部長ブログ@箕面市役所

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DPCによる診療報酬制度

2017年04月27日 | 市立病院事務局

皆様こんにちは。箕面市立病院事務局の稲野です。

今年は桜の開花が遅かったですが、4月の2週目には満開を迎え、子どもたちの入学式にはピッタリでした。市立病院では56名の新規スタッフを迎え、気持ち新たに新年度をスタートしました。皆さんすでに初期研修を終え、それぞれの持ち場で活躍されています。
「担うべき医療を、チーム一体となって、より安全に」。今年度も市民の健康維持・増進のため、職員一同がんばってまいります。ご支援・ご協力をよろしくお願いいたします。


(満開の八重桜)

さて、今回は、少し難解ですが、前回のブログでお約束した「DPC制度」について、できるだけ丁寧にご紹介いたします。

○DPCとは
前回のブログで、「入院日数の短縮は、医療の進歩や医療スタッフの頑張りによるところもありますが、国の政策誘導によるところがその大きな要因となっている」とご説明しました。国が医療費を抑制するための政策のひとつとして、平成15年度(2003年度)から導入した仕組みが「DPC制度」と呼ばれる入院医療費の会計方式です。

箕面市立病院は、平成18年度(2006年度)から、その対象病院となりました。現在では、一般病院の約半数がその対象となっており、当院のような急性期を担う病院の多くがDPC制度で医療費を算定しています。

DPC(Diagnosis Procedure Combination)とは、「診断群分類包括評価」と呼ばれ、欧米の制度を参考に設計された、医療費会計方式です。従来は、実際に行った診療内容に応じて医療費を計算する「出来高払い」方式でしたが、DPC制度では手術やリハビリ等以外の医療費については、「診断病名」と、処置や手術の有無などの「医療サービス」との組み合わせにより設定された4,404種類の診断群分類ごとに、それぞれの入院期間に応じた1日あたりの包括点数が設定されており、その包括点数に入院日数を掛け合わせることで医療費が決められています。

このため、DPC制度では、実際の注射や投薬の単価や量は関係ありません。注射・投薬・処置等がたくさん必要な場合でも、その逆の場合でも、医療費は同じです。また、いくつかの病気で治療を受けられても、入院期間中に治療した病気のうち、最も医療資源を投入した一疾患のみに対し、医療費を算定することになっています。

なお、この例外として、手術・麻酔・内視鏡検査・リハビリ等は出来高での算定となり、DPC制度の包括評価(包括点数)と組み合わせて医療費を計算します。また、外来診療には、DPCは適用されず、厚生労働省が定めた診療報酬点数表に基づき、出来高で医療費を計算します。

 ○入院医療費の計算方法
DPCによる入院費の計算方法は、「該当するDPCの1日あたり包括点数(1点10円)×入院日数×医療機関別係数出来高」となります。なお、DPC制度は交通事故やお産、症例の少ない一部の病気には適用がなく、これらは出来高方式で計算することになっています。

「1日あたり包括点数」は、入院日数に応じて3段階の点数が設定されています。全国データから算出して定められた診断群分類ごとの平均在院日数の25パーセンタイル値(全体を100とした場合の短い方から数えて25番目の日数)までの期間は平均点数に15パーセントを加算し、平均在院日数を超えた日から平均在院日数の標準偏差の2倍以上の30の整数倍までの期間は平均点数の85パーセント又はその期間における1日あたり平均点数のうち、いずれか低い点数で計算することになっています。


具体的には、ある病気で入院したと仮定し、全国平均の入院日数が15日間、25パーセンタイル値が7日間、包括評価の平均点数が2000点だったとすると、1日目~7日目は2300点/日、入院7日目~15日目は2000点/日、入院16日目~60日目は1700点/日となります。

「医療機関別係数」 とは、病院の機能に応じて個別に定められる一定の係数です。 通常、施設の充実度やスタッフの配置態勢が高い医療機関ほど高い点数を計上することができ、この医療機関別係数により、 同じ診断 ・治療でも病院によって医療費の総額が異なることになります。

