オベロン会ブログ

英米文学の研究会、オベロン会の専用ブログです。

2015年7月25日のオベロン会のお知らせ

2015-07-15 | キャリバン

皆様、いかがお過ごしですか?

これを書いている日は、

大変暑いものの、とてもきれいな青空ですが、

明日は大雨、明後日は台風、とのことで、

日本の天気も、政治のように、オカシクなっています。

 

さて、今回のご発表者は、

川井万里子さんです。

発表については、川井さんからの文章を以下に引きます。

 

 タイトル:

『終わりよければ、すべてよし』

  ―ヘレナとバートラムとパローレスのたいこー

                          

1896年, F.S. ボアスはShakespeare and his Predecessorsのなかで初めて「問題劇」という言葉を使った。それ以来、『終わりよければすべてよし』(推定制作年1603-4頃, 改訂版1605)と『尺には尺を』(1604頃)は、時に『トロイラスとクレシダ』(1603頃)も加えて「問題劇」と称されるようになった。当初「問題劇」は「暗い喜劇」とか「失敗した喜劇」というマイナス・イメージで用いられていたが、20世紀後半以降の精神風土に合致する真正な喜劇と考えられるようになり、関心が高まり上演回数が増加傾向にある。ロマンティツク・コメディーは虚構の世界であり、矛盾と両義性にみちた問題喜劇こそ、現代の心性のリアルな表現であるという見方である。今回の発表では、逃げるバートラムと追うヘレナのドラマに見られる問題性、現代性について考察する。その際、パローレスが敵陣から取り戻そうとして果たせない軍鼓―外側は堅く立派だが中はからっぽの空たいこーつまり見かけに反する内面の空洞化のシンボルが意味をもつ。


以上です。またしても、素晴らしい、そして面白そうなお話になりそうで、

とても楽しみです!

 

開場は、14時半からです。

場所は、国際文化会館です。
都営大江戸線 麻布十番駅 7番出口より徒歩5分。
東京メトロ南北線 麻布十番駅 4番出口より徒歩8分。


会の後のビールや紅茶などを飲みながらの軽食の時間も楽しいですよ。



最新の画像もっと見る

コメントを投稿