部長ブログ@箕面市役所

箕面市役所の部長が、市のホットな話題を語ります!
市の動きや仕事紹介、副市長、教育委員会委員などのつぶやきも。

H28病院事業決算と経営改革の取組状況

2017年09月29日 | 市立病院事務局

皆様こんにちは。箕面市立病院事務局の稲野です。

運動会に文化祭、稲刈りに秋祭りと、いよいよ秋本番を迎えました。朝晩はヒンヤリする日も増えてきています。季節の変わり目。体調管理には充分ご留意いただき、箕面の秋を満喫しましょう。

(あいあい園前庭のコスモス)

さて、今回は、現在開会中の箕面市議会定例会へ提出している平成28年度箕面市病院事業決算と経営改革の取組状況について、ご紹介いたします。

○平成28年度の病院事業決算
箕面市立病院には、地方公営企業法が適用され、病院事業から得た収益をもって費用に充てる「独立採算」が基本となっていることは、今年3月のブログでご紹介しました。しかし、市民の健康保持・増進を目的とする全国の公立病院は、収益で費用をまかなえない「赤字」がほとんどで、自治体からの繰入金によって、なんとか運営されているのが実情です。

この対策として、箕面市では、病院経営の効率化を図るため、平成21年(2009年)に「箕面市立病院改革プラン」(旧プラン)を策定し、最先端の医療や医療スタッフの増員など「攻めの経営改革」に取り組んできました。その結果、平成25年度(2013年度)には、それまで毎年10億円程度あった赤字がほぼゼロになるほど、経営改革が順調に進んできました。

ところが、平成28年度(2016年度)の決算は、最終的に約10億5千万円の赤字となりました。これは、平成27年度(2015年度)決算と比較して、約6億4千円のマイナス、平成28年度(2016年度)予算との比較では、約8億1千万円のマイナスとなりました。


 
 
この原因は、消費税率の引き上げや年金制度の一元化など、旧改革プラン策定時には想定していなかった社会的要因によるものもありますが、3月のブログでも少しご紹介しましたが、最大の要因は平均入院日数の短縮と、それに伴う病床稼働率の低下にあります。年間40兆円とも言われる国民の医療費を抑制するため、国が診療報酬制度を見直し、当院のような急性期病院が平均入院日数を短縮せざるを得ないように、政策的に誘導しています。

その結果、近隣市の公立病院も含め、全国の急性期病院は、早期の退院支援に取り組み、それを実現しています。入院日数の短縮は、早期回復を実現した医療体制と医療技術の成果であり、患者さまの負担を軽減し、医療費削減にもつながっています。しかし、その分、空きベッドが生じることになるため、それに見合うだけの新規入院患者が増加しないと、病床稼働率が低下し、収支が悪化していきます。

○新・市立病院改革プランの策定
この状況に対応するため、箕面市立病院では、「新・市立病院改革プラン」を策定しました。その主な内容をご紹介しますと、

◆急性期病床と回復期リハビリテーション病床を軸として医療の質を向上し、市民の健
  康を守る。
◆一般財源の負担による一般会計繰入金ゼロを継続し、独立採算の運営をめざす。
◆計画期間は、2017年度(平成29年度)から2021年度までの5年間。2022年度の黒字化
  をめざす。
◆従来の積極的な経営方針を継続しつつ、医療従事者の配置も含めて、効率性を重視
  し全体を見直して経営改革に取り組む。
◆平均入院日数が短縮する中で、病床稼働率(旧プランでは95パーセント)を急激に上
  げることは困難なため、病床稼働率を当面90パーセント、最終目標92.5パーセントと
  設定し、これを前提とした健全経営を実現する。

 

まずは、平成29年度(2017年度)は病床稼働率90パーセントを目標に、約6億円の収支改善をめざしています。その具体的な取り組みの一例として、脳神経外科と循環器内科において、すでに専門医を確保して、新たに頭部や心臓疾患などの高度な診療体制を整備しました。また、新たに、血液内科と糖尿病・内分泌代謝内科を標榜しました。

詳しくは、市立病院ホームページ(診療体制のご案内)をご覧ください。そして、これらの診療科の受診を希望される場合は、まずは地域の「かかりつけ医」にご相談ください。かかりつけ医からは、あらかじめ診察時間の予約ができますので、よりスムーズに受診いただけます。


