5月の観劇記
2本しか観なかった4月の反動か、今月は11本。リピートなし!
のべにすると3日に1本以上で、それもどうかと思いますが(笑)観ちゃったモノは仕方がない。
5/06 昼 SE・M・PO@神戸オリエンタル劇場
5/11 昼 空中サーカス@福岡市民会館
5/16 昼 ルドルフ・ザ・ラストキス@帝国劇場
5/16 夜 瞼の母@世田谷パブリックシアター
5/17 昼 わが魂は輝く水なり@シアターコクーン
5/17 夜 志村魂3@天王洲銀河劇場
5/18 昼 失われた時を求めて@ベニサンピット
5/20 夜 ギンギラ太陽ズBORN TO RUN@西鉄ホール
5/21 夜 ドラキュラ伝説@福岡市民会館
5/25 昼 ベルサイユのばら外伝~ジェローデル編~@福岡市民会館
SE・M・PO@神戸オリエンタル劇場
東京公演を観た友人から勧められたのと、知っている役者さんもたくさん出ているし、ちょうど友人との旅行が和歌山で1日居残れば観れるということで観ることに。A席でしたが1階の15列目でよく観えました。
キャスト発表されたときに頭をかしげた、杉原千畝さん役の吉川晃司さんですが、歌い方もほとんどの人が彼の名前を聞いたときに思い浮かべたシャウトした唄い方ではなく、ミュージカルでの唄い方とそして立派な紳士ぶりにふさわしい不思議な響きがあるセリフの声に驚きでした。
作品的には、わかりやすくしようとしてわかりにくくなっている国際情勢の風刺シーンや、千畝さんがあの行動に踏み切った理由にもう少しつっこんで欲しかったというような部分もあるものの、千畝さんがどういうことを成し得た人かということは非常によくわかったし、中島みゆきさんの歌も非常にハマっていて、興味深く観れました。
あと印象的だったのが、一時期ちょっと唄い方が苦手だな・・・と思ったこともあった井料瑠美さんの歌声が非常に澄んで美しく、心を打たれました。
空中サーカス@福岡市民会館
かろうじて危ういバランスを保っていたサーカス団という閉じられたコミュニティがムチャクチャな医者の闖入で崩れ落ちそうになる様を多少シニカルさとコミカルさを交えながら見せてくれた作品。サトエリのエロ気ムンムンのスーパー看護婦がツボでした。
ルドルフ・ザ・ラストキス@帝国劇場
「エリザベート」では、トートの策略によって死んでしまうルドルフ殿下ですが、こちらの作品では、見事なダメ男くんに描かれてて、確かにこの人為でこの情況になってしまったら、そりゃ死んじゃっても仕方ないわ・・・と納得。マリーちゃんは、冒頭は打算的に生きていこうとしていたのに巻き込まれてちと可愛そうな気もしましたが、2人がどんな形だったにせよ、何よりも愛を選んだということもわかりました。曲もドラマティック。
額縁の演出や中世絵画モチーフの美術は興味深かったですね。答え合わせしたい気もしました。
瞼の母@世田谷パブリックシアター
「蒲田行進曲」以来、草なぎ君の舞台は観ていなかったのですが、今回は高橋一生くんも出ることだし観る気に。しかしチケット取れるのか? と思っていたところ抽選先行の申し込みに平日で入れたのが当たり観ることができました。O列でしたが世田谷パブリックセンターでは観難いことはありませんでした。これでこれまで薄らぼんやりとしか知らなかった「瞼の母」がどんな話かわかったのは収穫でしたが、草なぎ君は連ドラや映画のPRでちゃんと稽古時間が取れたのかな? と思ってしまう感もあり。周りが芝居巧者ばかりなので尚更。
わが魂は輝く水なり@シアターコクーン
大好きだった「幻に心もそぞろ狂おしのわれら将門」と同じ蜷川&清水コンビで歴史モノとくれば観ないわけにはいかない。会員優先にはハズれちゃったのですが、友人の分のチケットもあったので、DMメール優先の日に地元のぴあに並んでGET。その甲斐はあったなという満足が得られた作品でした。やはりこういう実際の歴史上の人物に、人間世界で投げかけ続けることを重ね合わせた物語は好物らしい。
相変わらずの蜷川さんの舞台創り上手さと、武将たちの思いの外コミカルな掛け合いに魅せられていると、「幻に心もそぞろ狂おしのわれら将門」ほど70年安保とは重なってこない。巴が義仲ということで、ようやく永田洋子に思いが到るほど。
