部長ブログ@箕面市役所

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選挙の「開票」あれこれ-同姓同名の方が立候補-

2017年02月08日 | 選挙管理委員会事務局

皆様、こんにちは。選挙管理委員会事務局の中野です。今年度も残すところ1ヶ月半余りとなりました。一年を振り返りますと、公職選挙法が改正され、70年ぶりの選挙権年齢の引き下げ(18歳以上)や期日前投票時間の弾力化など選挙制度が大きく変わる中、昨年7月に参議院議員選挙、8月に箕面市長・箕面市議会議員選挙が執行されました。また、世界に目を向けますと、6月23日に英国で行われた国民投票において、英国の有権者が欧州連合(EU)離脱(=ブレグジット)を選択し、米国では11月8日に大統領選挙(一般有権者による投票)が行われ、トランプ新大統領が就任されました。また、12月にはイタリアで憲法改正を問う国民投票が行われ、改正案が否決され首相が辞任されました。今年度は国内のみならず、世界の中でも何かと「選挙」が話題になる年でした。


◆「同姓同名」の方が立候補(唐津市議会議員選挙)
先日、佐賀県唐津市議会議員選挙(投票日:1月29日)のことが報道されていました。報道によれば、同選挙で2人の「同姓同名」(漢字も読み方も同じ)の方が立候補され、2人とも当選されたのですが、同市選挙管理委員会では、投開票の際に候補者の判別が困難なことから、大変苦労されたようです。
候補者2人は、「現職」1人、「新人」1人で、同市選管は公平性を期すため、有権者に対する事前の周知は行わず、告示後、投票所に掲示される立候補者一覧表に、2人に限って「現職」「新人」の別と、年齢を併記したとのこと。開票の結果、氏名だけしか書かれていないなど「按分」の対象となったのは約800票でした。
「按分」という言葉が出てきましたが、どのような場合に「按分」にするのかも含め、開票の流れをご紹介します。

 

◆開票の流れ

    

 

  <開票所(スカイアリーナ大体育室)の風景(H28.8 箕面市長・市議会議員選挙)>(開票開始前)

 

 

   第一点検係(疑問票が混じっていないかなどを点検します。)

  第二点検係(計数器にかけ、100票単位の束にして「票箋」をつけます。)

開票所は有権者の方ならどなたでも参観できますので、興味のある方はお越しください。

 

 <疑問票とは>
「疑問票」とは、記載内容がどの候補者(又は政党)を示しているか定かでない票や候補者(又は政党)名以外のことが記載されている票などのことで、「審査係」で審査したうえ、「有効票」と「無効票(白票を含む)」に仕分けします。 
なお、「姓」が同じで「名」が異なる複数の候補者がいる場合、投票用紙に「姓」のみ記載されている票は、得票数(有効票)に応じて「按分」することとされています。
【例】
    箕 面  太 朗  候補    2000票(有効票)
   箕 面  花 子  候補    1000票(有効票)
   「箕 面」と記載された票が   500票(疑問票)
 の場合の按分票は、        ※小数点4位以下は切り捨て
   箕 面  太 朗  候補  
     500票×(2000票÷3000票)=333.333票(按分票)
   箕 面  花 子  候補  
     500票×(1000票÷3000票)=166.666票(按分票)
  最終得票数は
   箕 面  太 朗  候補  
     2000票+333.333票=2333.333票
   箕 面  花 子  候補  
     1000票+166.666票=1166.666票     となります。

唐津市の場合は姓、名とも漢字も読み方も同じだったので、さらに複雑な按分計算になったのだろうと推測されます。唐津市選挙管理委員会の皆様、大変お疲れ様でした。

また、「※無効票」については、公職選挙法等で、次のように定められています。
*所定の用紙を用いない票
*公職の候補者でない者の氏名を記載した票
*候補者となることができない者の氏名を記載した票
*一投票中に二人以上の候補者の氏名を記載した票
*被選挙権のない候補者の氏名を記載した票
*候補者の氏名のほか他事を記載した票(ただし、職業、身分、住所又は敬称の類を記入したものは、この限りでない。)  【例】「がんばれ」など
*候補者の氏名を自書しない票
*候補者の誰を記載したかを確認し難い票
*白紙投票
*単に雑事を記載した票
*単に記号、符号を記載した票

皆様、選挙の際には貴重な一票を無駄にしないよう、じっくりとお考えいただき、候補者名や政党名を正確に記載いただきますようお願いいたします。
なお、公職選挙法等に定められた障害をお持ちの方やけがなどにより投票用紙に記載ができない方については、「郵便投票」や「点字投票」、「代理投票」の制度がありますので、選挙の際にはぜひご活用ください。

  *箕面市長、箕面市議会議員選挙「選挙特集号」 (3、4ページに説明があります。)


