新しい風<宮崎市郡医師会のBLOG>

会員の先生方と執行部の間で双方向性のコミュニケーションを図りながら、宮崎市郡医師会の諸々の事業を遂行していきます。

今後の保健医療行政の見通し(会報No.956)

2012年02月15日 | 一語一話
                宮崎市保健所長 伊東芳郎(2012-2-15)
 社会保障と税の一体改革。マスコミでは消費税問題を中心に報道されていますが、その前段の社会保障改革では、「給付は高齢世代中心、負担は現役世代中心」という社会保障制度を見直し、給付面で子ども子育て支援などを中心に未来への投資という性格を強め「全世代対応型」の社会保障制度を構築する、と方針転換を打ち出しています。ただ医療・介護については、その骨格は平成20年11月の社会保障国民会議の最終報告とほぼ変わりません。言い換えれば、わが国の医療・介護の強化策は、ときどき関係者が違和感を覚える施策(受診時定額負担等)が紛れ込むことがあっても、目指すところは変わらないということでしょうか…。
 社会保障改革本部が1月6日に決定した素案では、「予防接種・検診等の疾病予防や介護予防を進め、また、病気になった場合にしっかり『治す医療』と、その人らしく尊厳をもって生きられるよう『支える医療・介護』の双方を実現する」「できる限り住み慣れた地域で在宅を基本とした生活の継続を目指す」とあり、病院・病床機能の分化・強化や、在宅医療を推進するために、診療報酬・介護報酬改定、医療計画等の見直しや予算措置、法改正等を順次行う、とあります
 厚労省からは、この改革に則って子育て・医療・介護等の関連法案を国会に提出すると説明がありました。国会で法案が承認されるか否かの問題はありますが、いずれにせよ、先に述べたように将来に向かっての大きな流れは変わらないと思いますので、国は急性期をはじめどの医療機能に、どのような資源(人材・財源)を投入しようとしているのか、平成23年6月の社会保障改革に関する集中検討会議(第10回)で示された「医療介護に係る長期推計」が具体的にイメージしやすいので、改めてご覧頂きたいと思います。
 さて、平成24年度の主な施策として、医療計画、健康増進計画、がん基本計画、医療費適正化計画の見直しが予定されています。特に都道府県が策定する医療計画は、医療機関名の記載が診療報酬の要件となる事項も増えつつある傾向にあります。
 また、国は妊婦健診(14回)、予防接種(ヒブワクチン・小児用肺炎球菌ワクチン・子宮頸がん予防ワクチン)の費用助成が平成24年度も引き続き継続できるよう、平成23年度第4次補正予算で措置しました。なお、予防接種制度は、厚労省の審議会において対象疾病や接種費用の負担等について検討中であり、法改正が行われれば市町村も対応を迫られることになります。
 その他、子ども子育て新システムの創設、高齢者医療制度、国民健康保険制度の見直しをはじめ、医療提供体制、臨床研修や専門医制度、医療情報提供制度の検討が行われています。さらに難病対策や新型インフルエンザ対策、薬事(医薬品等の安全対策強化と迅速承認)、障害者福祉対策等の法制化・法改正も検討されています。
 2025年まであと13年。社会保障の機能強化及び持続可能性の確保は待ったなしの状況であり、ここ数年が正念場と感じています。
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キーワード
社会保障制度 障害者福祉 持続可能性 新型インフルエンザ 子宮頸がん 子育て支援 ヒブワクチン 国民健康保険制度
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