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『”与党の皆様”のNHK』はもういらない?

2006-06-03 16:11:00 | メディア
  共謀罪 民主案を受け入れ方針 [NHK] 2006/06/01
 Windows Media Player [200Kbps] 1分52秒 ファイルサイズ 2.4MB

 これは1日のNHKニュース。
「共謀罪」法案で自民党が民主党案を丸のみすることになったことを報じたものだが、1分30秒あたりから、うん?違うニュースが始まった?と一瞬錯覚するほどのとってつけたような宣伝ものが加わっている。
 しかも、それが自公党の「丸のみ」→「後で数にまかせて改正」→「アッカンベー」作戦を隠蔽するようなものであり、自公とのあうんの呼吸の共謀の匂いすらしてくるものだ。
(こちらはNHKのWebサイトのテキスト版。テレビニュース放映版とは文面が少し異なる)

 共謀罪 民主案を受け入れ方針 [NHK] 2006/06/01 19:31

 共謀罪の新設を盛り込んだ組織犯罪処罰法などの改正案について、与党側は、今の国会での成立を最優先する立場から、方針を転換し、法律の適用対象となる犯罪を絞り込むとした民主党の修正案を受け入れる方針を固め、調整が続いています。

 組織犯罪処罰法などの改正案をめぐっては、与党と民主党の修正協議が進まないため、衆議院法務委員会の理事ら3人ずつの実務者による新たな協議の場で、今週から協議を進めていますが、与党と民主党の間の意見の隔たりは埋まっていませんでした。こうした中、与党側は、今の国会での成立を最優先する立場から、法律の適用対象となる犯罪を国境を越えた犯罪などに絞り込むとした民主党の修正案を受け入れる方針を固め、法務委員会の理事会で伝えました。これに対し、民主党は、「与党側が民主党の修正案に賛成することは歓迎する。ただ、民主党の修正案は、政府の改正案と大きくかけ離れており、政府が運用面で対応できるか、疑問だ」と述べ、審議を通じて確認したいという考えを示しました。これを受けて、2日、法務委員会で審議が行われることになり、与党側は、民主党の理解が得られれば、2日に採決を行い、民主党の修正案に賛成したいとしています。与党側はこれまで、民主党の修正案は組織犯罪対策で連携するための国際条約の内容とは相いれないとしてきましたが、サミット・主要国首脳会議の参加国でこの条約を批准する条件が整っていないのは日本だけとなっている中で、サミット前に改正案を成立させ、条約批准に向けた取り組みを進めていることを内外に示すねらいがあるものとみられます。与党側の方針転換について、与党関係者は記者団に対し、「改正案を手つかずで置いておくよりも一歩でも進めた方がいい。民主党の修正案でも重大なテロは取り締まれるので、次善の策だ」と述べました。

 ニュース原稿を書いたNHKの政治部記者は、”「次の国会で修正すればいい」と発言したのは、自民党国会対策委員長の細田博之議員だった”ことを知っていたはずだ。それを考えると詐欺にも等しい報道だ。
 たとえば、「サミット前に改正案を成立させ、条約批准に向けた取り組みを進めていることを内外に示すねらいがあるものとみられます」と書く場合には(これだけでは視聴者に如何にも必要な措置だと思考誘導するようなものだ)、毎日新聞の次の記事のように、その他のことでわかっていることも書くべきなのだ。それが事実を伝え、考える材料を視聴者に与える報道というものだろう。

 共謀罪:与党が民主修正案に賛成 2日にも委員会可決か [毎日新聞] 2006/06/01 21:59

 …(略)…
 「共謀罪」を新設する組織犯罪処罰法改正案をめぐり、与党が民主党案を「丸のみ」したのは、来月中旬の主要国首脳会議(サンクトペテルブルク・サミット)を前に、米国主導の「テロとの戦い」への賛同姿勢をアピールする狙いからだ。いわば、理念よりも国際的な体裁を優先させた形。さらに、民主党案では国際組織犯罪防止条約の批准はできないとの見方が強く、与党の方針転換からは「とりあえず成立させて、次期国会以降に再修正をもくろむ」という思惑も透けて見える。

 政府・与党は民主党案を「条約とかけ離れており、受け入れられない」などと拒み続け、いったんは継続審議にする方針を固めていた。しかし、サミットに加え、今月下旬には小泉純一郎首相の訪米も控える。継続審議の状態で首相がこうした国際舞台に臨めば、「日本が『テロとの戦い』に及び腰」と受け止められかねない。自民党幹部は「サミット前に片付けたかった」と認めており、首相の意向も働いたとみられる。

 民主党案に対しては、与党の方針転換後も政府関係者は「これでは条約に批准できず、結局は国際社会から総スカンだ」と断言。これについて、自民党国対幹部は「秋の臨時国会で改正すればいい」と述べ、譲歩はサミットや首相訪米のための「その場しのぎ」という内情を暴露した。
 …(略)…
 ともあれ、『”与党の皆様”のNHK』の悪しき政治部は相変わらず健在のようである。
 こんな『NHKはもういらない!』だろう。
『NHKはもういらない!』行宗蒼一(ゆきむねそういち)著より。

