無精髭

無精者の日記です

高速増殖炉もんじゅ廃炉へ

2016-09-23 18:36:06 | 日記

 やっと「もんじゅ」の廃炉へ向けて動き出しました。 「もんじゅ」はプルトニウムを燃やしながら新たにプルトニウムを生み出すという夢の原子炉といわれた高速増殖炉です。 1995年に運転を開始しましたが、同年12月にナトリウム漏れ事故を起こしその後の度重なる情報隠しや機器の点検漏れ、炉内中継装置の落下事故などでほとんど運転されないまま21年を迎えました。 1兆円を超える国費を投じた上に年間200億円という巨額の維持費をかけてきたのですから驚きという他ありません。

 高速増殖炉は冷却材にナトリウムを使うのですが、このナトリウムという金属は水や空気に触れると激しく反応し燃え上がります。最初のナトリウム火災はナトリウム配管の途中に取り付けられたセンサーが壊れてナトリウム漏れを起こしたものです。 多重の安全策をとっているから大丈夫と言いますが、福島の事故では冷却材の水でさえ原子炉に入れることができず燃料棒が露出過熱し溶け落ちメルトダウンしてしまいました。 もし高速増殖炉でこのようなことになったらナトリウム火災が発生して手のつけようがありませんからプルトニウムの拡散で日本は住めなくなるかもしれません。できるだけ早く廃炉解体していただきたいものです。青森の六ケ所村にある再処理工場も同様です。ここでも使用済み燃料からプルトニウムを抽出し残りの高レベル核廃棄物をガラスと混ぜて固化し地層処分できる形にするものですが、操業開始以来失敗つづきでいまだに運転していないのです。原子力には膨大な無駄が何十年も許されているのです。 

 先日、原子力規制委員会は原発からでる高レベル廃棄物処分の基本方針を決定しました。 驚いたことに電力会社が400年管理し、その後国が10万年管理するんだそうです。 ちなみに今から400年前の日本はどんな時代だったか調べてみました。

1603年 徳川家康が征夷大将軍になる。

1612年 大阪冬の陣が起こる。

1615年 大阪夏の陣によって豊臣家滅びる。

 と、徳川幕府の誕生期です。家康が徳川電力をつくったとして誰が2016年の今日まで存続していると思うでしょうか。

 国は10万年後まで管理しなければなりません。同様に10万年前の日本(はないが)はというとホモサピエンスがアフリカを出て世界各地に広がった=日本民族の遠い遠い祖先の時代。 日本列島が大陸から完全に離れほぼ今の形になったのが約1万3000年まえだそうです。 いくら安全な地層を探してみたところで1万年2万年ましてや10万年後まで日本列島自体が存在するかどうかもあやしいものです。 そんな原子力を燃やしてしまった我々現代人の罪は重大です。今のうちにできるだけ速やかに原発を廃炉し未来へのつけを最小限にすべきです。原発のつくる電気はどれだけ高いものになるかわからないのです。400年を待たずとも私たちの子孫は今の時代を原子力に呪われた悪魔の時代として歴史に刻むことでしょう。

  約2万年前の日本列島まだ北海道は地続き

 


住民を愚弄する避難訓練ー伊方原発

2016-09-05 08:18:09 | 日記

  上の記事は本日9月5日の朝日新聞3面に載っていた伊方原発の避難訓練を伝えるものです。地図を見ても一目瞭然原発が事故を起こしたら原発以南の住民は船で海へ逃れるか飛行機で空へ逃れるほかはありません。ここに住む住人は約4700人といいますから現実的には船によるしかないでしょう。訓練当日は台風12号の影響を考慮し実際に船に乗り込む訓練は中止されました。 訓練は地震により原発から放射性物質が放出される危険性が高まり避難指示が出たとの想定です。