【市民医療講座のお知らせ】
○胃がんを正しく知ろう~あなたに合った治療選択のために~
日時 平成29年11月25日(土曜日)午後2時~4時
場所 箕面市立病院リハビリテーション棟4階 いろはホール
講師 消化器内科部長 西原 彰浩 医師
         外科部長 谷口 博一 医師

*詳しくは、コチラをご覧ください。申込は不要です。ぜひ直接、会場へお越しください。
   なお、手話通訳又は要約筆記をご希望のかたは、11月16日(木曜日)までに病院経
   営室(電話728-2034)へお申し込みください。

○みんなで知ろう!認知症のこと
日時 平成29年12月9日(土曜日)午後2時~3時30分
場所 箕面市立病院リハビリテーション棟4階 いろはホール
内容
(1)認知症の症状~BPSD(行動・心理症状)を中心に~
     講師:精神科主任部長 辻尾 一郎 医師
(2)認知症患者への対応とケア
     講師:認知症看護認定看護師 岡山 友佳 看護師

*申込は不要です。ぜひ直接、会場へお越しください。
   なお、手話通訳又は要約筆記をご希望のかたは、11月30日(木曜日)までに病院経営
   室(電話728-2034)へお申し込みください。
*詳細が確定しましたら、市広報紙「もみじだより」や箕面市立病院ホームページでご案
   内いたします。

【小野原・春日神社の秋祭り】
日時 平成29年10月15日(日曜日)午前7時45分~午後4時30分(予定)
場所 小野原・春日神社および周辺地域
*今年も、太鼓・神輿の運行や露店があります。ぜひお越しください。

 

 「ゆるキャラ(R)グランプリ2017」が8月1日(火曜日)にスタートしました。市では11月10日(金曜日)の投票期間終了までの間、「滝ノ道ゆずる」を応援する統一キャンペーンを展開中です。

滝ノ道ゆずるは、6年連続で大阪1位を獲得しており、有名企業とコラボしたり、数々のイベントに参加したりと活躍の場を広げています。箕面市を広くPRするため、グランプリでの日本一を目指していますので、市民のみなさまの投票、応援をよろしくお願いします。


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市立病院のリニューアル

2017年09月04日 | 市立病院事務局

皆様こんにちは。箕面市立病院事務局の稲野です。

とても暑かった長い夏も終盤を迎え、秋の気配が感じられる季節になりました。
市役所では、きょうから9月市議会が始まりました。今議会は、通常の条例・予算等の審議に加え、昨年度の決算審査と議会の役員改選が行われるため、43日間の長い会期が設定されています。市立病院からは「リニューアル」に関係する補正予算を提出していますので、より一層の緊張感をもって、臨んでまいります。

(リハビリ棟西側広場の大きなサルスベリ)

さて、今回は、平成28年度後半から取り組んできた「市立病院のリニューアル」にかかる調査検討業務について、シンクタンクによる報告書がまとまりましたので、その概要をご紹介いたします。

○リニューアル手法の調査検討
箕面市民の長年の悲願であった市立病院は、昭和56年(1981年)7月7日、たなばたの日にオープンしました。当時は、最新の医療機器を備えた機能的な病院として、多くの市民や関係各方面から、絶大なる評価をいただき、診療をスタートしました。

しかし、現在では、本館は築36年が経過し、大阪府内で急性期医療を担う200床以上の公立病院(当院は317床)のうち、最も古い病院となっています。また、24時間365日稼働し続ける病院としての特性から、施設・設備の深刻な老朽化が進行するとともに、日進月歩で進化する医療技術への対応が急務となっています。

そこで、市立病院の施設・設備の現状分析と課題抽出を行い、その解決策として、「現施設の大規模なリニューアル」、「現地での建替え」、又は「移転しての建替え」の3手法について、シンクタンクに委託して、調査検討を行ってきました。

(市立病院の外観~左側が本館、右側がリハビリテーション棟)

○老朽化の状況
病院施設の耐用年数(使用に耐えうる年数)には、鉄筋コンクリートの強度等による「物理的耐用年数」と、税法上の経済価値による「法定耐用年数」、病院としての機能を保持するために一般的に建替えがなされる「機能的耐用年数」の3つがあります。

物理的耐用年数は60年間、法定耐用年数は39年間、機能的耐用年数は31年間とされています。ただし、機能的耐用年数については、当院のように、適切な時期に大規模改修を実施した場合は10年間延長され、41年間とされています。これを市立病院(本館)に当てはめてみると、物理的耐用年数は24年後の2041年に、法定耐用年数は3年後の2020年に、機能的耐用年数は5年後の2022年に、それぞれ迎えることになります。

