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ロータリー復活への秘策 次世代エンジン「HCCI」が救世主に

2015-10-23 00:06:29 | エンジン
世界中に多くのファンを持つマツダのロータリーエンジンは、クルマ用の内燃機関としては他に類を見ないユニークな存在。





その燃焼室形状は理想とほど遠く、不完全燃焼を起こしやすいという大きな問題を抱えているでつ。
ガソリンがちゃんと燃えないから、年々厳しさを増す排ガス規制のクリアが難しく、「ロータリーは燃費が悪い」という印象の原因にもなっているでつ。
かといってロータリーは、その構造上、燃焼室の形状を変えることが難しいでつ。

抜本的な改良はできないのだ。不完全燃焼の問題はプラグで火をつけようとする限り改善できない。
だとすれば他の着火方法に変えるしかない。

そこで注目されるのが予混合圧縮着火(HCCI)でつ。




HCCIの利点は色々とあるでつが、今回のテーマで一番重要なのは燃焼室形状が悪いロータリーでも、不完全燃焼を起こさないこと。
従来のガソリンエンジンは圧縮した混合気に点火プラグで着火。
混合気の1点で火を着け、その種火が燃え広がる燃え方。

ロータリーの場合2プラグなので種火は2箇所だが概念的には同じこと。
対してHCCIには種火はないでつ。

燃焼のシステムが全く違うでつ。
気体は圧縮すると温度が上がるでつ。

気体が混合気なら、圧縮していくとどこかで着火点を迎えて燃え始めるでつ。

この時の燃え方は、着火点から燃え広がるのではなく、燃料がある場所で同時に一斉に燃えるので、空気(酸素)の量さえ足りていれば不完全燃焼はしないでつ。
しかも予混合ということは、燃料が空気と混じり合う時間が十分にあるのでムラが少なく、局部的な酸素不足による不完全燃焼もほぼ考えなくて良いでつ。
だから、HCCI化すればロータリーエンジンの燃焼問題はかなりの部分で解決するでつ。




HCCIのために気体の温度を上げる方法はいくつかあるでつ。

1)エンジン自体の圧縮比を上げる方法
エンジン設計によって圧縮比を変える

(2)吸気温度を上げる方法
吸気に高温の排気ガスを還流する(EGR)

(3)吸気を事前圧縮する方法
ターボなどの過給器を用いる

燃焼のタイミングを取る方法は、すべての内燃機関は、燃料と空気を取り入れて、機械にとって都合の良いタイミングで着火させて出力を得るでつ。

良いタイミングで燃焼ができることは大事で、ピストンやローターがちょうど力を受け取れるタイミングで燃焼をしてくれないと、
パワーが出ないだけではなく、下手をすると壊れてしまうでつ。

これまで書いてきた通り、ガソリンエンジンでは点火プラグがこのタイミングを司っており、ディーゼルエンジンでは空気を圧縮して十分に
温度上昇させた所にタイミング良く燃料を直噴することで燃焼を起こしているでつ。

つまりインジェクターがタイミングを司っているわけ。

HCCIの場合は予混合、つまり混合気を圧縮することで温度上昇させて勝手に着火する温度まで持っていくでつ。

後から燃料を噴射するディーゼルとは、そこが決定的に違う。単独では燃えない空気を高圧高温にしてから燃料を噴射するのと違って、
いつ燃えてもおかしくない混合気を圧縮して着火するのは着火タイミングのコントロールが難しいでつ。

失敗すれば早期着火(プレイグニッション)を起こしてしまうでつ。

HCCIはそもそもプレイグニッション(の一部)と原理が同じで、制御できる範囲ならHCCI、制御不能ならプレイグニッションという結構瀬戸際の燃焼方式。
プラグの火花や燃料噴射であれば、すでに着火タイミングを高精度でコントロールするノウハウが確立しているでつが、圧縮の温度上昇によってちょうど良いタイミングで着火させるにはどうすれば良いのだろうか?
圧縮による自己着火の場合、最終的にコントロールしたいのは温度。

