夫婦で遊ぶ熟年ライフ

私は眼の病気、つれあいは脚の不具合。互いに補いながら残りの人生を楽しんでいこう。

上質なオペラ@プラハ三劇場

2011-01-30 05:26:42 | オペラ

エステート劇場で「イドメネオ」: なんてチャーミングな劇場なんでしょ!外観のかわいらしさに加え、内装はシルバーがかったブルーグレイ(この色が写真で出ないのが残念)に白とゴールドの縁取り。モーツァルト時代からある、この小ぶりでエレガントな劇場は手入れが行き届いていて、ウィーン国立歌劇場より新しく見えます。ボックス席のパーティションの角度も他所のように直角ではなく、ステージが見やすいように斜めに仕切るという心遣いもうれしい

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何より歌手陣が粒よりで揃ってうまい しかも最初から声がちゃんと出ている(よく出だしのアリアであれ?と思っていても、喉が温まるにつれて調子が上がってくる歌手がいますよね)。ソロも重唱もすべて聴き応えがあり、全員で質のいいパフォーマンスに仕上げている。キャストはイドメネオのチャールズ・ワークマンだけ名前を耳にしたことがあるだけで、あとは東欧系の名前。演出は笈田ヨシで、派手な舞台装置を使わず、布、鏡と映像、紐を効果的に使ってダイナミックに見せていました。

国民劇場で「ホフマン物語」: ヴルタヴァ川沿いにあるこの劇場は、エステートより100年ほど新しく、規模は同じくらい。内装はよくある赤とゴールド。ホフマン役はアラーニャに似てるけど、もっとうまいし演技派。さらに演技派なのがミラクル博士。それもそのはず、このバリトン歌手は演劇も学んだとプロフィールに書いてある。女性陣も二クラウスが細身なのにすごい声量だし、ソプラノ3人もそれぞれ役にぴったりの声質とルックスで言うことなし。キャストはほとんどが劇場専属です。

国立劇場で「ナブッコ」: 国民劇場と同時代に作られた劇場で、プラハでは最も格式があり大きい。でもエステートよりくたびれた内装。つれあいと「2劇場連続でいいパフォーマンスだったから、3劇場全部というのはあり得ないよね」と話してたところ、なんとここも素晴らしい タイトルロールのバリトンはもちろんのこと、力量を問われるというアビガイレがドラマチックかつ高音がきれいに伸びる。演出は国民劇場と同じく、とても豪華。キャストはパンフをもらい忘れてわかりません プラハは小さな町なのにオペラハウスが3つもあって、それぞれ毎日上演しているのに、平日に行ってどこもほほ満席だったことに驚きました。

プラハでオペラを観て、前から思っていた疑念がふつふつ湧き上がりました。それはウィーン国立のような有名歌劇場は近年、本当に一流のパフォーマンスを提供しているのか?ということ。プラハではオーケストラもよく鳴り、世界的有名歌手は1人もいないけれど、全員のレベルが揃って高く、第1幕から全体として質の高い見応え・聴き応えのあるパフォーマンスになっている。ウィーンのほうは、フロア席だったからかもしれないけど(プラハは全部ボックス)、序曲から「え?こんなに音が小さいの?」という感じが最後までありました。よかったと思うソプラノ2人の声でさえ前方に響いてこなかった。それでも、「あのウィーンだから素晴らしいに違いない」と自分に言い聞かせながら聴いていたところがあります。一方、プラハでは3回とも「こういうオペラを観たかったんだ」とうれしくなりました。

近年、有名歌劇場はスター歌手に頼って高収益を上げることが第一目標になっているのでは?そしてスター歌手はポップスターと同じ手法で作り上げられ、PRとイメージ管理が行われ、オペラ歌手本来の実力は必ずしも備わっていなくてもいい。スター歌手には追っかけファンがいるのでチケットは完売。パフォーマンス全体の完成度が高くなくても目をつぶるということになっているのではないでしょうか?明日からまたウィーンで観るし、他の小さな町でも観るのでじっくり聴き比べてみます。

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「コシ・ファン・トゥッテ」@ウィーン国立歌劇場

2011-01-24 06:18:49 | 2011年冬ウィーン・ロングステイ

初めてのウィーン国立歌劇場とあって、ちょっと緊張気味に出かけました 席はフロア6列目真ん中あたり。中に入ってみると思ってたほど絢爛じゃありません。

  • Caroline Wenborne | Fiordiligi
  • Stephanie Houtzeel | Dorabella
  • Ildebrando  D`Arcangelo | Gugliemo
  • Topi  Lehtipuu | Ferrando
  • Anita Hartig | Despina
  • Alessandro Corbelli | Don Alfonso