また、病院は、電気・水道・下水・ガス・空調といった通常の設備以外に、医療用ガス、蒸気などの特殊な設備や配管が施設全体に張り巡らされており、当院ではこれらのトラブルが多発しています。その頻度は、平成28年度(2016年度)では278件もあり、週に5日以上、何らかの事故が発生する状況です。これを延床面積が同規模の3LDK、200世帯規模の分譲マンションに置き換えてみると、毎月、全世帯の1割強でキッチンやトイレの詰まりなどのトラブルが生じている状況です。

そして、これら以外にも、開院以来使用している高圧配電機器等、ダウンすれば、すぐには復旧できないような設備があります。もし、これらで重大事故が発生した場合には、手術室、MRI等検査機器、電子カルテ等が使用できず、診療機能が完全に停止する恐れがあり、手術の中断など、患者さまの生命維持に関わる重大な影響が強く懸念されます。

(設備・配管の事故・故障箇所の一例)

つまり、市立病院が最低限、病院としての機能を維持するためには、リニューアルを図るべき切迫した状況にあります。

○最新医療への対応
市立病院施設のもう一つの大きな課題は、最新医療への対応です。例えば、がんの3大治療法として、「手術療法」と「化学療法」のほかに「放射線療法」がありますが、現在、市立病院では「放射線療法」ができません。現在の施設構造では、1400トンともいわれる放射線療法の設備荷重に耐えられないことから、必要な機種の導入ができないため、放射線療法が必要な患者さまは他院に紹介している状況にあります。

また、もう一つの例として、最先端の血管造影検査機能を融合した手術室である「ハイブリッド手術室」の設置ができないことが挙げられます。ハイブリッド手術室の設置には、8.0メートル×8.0メートル程度以上の柱のないスペースが必要とされますが、現在の施設構造では手術室の柱間隔が6.0メートル×7.1メートルであるため、現在、循環器系の難易度の高い手術患者さまは他院に紹介している状況にあります。

そして、市立病院には現在、手術室が6 室ありますが、1室当たり年間約690 件の手術を実施しており、飽和状態にあるため、手術が必要な患者さまを今以上に受け入れることが困難な状況にあります。

 

以上は主な例ですが、現在の市立病院は、経年によって施設構造そのものが陳腐化し、最先端の医療に対応しきれなくなっています。市立病院が市内唯一の急性期病院としての役割を担い続けるためには、また、近隣病院に引けを取らず患者さまに選ばれる病院であり続けるためには、この状況を放置することは適切ではありません。

○リニューアル手法の検討
老朽化の課題解決を図るリニューアル手法の選択肢は、「現施設の大規模改修」、「現敷地での建替え」、「移転して建替え」の3つがあります。まずは、これらの手法について、費用を試算して、比較検証を行いました。

具体的には、大規模改修案については、最新医療への対応をしないパターンに加え、現施設の可能な範囲で最新医療に対応するパターン、現施設の改修と増築により最新医療に対応するパターンの3つを試算しました。

現地建替え案については、全国で直近3年間に建替えられた、市立病院と同規模・同等機能の10病院の事例を分析した上で、そのうち最もコンパクトなレイアウトで、最小の1床当たり面積68平方メートルを検討モデルとして、次の組合せにより、8パターンを試算しました。
◆対象となる敷地を現在のままのパターンと隣接する保育所まで含めたパターン
◆建替え対象を本館のみとするパターンとリハビリテーション棟も含めたパターン
◆建替え工事を一括で行うパターンと数段階に分けた分割方式で行うパターン

 

(現地建替え案のレイアウトの一例)

また、移転建替え案は、検討モデルから箕面市内で面積10000平方メートル以上で短辺が72メートル以上の土地、周辺環境と調和した場所、市内全域からの救急搬送時間を考慮した場所、市内外から交通アクセスがよい場所などを敷地の条件として、低・未利用地を絞り込んだ結果、船場東1丁目のCOM1号館跡地と未開設の新船場北公園が唯一の候補地となりました。なお、試算は、移転場所未定とCOM1号館跡地等の2パターンについて行いました。

 

○まとめと今後の進め方
これら各手法・パターンの比較方法としては、まず比較期間を、最も短い大規模改修後の本館の建物使用期間18年間として、イニシャル費用の1年当たり額×18年と、光熱水費等の維持管理費やそれまでの間に必要となる施設延命のための改修費など18年分のランニング費用を含めたトータルコストを試算しました。

