとスウィングしまくるサラのスキャット(!)のソロったら、もう水を得た魚の

ごとしです。



最後のアンコールへと進む前の客席とのユーモラスなやり取りもいいんだなあ。



遠くの席から、


「 Perdido ! 」 ( 「 ”パディド ” ← D.エリントン作曲のジャズのスタンダー           
           ド  をやって! 」 )


と声が飛び、サラが、


「 not tonight baby 」 ( 今夜は、ダメよ )

「 But, bless you aniy way. 」 ( でも、どうもありがとう )

「 We have an old fan right. 」 ( なじみのお客さまなのね )



このサラの受け答えに客席はどっと沸き、和やかで満ち足りた雰囲気にホールが包まれた

のが伝わってきます。

それから、客席にお礼を述べて、いよいよ大団円のアンコール曲、


『 I've Gat a Crush on You 』

『 A Foggy Day 』 。


野外のジャズフェスティバルも各地で盛んに催される夏の夜。

毎年なんだかだと行かずに行けずに夏終了になってしまうのですが、

まあ、しょうがない。

いっそ気分だけは、ちょっとドレスアップしてダウンライトにカーペット敷きの

ロビーやウェイティングバーをそぞろ歩き、開演のブザーを待つざわめきに身を委ねて

みる、というのも一興、かな。

CD のスタートボタンを押すど同時に、

さあ、夢のようなライヴが、始まりますよーっ!!!






CBS/SONY 35DP 57

GERSHWIN LIVE! SARAH VAUGHAN M.T.THOMAS LOS PHILL



















 


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盛夏は麻を




じわじわと暑くなってきました。

連日25度を超え、ようやく夏がきた、という思いです。

うれしいなあ。

それでも、今の段階では、北海道らしい爽やかさのある暑さ。

このあとどうなるでしょうね。去年並みに強烈な照りがくるのかな?

今週のさっぽろの、「 暑いけど蒸してはいないな 」 くらいの暑い夏でいってくれれば

いいなあ、などと都合のよいコト考えていたりしますが。


さて、本日も商品営業です!!( 笑 )

職人さんの心意気と技術で出来上がる当店の特製シャツですが、

いよいよ、白い麻のシャツが仕立て上がってきています。


湿度の高い日本の夏に麻を着るというのは、昔からの暮らしの知恵。

天然素材で麻ほど吸湿性に富み、風通しのよいものはないのではないかなと思います。

スーっと空気を通して体にべとつかないですし、

シャリッとした感触は、ひんやりと気持ちがいい。

今は、繊維業界で、スポーツやアウトドア、そして真夏の暑さ対策にとても有効な

いろいろな加工を施した生地が開発され、

お陰でとっても快適で過ごしやすくなっていますが、麻の持つ自然素材ならではの

心地よさ、リッチさ、品のよさはやはり得がたく、忘れがたく、そして着ると、

高機能繊維を身につけることとは別種のときめくものがあります。

これは実はとても大切なこと、

心と体を開放しながら良い意味で( 自身の ) 内側へとむかう情緒を育みますね。

この内向性は、多忙過ぎていて、気を張り過ぎていて、エネルギーを放出しっぱなしの

毎日をおくっていがちな私たちをとても癒してくれるのです。


今や、真夏に白麻の上下にストローハットの粋なご年配男性はほぼ絶滅ですが、

私たち女性は、原 節子のように、キャサリン・ヘップバーンのように、凛と立つ

白い麻のシャツを着ようではありませんか。

クラシックな流れに敬意をはらい、自分らしさの核を持って、

大人っぽく着る、盛夏の白い麻。

16,540yen より。



















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ルーミー新作



今、新しい生地のルームパンツを縫っております。

グレイ地にパープルの、細めのストライプの生地なのですが、

これ、出来上がってみますと、なかなか良い感じなんです。

オシャレなパンツに仕上がりましたよ。

ブロードならではの、シャリッ、サクッとした立体感のある洗いざらしが楽しめます。

あと1枚、頑張って本日中に仕立て上げたいと思います。

オリジナルルームパンツ、愛称? 「 ルーミー 」、

たっぷりとしたストレート型のコットン100%です。

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