◆外国の選挙では

 <米国の選挙制度>

新聞やテレビニュースなどでご存知かと思いますが、昨年行われた米国の大統領選挙では、まず党内手続きとして「予備選挙」が行われ、それぞれの党(共和党、民主党)の候補者が選出されます。その後「本選挙」において国民が投票(一般選挙)し、その結果に基づき州ごとに「選挙人」の獲得数が決まり、最終的に選挙人の投票により大統領が決定するという非常に長期間にわたる複雑なしくみになっています。このように、選挙制度は国によってかなりの違いがあります。

*以下、「選挙時報」(第66巻 第1号) 「アメリカ合衆国・オレゴン州の選挙管理制度とその運用」(名城大学法学部准教授 松本俊太氏)から抜粋。

米国は連邦制の国家であり、選挙の投開票の方法も州が独自に制度設計して運営されています。昔は多くの州で「パンチカード式」(候補者名が記載された投票用紙に穴を空ける)などが採用されていましたが、投開票に時間がかかり混乱が生じたことなどから、2002年に「連邦投票支援法」が制定され、投票方法が「マークシート式」や「タッチ・スクリーン式」に変わりました。もっとも革新的な制度を導入しているオレゴン州では、投票所を全廃し「郵便投票」を原則としています。投票締切日の2~3週間前に有権者の住所に投票用紙と選挙に関するパンフレットが届き、有権者は日本のように投票用紙に候補者の氏名を記入するのではなく、マークシートに指定された候補者の箇所を鉛筆で塗りつぶします。そして投票用紙を封筒に入れ、封筒の裏側に「※有権者登録」を行った際に登録されたサインと同じサインをし、郵送又は街の各所に設けられた選挙用のポストに投函します。
※米国の場合、日本のように住民票がないため、有権者は選挙に先だって有権者登録をすることとなっています(自動車運転免許証の登録、更新や社会保障番号の登録の際に同時に登録。)。
米国のように「マークシート方式」になれば、同姓の場合の按分や疑問票もほとんどなくなり、開票も効率的にできるため、日本も早くそのようになってほしいと思っています(個人的な願望ですが・・・)。

 このホームページでも、米国の選挙制度が紹介されています。

 米国大使館ホームページ:AMERICAN CENTER JAPAN

    

<投票が義務づけられている国も・・・>

日本では、投票は国民に付与された大切な権利(選挙権)として憲法等で保障されていますが、世界の中では投票が権利ではなく義務づけられている国(義務投票制)が多数あります。オーストラリア、スイス、ベルギーなどの国は、投票へ行かない場合は罰金が科せられます。イタリア、メキシコ、フィリピンなども罰則はありませんが投票が義務づけられています。義務投票制の場合、一般的に投票率は非常に高くなりますが、一方、有権者がよく考えずに投票(立候補者氏名掲示の最初に名前が出ている人に投票するなど。)しがちになる傾向が強いとも言われています。選挙は政治や国民生活の方向付けをする大切な制度で、もちろん投票率は高い方が望ましいですが、投票率が高ければそれだけで良いというものではなく、「有権者がいかにじっくり考えて投票したか」の方が大切ではないかと思っています。

 

昨年12月26日にマッセOSAKAにおいて、「平成28年度明るい選挙推進講座」(大阪府選挙管理委員会主催)が開催され、府内自治体の選挙管理委員、事務局職員など多数が参加されました。当日、神戸大学副学長の品田 裕先生の講演(テーマ:投票環境向上に向けての課題と展望)の後、府内自治体(2市、1町)が投票環境向上に向けての取り組みについて「事例報告」を行いました。箕面市からは、期日前投票所の増設や時間延長等について、私が事例報告を行いました(箕面市の他は、大阪市、島本町)。

  

 

 今回は外国の選挙制度についても少しご紹介しましたが、今年は欧州の各国で軒並み選挙が予定されています(3月:オランダ総選挙、4月:フランス大統領選挙、6月:フランス国民議会選挙、8~10月:ドイツ連邦議会選挙など)。いずれも、選挙結果が欧州連合(EU)のあり方に大きな影響を与えると言われています。最近選挙にかかわって「ポピュリズム」(=大衆主義、人民主義、大衆迎合主義)という言葉をよく聞きます。いろいろな考え方がありますが、良きにつけ悪しきにつけ選挙の結果が政治や国民生活に大きな影響を与えますので、選挙は民主主義を支える根幹の制度と言えます。皆様、選挙の際には大切な権利を放棄することなく、どの候補者、政党に託すべきかをじっくりと考えたうえ、ぜひ投票していただきますよう、お願いいたします。

 

 

「自転車事故ゼロ」をめざして「ながら運転」をなくすために、箕面市では2017年3月31日(金曜日)までの間「絶対ダメ!ながら運転 自転車を安全に乗りましょう!」を統一キャンペーンとして展開します。

 

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