その結果、大規模改修案については、最新医療に対応しないパターンは今後、地域での役割を果たせず、経営上のリスクを負う危惧があること。最新医療に対応したパターンは改修してもなお配管の短寿命化が懸念されたり、工事期間中の患者さまへの影響が大きいなど課題含みの中、より安価な建替え案があることから、除外しました。

そして、さまざまな検討プロセスを経た結果、「現在の敷地のままで本館・リハビリテーション棟ともに建替える現地建替え案」と「COM1号館跡地等への移転建替え案」がコスト面において同等である。どちらの案も病院の立地として相応しく、両案に客観的な優劣はない、との報告書がまとめられました。

なお、今後は、アクセス性、敷地条件、建替え工事中の影響など、それぞれの案のメリット・デメリットを考慮しながら、船場地区に新設が予定されている学校用地との関係も含めて、総合的な検討を進め、「現地建替え」か「移転建替え」かを決定していくことになります。

なお、詳しい内容については、市ホームページの「箕面市立病院リニューアル調査検討報告書について」をご覧ください。

「ゆるキャラ(R)グランプリ2017」が81(火曜日)にスタートしました。市では1110(金曜日)の投票期間終了までの間、「滝ノ道ゆずる」を応援する統一キャンペーンを展開中です。  

 滝ノ道ゆずるは、6年連続で大阪1位を獲得しており、有名企業とコラボしたり、数々のイベントに参加したりと活躍の場を広げています。箕面市を広くPRするため、グランプリでの日本一を目指していますので、市民のみなさまの投票、応援をよろしくお願いします。 


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お薬について

2017年08月09日 | 市立病院事務局

皆様こんにちは。箕面市立病院事務局の稲野です。

本格的な夏の到来とともに、台風がいくつも発生し、集中豪雨があちらこちらで被害をもたらしています。今週月曜日は、近畿地方にも台風が上陸し、被害をもたらしました。
また、ヒアリやヤマカガシなど、これまで注目されなかった生物による事故も発生しています。気象情報を小まめにチェックするとともに、不慮の事故防止に努めて、楽しい夏にしていきましょう。

(小児科待合の日除けゴーヤカーテン)

さて、今回は「お薬」について、初歩的な事項を私なりに解説してみます。

○お薬とは    
そもそも「お薬」とは何でしょうか?「ちょっとアタマが痛い」、「胃がもたれる」、「虫に刺された」、「眼が疲れた」などといって、私たちは普段の生活で、当たり前のように薬を使っています。また、単に「くすり」と言っても、「医薬品」のほかに、「医薬部外品」とか「薬用」と表示されているものもあります。「化粧品」も薬の一部に定義されています。

これらの違いは、「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律」(薬事法)の中で、規定がされています。

◆この法律で「医薬品」とは、次に掲げる物をいう。
一 日本薬局方*に収められている物 (*厚生労働大臣が公示する基準書)
二 人又は動物の疾病の診断、治療又は予防に使用されることが目的とされている物で
  あつて、機械器具等でないもの(医薬部外品及び再生医療等製品を除く。)
三 人又は動物の身体の構造又は機能に影響を及ぼすことが目的とされている物であ
  つて、機械器具等でないもの(医薬部外品、化粧品及び再生医療等製品を除く。)

大まかに言うと、いわゆる典型的な薬=医薬品は「病気の治療・診断を目的としたもの」。医薬部外品(薬用も同義語)は「病気の防止や衛生を目的としたもの」です。化粧品は「美化・清潔などを目的としたもの」。それぞれ、目的に応じた成分が配合されており、その効能や作用は、「医薬品」>「医薬部外品」>「化粧品」となります。

なお、「医薬品」は厚生労働省によって有効成分の効果が認められており、「医薬部外品」は厚生労働省が許可した効能・効果に有効な成分が一定の濃度で配合されているものです。製造販売には、それぞれ厚生労働大臣の承認が必要とされています。

また、医薬品には、「医療用医薬品」と「OTC医薬品」があり、前者は医師の処方箋がないと買うことができない、薬剤師のいる薬局でのみ販売されている医薬品です。後者は「Over the Counter(カウンター越し)」の略で、薬剤師(又は登録販売者)の配置されたドラッグストアなどで購入が可能な医薬品で、一般薬、市販薬、家庭薬とも呼ばれています。近年では規制緩和が進み、インターネットや電話でも買うことができる医薬品も増えてきています。

(厚生労働省ホームページ「おくすりe情報」から抜粋)