ただし、気体の圧力と温度の関係は数式で表せる相関関係があるので、エンジンの燃焼で自己着火を制御するための
因子は温度と圧力のどちらでもできることになるでつ。

一つ目は吸気温度。
吸入時の混合気の温度が最初から高ければ、それほど圧縮をしなくても自己着火温度に達して燃焼が始まる。
温度を上げるには排気ガス再循環(EGR)を使って吸気温度を調整してやればいいでつ

吸気に温度の高い排気ガスを混ぜて予熱するでつ。

自己着火するタイミングのコントロールは排ガスの混ぜ具合でできるでつ。

ただし、弊害もあるでつ。
排気ガスには酸素はほぼ残っていないから燃やせる燃料の量が減ってパワーが落ちるでつ。

さらに吸気の温度を上げると膨張して体積あたりの酸素の含有量が下がり、こちらでもパワーが落ちるでつ。

この方法でもエンジンは回るかもしれないが、実用的なものにはならない公算が高い。

吸気温度を上げてコントロールするのは難しいでつ。

だとすると、残る可能性は圧力である。圧縮比をぐっと上げて自己着火させられれば良いけど、ちまたの噂を聞く限り、
ロータリーでは機械的圧縮比を上げることがなかなか難しいらしいでつ。

具体的にはローターに設けられたくぼみを小さくすることになるけど、このくぼみの形状はノウハウの塊で、
下手にいじるとパワーにも排ガスにも多大な影響を与えてしまうでつ。

お金と時間がふんだんにあるならともかく、基礎研究からやり直すのでは現実的ではないでつ。
となれば、やはり過給に頼るしかない。

HCCIを実現するためには常時過給圧が欲しいので、小径軽量のターボを使うことになるでつ。
これを電動ウェイストゲートで制御して、予圧を管理するでつ。

常に最適なタイミングで自己着火温度になるように、ノックセンサーと同じ仕組みで過給圧にフィードバック制御を掛けるでつ。

過給圧制御のレスポンスが命なので、精度が上げられるようにウェイストゲートを装備する位置を考え直す必要があるかもしれないでつ。

低速でのレスポンスを重視してタービンを小型化すると、高速側では過給が足りなくなるので、上は捨てるしかないでつ。

あるいはシーケンシャルターボにすることで上まで過給することができるかもしれないでつ。

ただしHCCIはリーンバーンと同様に、理論空燃比より薄い燃料で燃やすことができることが最大のメリットなので、
本質的には低速型エンジンに仕上げるのが本筋でつなぁ~。

HCCIでは、ディーゼル同様、吸気は常に目一杯吸わせても空燃比と関係なく燃焼するので出力は燃料の噴射量だけで
コントロールすることになるでつ。

これによってポンピングロスも減り、こちらの面でもパワー、燃費ともに改善するでつなぁ~。

これでロータリーの不完全燃焼の問題は解決できるようなって、高い燃費も相当向上するかなぁ~。 

燃焼膨張中のガスを電磁バルブ付きの通路を使って圧縮行程の混合気に吹き込む。

これはおむすびの角を隔てて隣り合っている次の燃焼室へ導くということ。

燃焼膨張中のガスはエンジンの中で最大の圧力を持っているでつ。

圧縮行程の圧力とは比べ物にならないほど高いので、電磁バルブを開くと次の燃焼室に超高速で流れ込み、
瞬間的に圧縮を一気に高め、混合気と炎を攪拌するでつ。

つまりこの通路の開閉で瞬間過給を行って、一気に自己着火温度まで高めるでつ。

これが、ブローダウンと呼ばれる方法。

圧力によって温度を上げることと同時に、通路のバルブ制御によって着火のタイミングを能動的にコントロールできるという一石二鳥のシステム。

前の燃焼室と次の燃焼室が直近にあるロータリーならではのアイディア。

しかもターボに比べたら追加部品がはるかに少ないでつ。

ロータリ復活へ、マツダのエンジニア達の奮闘に期待したいでつ。

そして…




ルマンで、再び優勝するために、名ばかりのGT-Rに本物を見せ付けるために、
そして日本でしか出来ない技術を永遠に継承するためにも
ろーたりエンジンは復活することは宿命されているでつ!




最近、自分の腹を見てちと自粛してるけど、
さすがに食欲の秋には勝てないタケスィが
HP更新したでつ!
http://eritakecy1029.jimdo.com/
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