「カサンドラ・クロス」という映画があった。もう大分前のことだ。
 細菌戦用の軍事機密を守るため、アメリカ軍がヨーロッパ大陸横断列車を葬り去ろうとする。次々に細菌におかされていく乗客に対し、米軍は治療のための施設へ誘導するから安心するよう伝える。しかし実際には、鉄橋事故をよそおって何の罪もない数百人の乗客もろとも列車を谷底へ落とすという冷酷非情な決断を下すのである。
 高速で突っ走る大陸横断列車。原因不明の病気と目的地への乗客の不安……。映画は見る者の胸の鼓動を速めながら、これらを克明に描いていく。
 しかし指令を下した米国将校の下の女性科学者が、途中で細菌の正体と弱点を発見、乗客を殺す必要がないことを伝える。だが、すでに時は遅かった。列車は鉄橋の近くにさしかかっていた。
 一方列車内では、一部の人間が行先の危険を察知して、きわどい所で車両を切り離し、鉄橋の直前で難を免れる……(数年以上も前の記憶で、正確ではないかもしれない。多少の違いはお許しいただきたい)。
 この映画に、私は二つの恐怖を抱いた。
 一つは、軍事機密を守るためなら何百人の生命をも犠牲にし、ラストシーンでは女性科学者と司令官まで殺しかねないと思わせる[権力]の恐ろしさ。
 もう一つは、いつまでも米軍からの連絡を信じ、「各国の首脳が手をつくしているのだから、鉄橋は大丈夫さ!」と考えた、多くの乗客の[権威]への弱さである。
 映画「カサンドラ・クロス」は、[権力]の恐ろしさもさることながら、この[権威]に対する庶民の弱さを強く訴えようとしたように思えてならない。
 ある意味では、この映画は、列車の乗客に一方的に伝えられる情報に、その中の一部の者が疑いを抱くことから始まった。「あの橋はもう何百年も使っていない。きっと崩れる!」と言ったユダヤ系老人の言葉に、何人かの乗客が、[頭の中の固定観念][心の中の権威主義]を、勇気をふるって払拭したところから始まったのだ。もしそれがなければ、列車の全ての車両はそのまま朽ち果てた鉄橋とともに、谷底へ転落していったことだろう。
 人類はその昔、他人を[腕力]あるいは[武力]で組み伏せた。その後、時の為政者は[権力]で、そして[金力]あるいは[財力]で庶民を動かすようになった。もちろん今でもその傾向は強い。
 しかしベトナム戦争や韓国の言論統制でも明らかなように、上からの力による押しつけに、人間の精神力はそうたやすく挫けるものではない。逆にその力によってますます強靱な抵抗を示す例も少なくないのだ。
 だが、[権威]は違う。これは上からの押しつけだけではない。庶民の心の中に自ら生まれてくるものなのだ。言わば、[押し]の「権力」に対して、「権威」は[引き]である。これをうまく使えば、何らの肉体的精神的苦痛を与えることなく、思いのままに人を動かすこともできる。いや、相手は喜んで尻尾を振り、ついてくる場合が多いのだ。
 一体、この恐ろしい魔力を秘めた[権威主義]は、どこから生まれるのだろうか。
 それは、物事を自分の目で確かめ、自分の頭で判断し、自分の心でとらえることを怠ったところから始まる。そして既成の価値や常識、偉い人の言葉などをそのまま信じこんでしまった時、我々の心の中には、あの幻の天守閣(=固定観念)が築き上げられてしまうのではないか。
 権威の対象は多岐にわたる。
「大きなもの」「階級の高いもの」「有名なもの」「形のととのったもの」「真面目なもの」「大人感覚のもの」「古いもの」……などなど。

 たしかにNHKにはドキュメンタリー番組など目をみはるものもある。しかしそれなら、『ディスカバリーチャンネル』や、『ナショナル ジオグラフィック』のように、独立採算制の有料放送で始めればいい。NHKの高い衛星放送料金を払って観る人がいるのだから採算性は合うだろう。大名のように威張っているらしい政治部がいない分、もっといいものができる可能性すらある?

 上記NHKニュースの最後の場面に、創価学会の本拠地にある公明党の党本部の建物が写っているが、この「共謀罪」法案に異常に執着する公明党=創価学会が、数々の言論弾圧事件は言うに及ばず、盗聴・付き纏いなどの歴史的な常習者であり、次の記事にもあるように、既に「共謀罪」社会のようなものを先取りした不気味な団体であるということを世の多くの人がいつ気付き、平和団体、人権団体などという現実とは相反する評価、虚妄のようなものから脱却できるのだろうか。

 「学会村」信濃町ルポ (週刊ダイヤモンド 2004/08/07)    


 参考:
 共謀罪 民主案丸のみ、のち迷走のワケ [東京新聞] 2006/06/03

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