○医薬品の価格
医薬品は、製薬会社で長年に亘り、多額の費用と労力をかけ、効果や副作用など様々な研究や試験が繰り返された後、厚生労働省が承認して初めて、正式に使用が可能となります。また、併せて、薬の価格、いわゆる薬価も決定されます。保険診療を基本とするわが国の薬価は、全国どこの病院や薬局でも同じ金額とされています。

昨年末から、「オプジーボ」という医薬品が大きな話題となりました。もとは皮膚がんの治療薬として承認された薬で、利用する患者が少ないと想定されて薬価が決められました。しかし、肺がんなどにも適応が拡大したことから、患者一人あたりの費用が年間3500万円との試算が公表されて、国家財政に与える影響まで懸念されました。厚生労働省は、本来2年に一度(次回は2018年4月)の改訂とされている薬価を今年2月、オプジーボのみ特例的に、半額に引き下げられました。

病院が医薬品を購入する場合は、複数の薬品卸業者と価格交渉を行い、購入価格を決めます。しかし、患者さまへの請求は薬価となるので、購入価格との間に差が生じます。これが「薬価差益」と言われるものです。うまく卸業者と交渉し、少しでも多くの薬価差益を稼ぐことができるかは、病院の経営上、重要な課題となっています。このため、箕面市立病院でも、担当者が常に必至になって価格交渉をしています。


○箕面市立病院の薬剤業務
箕面市立病院には、これら薬剤業務を担う「薬剤部」というセクションがあります。現在は、薬剤部長以下24名の薬剤師が24時間365日態勢で、薬剤に関する業務を行っています。市立病院で扱う医薬品は、内服薬、注射薬、外用薬などがあり、金額にして年間約8億円になりますが、このうち約9割が注射薬です。

 

薬剤師の役割としては、患者さまの入院初日には普段服用しておられるお薬や持参されたお薬の調査、アレルギー歴のあり・なしをお聞きして、患者さまの薬歴を作成し、得られた情報を医師、看護師などと共有することにより、薬物療法の支援を行っています。また、入院中に処方されたお薬の効果や副作用、服用方法などを患者さまのもとへ直接お伺いし、説明を行って、安心してお薬を服用していただけるように努めています。

治療上必要であっても市販されていないお薬については、薬剤師が調製します。無菌調製の必要な注射薬や点眼薬は無菌室で調製し、高い品質を確保することで、医療安全の向上にも寄与しています。院内で使用される医薬品の発注、在庫管理、品質管理なども薬剤師の仕事です。毎日、在庫を確認し、適正な在庫数を維持することで、必要なときに安全な医薬品を提供できるようにしています。

ICT(感染制御)、NST(栄養サポート)、褥創、緩和ケア、糖尿病などの院内の医療チームにも参加し、薬剤師の専門性を発揮しつつ、他職種と連携して、患者さまの療養をサポートしています。(詳しくは、コチラをご覧ください。)

 

○院外処方せんとジェネリック医薬品
箕面市立病院では、外来患者さまのお薬は、原則として、院外処方せんにより、かかりつけ薬局で調剤していただくことになっています。なお、処方せんの使用期限は、交付の日を含めて4日間で、これには休日も含まれるため、期限内にかかりつけ薬局にお持ちくださるようご留意をお願いいたします。

(院外処方せんの説明チラシ)

市立病院の1階ロビーには、箕面市薬剤師会による無料の「院外処方せんファックスサービスコーナー」が開設されていますので、処方せんをかかりつけ薬局へ事前にファックスすることができます。ぜひご利用ください。

また、近年、国や各自治体から、ジェネリック医薬品の使用が推奨されています。これは、新薬(先発医薬品)の特許期間が切れることで、他のメーカーが研究・開発コストをかけずに、同一成分・効果の医薬品(後発医薬品・ジェネリック)を製造販売しているものです。

(政府広報オンライン「暮らしに役立つ情報」から転載)

ジェネリック医薬品は、先発医薬品と効果は同じですが、薬価が先発薬品と比べ安価なため、患者さまや医療機関の経済負担、そして、さらには行政機関の経費負担も軽くなります。医薬品が処方されるときは、ぜひ医師や薬剤師に「ジェネリックを希望します」とお伝えください。

ちなみに、箕面市立病院では、院内で使用する医薬品1346品目のうち、ジェネリック医薬品が発売されている品目数は558品目あり、そのうちの55.4%(309品目)を採用しており、今後もその拡大に努めていくこととしています。

 