誰もが相手を狂気といい、自分だけはまともだと思いながら非人間的な行いにつきすすむ様は、確かにそれをオーバーラップして描かれたものであろうけれど。ただ、あえてその色を薄めさせたのは、もしかすると「これは過去の話ではない」ということなのかもしれない。
キャラクター的には、もの凄い人たちの中の普通の人に思いいれしてしまうので「早く木曽に帰りたいよお」と弱音吐きまくりの兼光ちゃんがお気に入りで、死んじゃったの?と思ったところ、生きていてホッとしました。
あと「赤い月」でニヒルな諜報員だった長谷川博己さんが、飄々とした大将役でなごませてくれました。間が面白いんですよね。
心に残った一言は、尾上菊之介さんが自身の最期を父に語る「本当に痛みはなかったのですよ」。傷ましく切なく心に響きました。
志村魂3@天王洲銀河劇場
3ですよー、3でアホに・・・ではないですが。数字のついてない頃から観ている人間にはもうかなり観込んでるネタも多いのですが、今回は全国公演でまだ1度も観たことのない皆さんもかなりいると思われるのでしょうがないかも。わかっていても面白い、というのもあるし。やはり子どもの頃ドリフ観てた世代としては、チラっとでも東村山一丁目の白鳥が見られたりするのも嬉しいですしね。
お芝居は新しい作品で古きよき時代の人情喜劇。形而上的な現代演劇でああだこうだと考えるのもいいけど、こういう作品もホッとします。たまには出てくる人がいい人ばかりの芝居を観るのもいいものです。
しかし、1,2,3とリピートしているスレた観客は、突発的に見える失敗も、打ち合わせ通りなんだろうなと思ってしまうところが寂しいところ。(翌日に見た友人に確認したらやはりそうでした)でも初めて観た人は、きっと今日だけ失敗しちゃったんだろうな、と思うだろうなと思うくらい自然に見えるところは、さすがのプロの技なのです。
失われた時を求めて@ベニサンピット
阿佐ヶ谷スパイダースがベニサンピット! というのは、私にとってかなり魅力的な興行で、上京日程とかぶってくれたのが有難かったです。
長塚版ゴドーを待ちながらな趣の作品でしたが、これまでとここ、これからの時間の曖昧さ、確かと不確かの境界の難しさ・・・月の明かりの下では、すべてが危うくイトオシイ。
BORN TO RUN
ギンギラ太陽ズの秋の一ヶ月公演にむけての前哨戦、1時間のミニ・シアターです。
この公演の嬉しいところが、初日が18時半開演と20時半開演の公演だったこと。
20時半なら早めに仕事を切り上げなくても楽々行けちゃう。
いつもなら西鉄ヤクザバス軍団が出てくる開演前の記念撮影タイムですが、やはり地元の旬のネタということで、突貫工事で作成された「ほっかほか亭」軍団対「ほっともっと」軍団になってました。(福岡では5月16日から、ほとんどのほっかほか亭がほっともっとに屋号を変更したところ)さすがです。私はといえば携帯を忘れたため撮影できず、残念~。今度からデジカメを持っていくべきだわ。
で、今回のお話は0系新幹線と呼ばれる初代新幹線さんが主役。最高速度は250kmといいつつ、営業速度は220kmだった、とか、ひかりレールスターは280kmで0系より30分も早く新大阪に着いちゃう・・・とか、相変わらず豆知識の宝庫。ひかりレールスターのマンマ・ミアちっくなヒューヒュー言うキャラ・デザインはナイス。BORN TO RUN、走るために生まれた0系のひたむきさと、諸外国の新幹線開発に与えた影響などの実際の史実もあいまって、今回も胸を熱くさせられました。「翼をください」のYSさんもひよこ侍もオイシイ役どころで登場。
7月の「女ビルの一生」もできれば観たいものです。
ドラキュラ伝説@福岡市民会館
名古屋公演を観た岡幸二郎さんの興奮冷めやらぬままに書かれたブログを読んで、俄然興味がわいてきて急遽観ることに。平日公演だけど、強制退社日の水曜日だったので問題なく観ることができました。
