ふらんす座への招待

俳句をあそぼう

句会レポート

2020-07-08 20:51:00 | 突波
5月31日(日)
  参加者  喜哉、突波、ジロー、還水、鈴鹿、草径、カエル堂、究

  通信参加  白水、としお、樋山

 互選句
水草に侍ふ窓の金魚かな     喜哉
   特選  樋山
   入選  突波、カエル堂、究
日の中の夏草の中父おはす
   特選  ジロー
私は人魚姫海の日の情事
   入選  突波、還水、白水、究
お出かけだ窓にさいだあ色の空
花火買ふかなか暮れぬ縁側よ

ラップ越しのキスのやうに夏の窓   突波
   特選  喜哉
芍薬や少し少女で少し妻
   入選  喜哉、ジロー、白水、究
淡き恋は今も美しく鮑
   入選  還水
夏の夜を8分2秒くれないか
   入選  喜哉

言ひ訳を重ねてめくれ上がる百合    ジロー
   特選  究
   入選  鈴鹿
後悔の味少ししてさくらんぼ
   特選  鈴鹿
   入選  還水
裏窓に裏窓近し夏の月 
   特選  還水
マチネ観てよりの微熱や罌粟の花
   入選  草径
繰り返す自動音声さみだるる

夏浅し隣家の嫁の膝がしら     還水
   特選  突波
   入選  喜哉、ジロー、鈴鹿
窓広きヴェニスのホテル夏の風
   特選  白水
青葉濃し紅顔なりし首の塚
   入選  白水
藤棚や頭半分の一期の会

疫の気を斜めに伐って燕かな    鈴鹿
   特選  カエル堂
籠り居る世のありようを七変化
   特選  草径
国越えをしてはならぬとかきつばた
   入選  カエル堂
窓辺には猫眠りをりさみだるる
   入選  樋山
眉引いて外に出ずる朝風光る

ポスターの昭和の女給麦酒抱く   草径
   入選  突波
魚篇の団扇の文字や回転寿司
京扇子店の混み合ふ屯所跡
葉桜や押せば新撰組の歌

夏霞丸く切り取る月は窓    カエル堂
   入選  ジロー、樋山
若夏をカーテン越しに肌が知る
   入選  樋山
麦秋を撫で走る風上州路
新しき恋青嵐窓開けん

Windows Cloud の先に夏景色    究
   入選  草径
風薫る白き眼差しマリア様
   入選  草径
学び舎の窓に影なし薄暑の日
レギュラーを競うことなく去った春
辣韮を漬けて夕飯まで寝る

世界一甘美な水よ薔薇の露    白水
初夏の窓見上あげる葉巻の刑事

制服の乙女見ぬまま五月ゆく   としお
雨だれの音やはらかし走り梅雨
パラソルの人影揺るる白き壁
窓開くる滴る山の雪崩くる

神燈の微かに揺れる五月闇    樋山
   入選  鈴鹿、草径、カエル堂
形代に息ふきかける白き頬
生きる糧渇きの果てに麦酒あり
山鉾の目覚めぬ夜は月悲し
午後の窓簾を降ろし床のべる

キャバクラキング

2011-09-28 21:22:08 | 突波
 麻美って子は腕を絡ませるようなことはせず僕の肘の内側にそっと掌を置くように歩くような子でした。
ある夏のアフターの夜こんなことを言っていた。
「カシオペア座って私のイニシャルなんだ。W」
「そして一緒に生まれるはずだった妹のM」
「和子と真子」
「二人分生きてる、生きていかなきゃならないの」麻美は母の名前。
「私、母にそっくりなんだ。そして母の名前でお店に出てる。訳は今教えてあげない。想像しなくたっていいよ。とっぱさん優し過ぎるから」
「私の本当の下の名前知ってるのは今とっぱさんだけだよ」

僕の肘の内側が少しだけ熱くなった。


って、妄想してしまいました。
僕をキャバクラキングみたいにされてしまったから。
ブログにコメントしようとしましたが上手くいかずメールさせて頂きます。

     月の夜雫のやうに縋りけり

キャバクラキングのとっぱでした。

嗚呼、俳句っていいもんだ。