ゆるキャラ(R)グランプリ2017」が8月1日(火曜日)にスタートしました。市では11月10日(金曜日)の投票期間終了までの間、「滝ノ道ゆずる」を応援する統一キャンペーンを展開中です。

滝ノ道ゆずるは、6年連続で大阪1位を獲得しており、有名企業とコラボしたり、数々のイベントに参加したりと活躍の場を広げています。箕面市を広くPRするため、グランプリでの日本一を目指していますので、市民のみなさまの投票、応援をよろしくお願いします。 


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肩関節の病気と「たなばたコンサート」

2017年07月13日 | 市立病院事務局

皆様こんにちは。箕面市立病院事務局の稲野です。

本格的な梅雨の到来とともに、先週は台風までやってきました。その後も、九州北部に「線状降水帯」が発生して、数十年に一度といわれる「大雨特別警報」が発表されるほどの豪雨となり、甚大な被害が発生しました。近年は、いつ、どこで、ゲリラ的に集中豪雨が発生してもおかしくない気象状況です。普段から可能な範囲で備えをいただき、防災・減災に努めましょう。

(季節はもう真夏!)

さて、今回は去る6月24日(土曜日)に開催した「市民医療講座」と、7月3日(月曜日)に開催した「たなばたコンサート」について、ご紹介いたします。

○市民医療講座~肩関節の痛み
今回の市民医療講座は、「その痛み、本当に四十肩、五十肩?痛みに隠された病気とは」と題し、当院整形外科の芝野医師が肩関節の痛みや病気について、以下のように解説しました。

(熱心に講演を聞かれる受講者の皆さん)

肩は、人体の中で最もよく動く関節です。人類が二足歩行を始め、手を使うようになったため、肩にはさまざまな機能が求められるようになりました。このため、関節の可動域が広がり、さまざまな運動が可能となった反面、肩で支える割合が減り、関節の安定性が減少したことにより、もっとも脱臼しやすい関節となりました。

肩こりを抱える人は多く、その原因は筋肉が少ない、血流が悪い(冷え性)、姿勢が悪い(猫背)、運動不足、読書・携帯電話などで下を向く時間が長い、寝転んでテレビを見る、ストレスが多いなどにあります。その解決のためには、原因を除去することが必要です。

肩の痛みとしては、じっとしていても痛いものから、動かすときに痛い、夜寝ると痛くなる、突然痛くなって耐えられないなど、いろいろな症状があり、肩の痛みを起こす病気としては、単なる「肩こり」のほか、「四十肩、五十肩」、「腱板断裂」、「石灰沈着性腱炎」、「上腕二頭筋長頭腱炎」、「インピンジメント症候群」などがあります。

○四十肩、五十肩とは
多くの人が体験されている「四十肩、五十肩」は、「肩関節周囲炎」のことで、関節を構成する骨、軟骨、靱帯や腱などの老化により、肩関節の周囲の組織に炎症が起きることがその原因です。

 

「四十肩、五十肩」になったら、「暖めた方がいい?、冷やした方がいい?」や、「動かさない方がいい?、固くなるから痛くても動かした方がいい?」と、どちらが正しいか悩まれるかたが多いようですが、実はどちらも正解です。初期の炎症期は「冷やし、動かさない」ようにし、症状が落ち着く拘縮期は「暖め、動かす」のがよく、通常1~2年くらいで回復していきます。

○腱板断裂との違い
「四十肩、五十肩」とよく似た肩の痛みとして、「腱板断裂」があります。肩が痛い、腕が挙がらないといった症状は「四十肩、五十肩」と同じで、よく間違われますが、「腱板断裂」の場合は、力が入らない、ゴリゴリ音が鳴るなどの症状もあります。

そして、決定的に違うのは、「四十肩、五十肩」は放っておいても治りますが、「腱板断裂」は放っておいても治らないことです。「腱板断裂」は放置していると、症状が拡がっていきますので、早期に整形外科で診察を受け、適切な治療を受けることが必要となります。

安静にして、鎮痛薬や注射・リハビリなどの保存療法で済む場合もありますが、関節鏡視下手術などが必要な場合もあります。いずれにしても、このような症状があるときは、まずはご近所の整形外科医院を受診されることをお勧めいたします。医師が専門的治療が必要と判断された場合は、当院の整形外科をご紹介いただくことになっています。(市立病院整形外科は紹介患者さまのみ診療を行っています。)


(講演する芝野医師)