赤毛モノなのに所作とセリフは時代劇とか、フライングするならもっと効果的なシーンがあったんじゃ・・・とかいう野暮なツッコミは、ひとまずおいて楽しむが良しの作品です。出演者のほとんどがミュージカル界で「間違いなし」の実力派なので、歌もダンスも充実の内容でステージングもそれをよく活かしていて魅せられました。
ストーリーもわかりやすく、それぞれのキャラクターがこう行動する理由の部分もちゃんと描かれていました。
園岡さんのメフィスト怪しすぎ! 綜馬さんのヴァン・ヘルシング、ドラマチックすぎ!(結果的に何もしてないことになってしまったところも)。
マツケンさんの伯爵と光枝さんのじぃの掛け合いは、なかなかにほほえましく楽しかったけれど、この作品、井上芳雄さんとか浦井健治さんあたりで、帝劇でやったら結構ファンの人は嬉しいんじゃないかと思ったり。
観終わって、思っていたよりはるかに満足度が高かったので、会った人には勧めまわってしまった。得チケも出ているようですし、多くの人に観てほしいものです。
ベルサイユのばら外伝~ジェローデル編@福岡市民会館
怒涛の観劇月間を締めくくるのがこの作品です。今月市民会館に3回も来ちゃいましたよ。迷っていましたが3000円で譲ってもらったので、観ることにしました。3、4年ぶりに宝塚ファンの友人Tどんに会ってびっくり。「そういえば、このへんの人だったねえ」という彼の現住所は当然、福岡ではない。いろいろな先入観から、昔の宝塚の「オスカル編」のような???作品になるのではないかと思っていたのですが、少女マンガの王道ともいえる、まともなストーリーでした。
娘役トップさんの演じられていたヒロイン、フェルゼンの妹ソフィアの澄んだ歌声と凛としたお芝居が印象的。アントワネット様とアンドレは出てこない代りにマロングラッセばあや大活躍でしたが、キャラの頭数上、オスカル様がお笑い担当になってしまうのは、ファンの人的にはどうなんでしょう・・・。
ショーはやはり宝塚ならではの華やかさで、ピンクのドレスの群舞などは、女要素少なめなワタクシでも、うっとりさせられるところがありました。
アラン編は近くに来ないから観られないけど、秋に福岡に来るベルナール編はぜひとも観たいものです。
2本しか観なかった4月の反動か、今月は11本。リピートなし!
のべにすると3日に1本以上で、それもどうかと思いますが(笑)観ちゃったモノは仕方がない。
5/06 昼 SE・M・PO@神戸オリエンタル劇場
5/11 昼 空中サーカス@福岡市民会館
5/16 昼 ルドルフ・ザ・ラストキス@帝国劇場
5/16 夜 瞼の母@世田谷パブリックシアター
5/17 昼 わが魂は輝く水なり@シアターコクーン
5/17 夜 志村魂3@天王洲銀河劇場
5/18 昼 失われた時を求めて@ベニサンピット
5/20 夜 ギンギラ太陽ズBORN TO RUN@西鉄ホール
5/21 夜 ドラキュラ伝説@福岡市民会館
5/25 昼 ベルサイユのばら外伝~ジェローデル編~@福岡市民会館
SE・M・PO@神戸オリエンタル劇場
東京公演を観た友人から勧められたのと、知っている役者さんもたくさん出ているし、ちょうど友人との旅行が和歌山で1日居残れば観れるということで観ることに。A席でしたが1階の15列目でよく観えました。
キャスト発表されたときに頭をかしげた、杉原千畝さん役の吉川晃司さんですが、歌い方もほとんどの人が彼の名前を聞いたときに思い浮かべたシャウトした唄い方ではなく、ミュージカルでの唄い方とそして立派な紳士ぶりにふさわしい不思議な響きがあるセリフの声に驚きでした。
作品的には、わかりやすくしようとしてわかりにくくなっている国際情勢の風刺シーンや、千畝さんがあの行動に踏み切った理由にもう少しつっこんで欲しかったというような部分もあるものの、千畝さんがどういうことを成し得た人かということは非常によくわかったし、中島みゆきさんの歌も非常にハマっていて、興味深く観れました。
あと印象的だったのが、一時期ちょっと唄い方が苦手だな・・・と思ったこともあった井料瑠美さんの歌声が非常に澄んで美しく、心を打たれました。
空中サーカス@福岡市民会館