○DPC制度のメリット
DPC制度のメリットとしては、(市立病院ではもとからありませんが・・)不要な医療行為や薬漬け診療が防止でき、患者さまの負担が減る。治療期間が短くなり、支払う医療費も安くなる。医療機関による診療内容のバラツキを抑えることができるなどが挙げられています。

医療機関のメリットとしては、.医療費情報が標準化されるので、医療の質を評価しやすくなる。.医療の質を上げて効率的な治療をすれば、出来高払い方式よりも収益性が高まることが期待されています。

また、厚生労働省をはじめとする行政側のメリットとしては、治療内容や治療成績のデータが公開されることによって、医療サービスが標準化され、増加傾向にある医療費の削減が期待できるとされています。

つまり、患者さまは安価で適切な医療が受けられ、医療機関は収益性が高まり、国は医療費の削減・抑制につながる「3方良し」の制度として、運用されています。いわゆる団塊の世代が75歳を迎え、国民の約30パーセントが65歳以上の高齢者となる2025年に向けて、国が医療費を抑制するためには、DPC制度を活用した政策誘導が不可欠となっています。

(厚生労働省ホームページより)

しかし、前回のブログでご紹介したように、これらの結果、当院においても、患者さまの早期退院につながり、喜ばしい反面、病床稼働率が低下しており、経営的には苦しい状況となっています。

これ以外にも、急性期医療を担う看護必要度の見直し、退院支援加算の新設や外来化学療法加算の引き上げなどなど、国はさまざまな制度見直しやインセンティブにより、早期退院を促すとともに、急性期をはじめとする入院医療を減らし、地域や在宅へシフトするようにしており、その傾向はさらに強まっていきます。市立病院では、それらを前提とした経営改革に取り組んでいくため、前回のブログでご紹介した「新・市立病院改革プラン」を策定しました。


【お知らせ】
○医療・看護フェア
日時 平成29年5月11日(木曜日)午前10時~午後4時
                5月12日(金曜日)午前10時~午後3時30分
場所 箕面市立病院リハビリテーション棟4階ほか
主な内容 
◆講演会「認知症予防はお口の健康から」
 (両日とも午後2時~3時)
◆医療相談
 医師:両日とも午前10時~正午と午後1時~2時30分
 歯科医師:5月12日午後1時~2時30分
◆体脂肪・骨密度・血圧・肺年齢測定と栄養バランスチェック
◆看護相談・栄養相談・介護・療養相談 ほか
*「一日看護師体験」は定員に達しました。詳しくは、コチラをご覧ください。

○市民医療講座
「医師・医療スタッフと歩こう!~術後の快適ウォーキング~」
日時 平成29年5月13日(土曜日)午前10時~正午 *雨天中止
場所 滝道(阪急箕面駅前野外ステージ集合)
講師 当院整形外科部長 後藤 晃医師ほか医療スタッフ
内容 過去に足や背骨などの整形外科手術を受けられたかたや、膝・股関節の術後リ
 ハビリ中のかたを対象に、家庭でもできるストレッチ方法や歩くときの体の動かしかた
 の注意点などを、医師・医療スタッフが一緒にウォーキングしながら、わかりやすくお
 伝えします。
申込 5月8日(月曜日)までに病院経営室(電話728-2034)へお申し込みください。
 (先着25名まで)

○市民医療講座
「きこえにくいかな?と思ったら~聴こえのしくみと難聴~」
日時 平成29年5月27日(土曜日)午後2時~4時
場所 箕面市立病院リハビリテーション棟4階 いろはホール
講師 当院耳鼻咽喉科主任部長 嶽村貞治医師
内容 現代は騒音やストレスなど耳には受難の時代。聴こえのしくみや、難聴の種類に
 応じた対処法(治療や日常生活の注意点)などについて、当院医師が詳しくお伝えし
 ます。
*申込不要。手話通訳・要約筆記あり。ぜひ直接、会場へお越しください。

 

 

箕面市では、2017年4月1日(土曜日)から2017年7月31日(月曜日)まで、「病気やけが、何かあったら#7119救急安心センターおおさかへ!」を統一キャンペーンとして実施中です。

 

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