○たなばたコンサート
去る7月3日(月曜日)に、恒例の「たなばたコンサート」を開催しました。このコンサートは、箕面市立病院が昭和56年(1981年)7月7日「七夕の日」にオープンしたことを記念して、毎年、七夕の日の前後に開催しているものです。

今年のコンサートには、パネルシアターグループ「ひよこちゃん一座」をお招きしました。「ひよこちゃん一座」は、もともと今年2月の「ひなまつりコンサート」で出演を依頼していましたが、インフルエンザが流行してきたため、急遽中止となり、改めて今回、出演をいただきました。

(パネルシアター「ひよこちゃん」の一場面)

最初に、文字どおりパネルを使ったユニークな劇「パネルシアター」では、「ひよこちゃん」と「ねこのお医者さん」を上演いただきました。ひよこちゃんがいろいろな人と出会い、元気を振りまいたり、ねこのお医者さん夫妻がさまざまな患者さんを治療しながら、自分たちも元気な子どもが授かるという、とても明るく、楽しい劇でした。

(「ねこのお医者さん」のはじまり、はじまりーぃ)

次に、「アルプス一万尺」の歌に合わせて、参加者と一緒にリハビリになるような手遊びをしました。そして、最後に、「夏の想い出」と「みかんの花咲く丘」の歌が披露され、参加者みんなで「たなばたさま」を合唱して、今年の「たなばたコンサート」も無事お開きとなりました。

台風の影響で蒸し暑さが高まってきた中ではありましたが、アコーディオンやオカリナの演奏もあり、大勢の患者さまや来院者の皆様に、楽しく、なごやかなひとときを提供できたのではないかと思います。

次の院内コンサートは、クリスマスコンサートの予定です。日程等は決まり次第、お知らせしますので、ぜひご参加ください。

 

箕面市では、2017年4月1日(土曜日)から2017年7月31日(月曜日)まで、「病気やけが、何かあったら♯7119救急安心センターおおさかへ!」を統一キャンペーンとして実施中です。


 


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きこえにくいかな?と思ったら

2017年06月20日 | 市立病院事務局

皆様こんにちは。箕面市立病院事務局の稲野です。

梅雨入りしても雨が降らない「空梅雨」もよう。ジメジメせず、過ごしやすい天候がつづいています。田植えが終わった田んぼでは、カエルが合唱を始めました。こういう年は梅雨後半に大雨が降る傾向にあるようです。豪雨被害や落雷にはくれぐれもご注意いただき、箕面の夏を満喫しましょう。

(綺麗に咲き出したリハビリ棟前のアジサイ)

さて、今回は去る5月27日(土曜日)に開催した「市民医療講座」について、ご紹介いたします。

○市民医療講座~きこえにくいかな?と思ったら
今回の市民医療講座は、「きこえにくいかな?と思ったら」と題し、当院耳鼻咽喉科主任部長の嶽村医師が「聴こえのしくみと難聴」について、以下のように解説しました。

(熱心に講演を聞かれる受講者の皆さん)

○耳の構造と聴こえのしくみ
まず、「聴覚」は当然のことながら、五感の一つです。その中で、難聴が理解されにくい理由としては、部屋を真っ暗にするとか、同様の体験がしやすい視覚障害に比べて、聴覚障害は体験しにくいことや、その人の行動や振る舞いでは分かりにくいことが挙げられます。
それで他人から誤解されたり、ご本人もコミュニケーションを敬遠し、孤立や孤独感につながったりします。「百聞は一見にしかず」という言葉も、聴覚と視覚の優劣を表すような誤解を与え、実は「百伝聞は一経験にしかず」というのが正しい表現です。

耳の構造としては、耳介(耳たぶ)、外耳道、耳管、鼓膜、耳小骨、蝸牛(かぎゅう)などがあり、それぞれの役割が果たされることにより、音が聴こえることになります。大まかには、「鼓膜が振動する」→「耳小骨が振動する」→「蝸牛内の外リンパ液が振動する」→「蝸牛内の基底板が振動(波動)する」→「内有毛細胞が興奮し電気信号に変換・外有毛細胞が興奮・伸縮して更に増強される」→「聴神経が興奮して脳に伝達する」→「聴こえた!」となります。

 耳垢(みみあか)にも役割があります。適度な粘性により、ゴミやホコリを捕らえ排出する自浄作用、脂質によって外耳道を湿らせ皮膚を守る保湿作用、酸性で細菌の繁殖を抑える抗菌作用です。ですから、耳垢は適度にある方がよく、取り過ぎてもよくないらしいです。