かろうじて危ういバランスを保っていたサーカス団という閉じられたコミュニティがムチャクチャな医者の闖入で崩れ落ちそうになる様を多少シニカルさとコミカルさを交えながら見せてくれた作品。サトエリのエロ気ムンムンのスーパー看護婦がツボでした。
ルドルフ・ザ・ラストキス@帝国劇場
「エリザベート」では、トートの策略によって死んでしまうルドルフ殿下ですが、こちらの作品では、見事なダメ男くんに描かれてて、確かにこの人為でこの情況になってしまったら、そりゃ死んじゃっても仕方ないわ・・・と納得。マリーちゃんは、冒頭は打算的に生きていこうとしていたのに巻き込まれてちと可愛そうな気もしましたが、2人がどんな形だったにせよ、何よりも愛を選んだということもわかりました。曲もドラマティック。
額縁の演出や中世絵画モチーフの美術は興味深かったですね。答え合わせしたい気もしました。
瞼の母@世田谷パブリックシアター
「蒲田行進曲」以来、草なぎ君の舞台は観ていなかったのですが、今回は高橋一生くんも出ることだし観る気に。しかしチケット取れるのか? と思っていたところ抽選先行の申し込みに平日で入れたのが当たり観ることができました。O列でしたが世田谷パブリックセンターでは観難いことはありませんでした。これでこれまで薄らぼんやりとしか知らなかった「瞼の母」がどんな話かわかったのは収穫でしたが、草なぎ君は連ドラや映画のPRでちゃんと稽古時間が取れたのかな? と思ってしまう感もあり。周りが芝居巧者ばかりなので尚更。
わが魂は輝く水なり@シアターコクーン
大好きだった「幻に心もそぞろ狂おしのわれら将門」と同じ蜷川&清水コンビで歴史モノとくれば観ないわけにはいかない。会員優先にはハズれちゃったのですが、友人の分のチケットもあったので、DMメール優先の日に地元のぴあに並んでGET。その甲斐はあったなという満足が得られた作品でした。やはりこういう実際の歴史上の人物に、人間世界で投げかけ続けることを重ね合わせた物語は好物らしい。
相変わらずの蜷川さんの舞台創り上手さと、武将たちの思いの外コミカルな掛け合いに魅せられていると、「幻に心もそぞろ狂おしのわれら将門」ほど70年安保とは重なってこない。巴が義仲ということで、ようやく永田洋子に思いが到るほど。
誰もが相手を狂気といい、自分だけはまともだと思いながら非人間的な行いにつきすすむ様は、確かにそれをオーバーラップして描かれたものであろうけれど。ただ、あえてその色を薄めさせたのは、もしかすると「これは過去の話ではない」ということなのかもしれない。
キャラクター的には、もの凄い人たちの中の普通の人に思いいれしてしまうので「早く木曽に帰りたいよお」と弱音吐きまくりの兼光ちゃんがお気に入りで、死んじゃったの?と思ったところ、生きていてホッとしました。
あと「赤い月」でニヒルな諜報員だった長谷川博己さんが、飄々とした大将役でなごませてくれました。間が面白いんですよね。
心に残った一言は、尾上菊之介さんが自身の最期を父に語る「本当に痛みはなかったのですよ」。傷ましく切なく心に響きました。
志村魂3@天王洲銀河劇場
3ですよー、3でアホに・・・ではないですが。数字のついてない頃から観ている人間にはもうかなり観込んでるネタも多いのですが、今回は全国公演でまだ1度も観たことのない皆さんもかなりいると思われるのでしょうがないかも。わかっていても面白い、というのもあるし。やはり子どもの頃ドリフ観てた世代としては、チラっとでも東村山一丁目の白鳥が見られたりするのも嬉しいですしね。
お芝居は新しい作品で古きよき時代の人情喜劇。形而上的な現代演劇でああだこうだと考えるのもいいけど、こういう作品もホッとします。たまには出てくる人がいい人ばかりの芝居を観るのもいいものです。
しかし、1,2,3とリピートしているスレた観客は、突発的に見える失敗も、打ち合わせ通りなんだろうなと思ってしまうところが寂しいところ。(翌日に見た友人に確認したらやはりそうでした)でも初めて観た人は、きっと今日だけ失敗しちゃったんだろうな、と思うだろうなと思うくらい自然に見えるところは、さすがのプロの技なのです。
失われた時を求めて@ベニサンピット
阿佐ヶ谷スパイダースがベニサンピット! というのは、私にとってかなり魅力的な興行で、上京日程とかぶってくれたのが有難かったです。