 福島原発を思い出してください。事故後近隣の自治体は立地する大熊町を除いて東電からの直接の連絡はなくTVなどの報道を見て町長/市長の判断により避難したのです。
その時にはすでに放射能が拡散し始めていました。当時双葉厚生病院の避難にあたっては混乱(警察・自衛隊・行政)をきわめました。その途中で一号機が水素爆発し、爆発した建屋のものと思われる断熱材のような降下物を浴びたといいます。放射線も病院内でさえ20μSV/hほどあったといいますから降下物を浴びたひとはかなり被ばくしたはずです(双葉町の井戸川町長もその一人)。

 事故前の訓練では完璧な対策がとられ安全に避難できるはずでした。現実は全体を指揮するはずの原子力災害現地対策本部(オフサイトセンター)に人が集まらず(国の役人さえ)、電気が使えず、通信が途絶え、放射能さえ防御できずに早々に福島市に退散したのです。事故を想定しない施設・組織という他ありません。
 実際に避難の指揮をとった行政の長はすべての責任と判断を押し付けられたのでした。双葉町の当時の町長である井戸川さんなどはその後さんざんネットやマスコミでたたかれましたが、批判されるべきは形だけの張りぼての国と電力会社の事故対策であったはずです。住民の命を守るために必死で頑張った彼らを非難しているようではまた同じことが繰り返されることでしょう。(熊本地震でも反省の声)
 もっとも原発事故で環境放射線量が上昇している時に気象庁が半世紀も続けてきた観測を止めるように指示を出す国ですからあきれるほかないのですが。(文部省が予算を打ち切ったー国民の命を守らない国の機関の検証はなにもされていない)

 さてだいぶ脱線してしまいましたが、伊方原発です。海路の避難が果たして可能でしょうか? 大震災で港が通常通り使用できると考えているのでしょうか。地震が起きたら船は真っ先に沖に避難するんです。大震災の時にもそうでした。避難が遅れた船は津波に飲み込まれてしまいました。津波の後は流された船や自動車、家屋などのがれきで港は使えなかったのです。地震があったら海辺や水辺から離れるのが常識です。船で避難するために多くの人が港に集まるなどというのは自殺行為です。

 下の写真を見てください。NHKで放送した「巨大災害」の一こまです。

 

GPSを駆使した最新の研究によって地殻の地盤がこのようにブロック化していることが明らかになっています。伊方原発はその大きな裂け目の真上なのです。原発をこんなところに建てても大丈夫と太鼓判を押した地震学者がいるんです。国も電力会社も日本列島を引き裂く大きな中央構造線上に平気で原発をつくり、そして今再稼働の作業中です。福島の原発震災の教訓は一体どこに行ってしまったのでしょう。国や自治体はこの4700人の命をどう守ろうとしているのでしょう。フクシマを経験した私たちはもう「想定外」のこととは言えないのです。

 

 

 

 

 


胎内星まつりに行ってきました

2016-09-03 09:02:53 | 日記

 去る8月26日、27日新潟県胎内市で恒例の胎内スターライトフェスティバルが開催されました。 例年通り師匠と2人で出かけてきました。 七夕と一緒で天文仲間との年一度の再会に話が弾みました。 といっても年齢のせいで天文の話より健康問題ですかねぇ(^^;

      会場の胎内自然天文館

 会場には天文メーカーがブースを並べるほか自作の望遠鏡なども展示されます。
この辺りはキャンプ場にもなっていて夏休み最後のキャンプに訪れている子供づれの家族も多く参加しています。 近くには昆虫館や釣り堀りもあり結構楽しめます。

 ここは地元の月見草愛好家のかたが展示販売していました。
この月見草は夕方から咲き始め次の写真のように最初は白でだんだんピンクに変わってくるそうです。 このピンクになる種は少ないそうで自然自生のものだそうです。(2年草とか)

 残念ながら早めに撤退してきたため開花するところはみられなかったので展示されていた写真を撮らせていただきました。(^^) 朝にしぼんだ花は確かにピンクでしたよ。