ジェンダーから見るカンボジア

南国のカンボジアからの日記、ジェンダー視点でカンボジア社会を分析します

「フランス学校」を訪問

2017年07月05日 | カンボジアの生活


仕事の一環で、Pour Un Souire d'Engant (PSE) を訪問。
http://www.pse.ngo/

以前、バンケンコンにレストランがあって時々行ってたのだけれど、閉店してからすっかりこの団体とも関係がなくなってた・・・・

ちょっとわかりにくい場所にあって、探すのに苦労したのだが、「通りがかりの人に’フランス学校’って聞きながら来て」と言われたので、その通りしたら、誰でも知ってた・・・・


広いキャンパスに、6000人ほどの子どもを預かって教育している。



素晴らしい施設なので、「うちの子も入学できない?」って聞いたら、「1日の所得が1、45ドル以下の貧困家庭の子どもしか受け入れられない制度」とのことで、担当してくれた偉い人も自分の子どもを送りたいけれどだめだそうな。

この団体が実施しているのは、アクセレレイテッド・ラーニング、2学年の勉強を1年間で完了させてしまうカリキュラムを作成して、本来の就学年次よりも遅れている子どもたちに集中して学習の機会を提供することによって、普通のクラス(自分の学齢にあう学年)に編入できるように子どもを支援している。


↓1年生の算数のテキスト、教育省のものを改変して2年分を1年で教える


↓こちらはクメール語、最後の方のレッスンは1年次とはいえむつかしい



カンボジアでは、小学校の就学児のうち2割の19万人が、自分の年齢でいるべき学年よりも遅い学年で就学しているそう。その理由は、貧しくて親がなかなか学校二入学させない、体が小さい(未成熟)なので大きくなるまでほったらかし、親が子どもの教育に関心がない・・・・などなどいろいろな背景があるそう。


現在は、PSEが教育省と連携して5州でこの事業を実施、ユニセフが教育省といっしょに3州で実施しているそうで、早く全土に展開したいとのこと。

教材を作成するだけでなくで、教員への研修、モニタリングの強化(一つの学校に2つの制度で学ぶ子どもが共存することになる)など、簡単には導入できない制度だけれど、やろうと思えばやれるはず(障がいをもつ子どもたちへの特別教育と同じ議論)。

それにしても、2年分を1年にまとめて簡素化した教材、なんだかともいいいなあ・・・・できれば1セットを入手して、うちの子に家庭教師について学んでほしいなと思ったのである。なにしろ、クメール語の綴りやら書き取りは、毎日宿題を見てるだけでも、大変そうなのだ。落第する子がでても不思議じゃないだろう・・・・(さらに短な環境で本とか文字を見ることがなかったら、子どもにとって文字を学ぶのはとても難しいはず)

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