長塚版ゴドーを待ちながらな趣の作品でしたが、これまでとここ、これからの時間の曖昧さ、確かと不確かの境界の難しさ・・・月の明かりの下では、すべてが危うくイトオシイ。
BORN TO RUN
ギンギラ太陽ズの秋の一ヶ月公演にむけての前哨戦、1時間のミニ・シアターです。
この公演の嬉しいところが、初日が18時半開演と20時半開演の公演だったこと。
20時半なら早めに仕事を切り上げなくても楽々行けちゃう。
いつもなら西鉄ヤクザバス軍団が出てくる開演前の記念撮影タイムですが、やはり地元の旬のネタということで、突貫工事で作成された「ほっかほか亭」軍団対「ほっともっと」軍団になってました。(福岡では5月16日から、ほとんどのほっかほか亭がほっともっとに屋号を変更したところ)さすがです。私はといえば携帯を忘れたため撮影できず、残念~。今度からデジカメを持っていくべきだわ。
で、今回のお話は0系新幹線と呼ばれる初代新幹線さんが主役。最高速度は250kmといいつつ、営業速度は220kmだった、とか、ひかりレールスターは280kmで0系より30分も早く新大阪に着いちゃう・・・とか、相変わらず豆知識の宝庫。ひかりレールスターのマンマ・ミアちっくなヒューヒュー言うキャラ・デザインはナイス。BORN TO RUN、走るために生まれた0系のひたむきさと、諸外国の新幹線開発に与えた影響などの実際の史実もあいまって、今回も胸を熱くさせられました。「翼をください」のYSさんもひよこ侍もオイシイ役どころで登場。
7月の「女ビルの一生」もできれば観たいものです。
ドラキュラ伝説@福岡市民会館
名古屋公演を観た岡幸二郎さんの興奮冷めやらぬままに書かれたブログを読んで、俄然興味がわいてきて急遽観ることに。平日公演だけど、強制退社日の水曜日だったので問題なく観ることができました。
赤毛モノなのに所作とセリフは時代劇とか、フライングするならもっと効果的なシーンがあったんじゃ・・・とかいう野暮なツッコミは、ひとまずおいて楽しむが良しの作品です。出演者のほとんどがミュージカル界で「間違いなし」の実力派なので、歌もダンスも充実の内容でステージングもそれをよく活かしていて魅せられました。
ストーリーもわかりやすく、それぞれのキャラクターがこう行動する理由の部分もちゃんと描かれていました。
園岡さんのメフィスト怪しすぎ! 綜馬さんのヴァン・ヘルシング、ドラマチックすぎ!(結果的に何もしてないことになってしまったところも)。
マツケンさんの伯爵と光枝さんのじぃの掛け合いは、なかなかにほほえましく楽しかったけれど、この作品、井上芳雄さんとか浦井健治さんあたりで、帝劇でやったら結構ファンの人は嬉しいんじゃないかと思ったり。
観終わって、思っていたよりはるかに満足度が高かったので、会った人には勧めまわってしまった。得チケも出ているようですし、多くの人に観てほしいものです。
ベルサイユのばら外伝~ジェローデル編@福岡市民会館
怒涛の観劇月間を締めくくるのがこの作品です。今月市民会館に3回も来ちゃいましたよ。迷っていましたが3000円で譲ってもらったので、観ることにしました。3、4年ぶりに宝塚ファンの友人Tどんに会ってびっくり。「そういえば、このへんの人だったねえ」という彼の現住所は当然、福岡ではない。いろいろな先入観から、昔の宝塚の「オスカル編」のような???作品になるのではないかと思っていたのですが、少女マンガの王道ともいえる、まともなストーリーでした。
娘役トップさんの演じられていたヒロイン、フェルゼンの妹ソフィアの澄んだ歌声と凛としたお芝居が印象的。アントワネット様とアンドレは出てこない代りにマロングラッセばあや大活躍でしたが、キャラの頭数上、オスカル様がお笑い担当になってしまうのは、ファンの人的にはどうなんでしょう・・・。
ショーはやはり宝塚ならではの華やかさで、ピンクのドレスの群舞などは、女要素少なめなワタクシでも、うっとりさせられるところがありました。
アラン編は近くに来ないから観られないけど、秋に福岡に来るベルナール編はぜひとも観たいものです。