  • キャストは期待していたミア・ペションがキャロライン・ウェンボーンに変更になってましたが、若々しい声でよかった。ドラベラのハウツィールもウェンボーンと声の質がとってもよく合い、私的に新人2人発見 グリエルモのダルカンジェロは、ドン・ジョヴァンニにはよさそうだけど、この役にはちょっと野性味がありすぎ 問題はテノールのトピ・レティプー つれあいが前もってyoutubeで見ていて、人気株だと言ってたんですが、ポップ歌手みたいな歌い方。ブレスが続かないのか、声に伸びがなく途切れ途切れ。変装のアラブ風衣装で現れるとまるでキース・リチャーズ(ストーンズの)! 見栄え的に、のっぽで細身のカップルと、中背でぽっちゃり&がっしりのカップルにしてバランス取ってたのかも

    「コシ」は以前録画で観たバレンボイム指揮でドロテア・レシュマンが歌っていたベルリンのが最高。テノールのウェルナー・ギュラは、ルックスはかなり落ちるけど、あんな甘いUna Aura Amorosaはほかで聴いたことがありません。1960年代のヒッピー風演出も面白かった。

    でもやっぱりモーツァルト好きとしてはいつ聴いても、旋律だけでゾクゾクしてしまうところがあるので満足でした

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    「エロイカ通り」より愛を込めて

    2011-01-22 00:13:53 | 2011年冬ウィーン・ロングステイ

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    ハイリゲンシュタットの「ベートーヴェンの小道」へ行ったら、「エロイカ通り」もありました!「小道」は観光客向けの名称かと思ったら、正式の通りで、道沿いに立つ家々の住所は「ベートーヴェンの小道4番」のようになっています。「エロイカ通り」を行くと「遺書を書いた家」、「第九を書いた家」へ出ます。

    さて昨夜はまたフォルクス・オーパーでレハールのオペレッタ「ルクセンブルグ伯爵」を楽しみました。これはもともとがドイツ語のコメディ。でも先日書いた、ドイツ語の「カルメン」は、実はほんの60年ほど前まで当たり前だったそうです。国立歌劇場ミュージアムへ行って知りました。1956年にカラヤンが芸術監督に就任するまで、オペラはすべてドイツ語で上演しており、カラヤンが原語による上演を始めたとのこと。びっくりしましたねー

     

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    ポゴレリッチのラック2

    2011-01-20 04:43:54 | 2011年冬ウィーン・ロングステイ

    断っておきますが、私はこのピアニストの名前も知らないし、ナマでラフマニノフのピアノ協奏曲2番を聴くのもまったく初めてというド素人です。単にこの日が空いていたのとファビオ・ルイージ指揮というミーハーでチケット買っただけ・・・なものでテキトーに読み流してくださいね 

    まずコンツェルトハウスの音響のすばらしさに圧倒されました。まさに音楽で包まれるような感じで、温かみがあり柔らかい。3年半前に楽友協会で聴いたときは、このホールのどこがそれほどすばらしいんだろうと不思議に思ったものですが(あれは観光客向けの演奏だったからかも)。コンツェルトハウスを拠点にしているウィーン交響楽団は、弦楽器が分厚い質感で鳴り、迫力満点。そしてルイージはあのすらりとした長身の動きがとても美しい・・・・って、指揮者の質とは関係ないけど

    なのに、あのピアノは何なんでしょ 帰ってから調べたら「鬼才」としてすごく有名なピアニストらしい。だけど、歯切れが悪く、残響みたいに後を引く弾き方で、なんかすっきりしない。ラック2はクリアにキビキビ弾いてほしいと私は思うんです。つれあいが大感激してたので、単に初めてナマで聴いたからじゃないの?というと、そんなことはないと断固否定。演奏が終わると、大喝采とブラヴォーが1つ。でも少なくとも私の右隣に座っていた若い女性は気に入らなかった様子。拍手1つせず、後半も聴かずにさっさと帰ってしまいました

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    Siemens製食器洗い機はすごい!

    2011-01-18 21:59:52 | 2011年冬ウィーン・ロングステイ

    ラフマニノフのピアノ協奏曲を聴きにいったんだけど、それは次に書くとして、先に特筆すべきことを・・・・・それはこのアパートの食器洗い機   食器洗い機はアメリカに住んでいた頃を初めとしていくつかの国で使ったことがありますが、どこもコーヒーカップなど深いものはきれいに仕上がった試しがありません(キッパリ) 底にコーヒー跡が残っていたり、ふちに口紅が残っていたりするんですよね。あとで手洗いすることになって、結局二度手間。だから食器洗い機に入れるのは、お皿類やフライパン、浅いなべくらい。

    ところがここの食器洗い機は、朝飲み残したコーヒーをマグカップに夜まで入れたままにしておいて、カップの内側にコーヒーの輪っかがこびりついたままでも(え?そんなズボラしないでさっさと洗えって?
     )、跡形もなくきれいに洗い上げるんです カフェオレを飲み残してミルクの油成分が入った輪っかで試しても、ちゃんときれいになる。背の高いグラスもピカピカ。これってすごいです。で、メーカーを見ると、Siemens、ドイツ製です。ドイツってこういう日用品では質実剛健というイメージがありますが、さすがきっちり仕事をする(エーベルバッハ少佐みたいに )製品を作るんですね。

    日本で食器洗い機は使ったことがありませんが、どうなんでしょう?Siemens製くらいに優れものだといいけど。

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