○難聴の種類と原因
難聴には、大きく分けて「伝音(性)難聴」と「感音(性)難聴」の2種類があります。

伝音(性)難聴は、主に外耳や中耳(鼓膜や耳小骨など)に問題がある難聴で、処置や手術で治る可能性のある難聴です。もし、治らなくても補聴器効果が高いことが多いとされています。
感音(性)難聴は、主に内耳や脳に問題がある難聴で、治らないことが多い難聴です。
伝音系・感音系の両方に原因を持つ難聴は、「混合性難聴」とされています。


また、明確な原因は不明ですがストレス・過労や睡眠不足・生活習慣病などにより急に聴こえが悪くなる「突発性難聴」、耳かきや平手打ちなど何らかの力が加わり鼓膜に穴が開く「外傷性鼓膜穿孔」、細菌性やウィルス性の急な炎症で痛みが生じる「急性中耳炎」、子どもにも多いが痛くないため症状を訴えない「滲出性(しんしゅつせい)中耳炎」、何らかの原因でできた鼓膜の凹みに耳垢のもとが溜まり鼓膜が掘れていく慢性中耳炎の一種で「悪性中耳炎」とも呼ばれる「真珠腫性中耳炎」などなど、さまざまな原因で、いろいろな難聴が起こります。

「先天性難聴」の発生頻度は、出生1000人に約1人の割合で、約2/3が遺伝性、約1/3が感染・外傷・薬物などの非遺伝性らしいです。早期発見・補聴・療育が大切で、生後1か月までのスクリーニング、3か月までの診断、6か月までの療育が推奨されています。

妊娠3か月以内に母体が風疹ウィルスに罹患し、胎盤を通して胎児に感染する「先天性風疹症候群」による聴力障害や、小さな子どもの唾液や尿から母体が感染し、胎児が子宮内感染を起こす「先天性サイトメガロウィルス感染症」による難聴、流行性耳下腺炎(おたふくかぜ)発症数日前から発症後1週間までに出現する「ムンプス難聴」などは、予防できる難聴ですので、大人が注意しましょう。

 

○加齢性難聴と補聴器
誰もが年をとり耳が遠くなる「加齢性難聴」。50~60歳代に始まりますが、個人差が大きいものです。耳だけでなく、中枢(脳)や内耳の連携も老化しますし、元々の遺伝的要素や生活習慣病、喫煙などとの関連もあるとされています。耳のためにも、規則正しい生活・バランスの良い食事・適度な運動を心がけましょう。

また、テクノロジーの進化により、デジタル式補聴器や「人工中耳」「人工内耳」なども開発されています。特に、補聴器は単なる「集音器」ではなく、音の通り道の障害「伝音難聴」にはうまく機能しますが、加齢性難聴も含めた「感音難聴」には医学的な専門知識や定期メンテナンスが必要です。このため、耳鼻科医は「認定補聴器技能者」がいる「認定補聴器専門店」を勧めています。

(講演する嶽村医師)

そして、嶽村医師はまとめとして、次のように話しました。
「テクノロジーが進歩しても、ヒトの聴覚の最大の目的は、コミュニケーション。つまり、あなたとわたし。お互いの心と頭の持ちようと思います。伝える方は少しで良いので想像力と工夫を。受ける方は期待しすぎず遠慮しすぎず」


また、箕面市では「軽度難聴児に対する補聴器購入費用助成」を実施しています。詳しくは、コチラをご覧ください。


【お知らせ】
○市民医療講座
「その肩の痛み、本当に四十肩?五十肩?~肩の痛みに隠された病気とは~」
日時 平成29年6月24日(土曜日)午後2時~3時30分
場所 箕面市立病院リハビリテーション棟4階 いろはホール
講師 当院整形外科医員 芝野康司医師
内容 誰でも起こりえる肩の痛みについて、その原因や治療法などをお知らせします。
 (詳しくは、コチラをご覧ください。)
*手話通訳あり。参加の申込は不要です。ぜひ直接、会場へお越しください。

○たなばたコンサート
日時 平成29年7月3日(月曜日)午後3時~4時
場所 箕面市立病院リハビリテーション棟1階ロビー
内容 「ひよこちゃん一座」によるパネルシアターやアコーディオン・歌の披露
*申込は不要です。どなたでも参加できます。ぜひお越しください。

 


 箕面市では、201741日(土曜日)から2017731日(月曜日)まで、「病気やけが、何かあったら7119救急安心センターおおさかへ!」を統一キャンペーンとして実施中です。


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