中国単身赴任生活 東京浦島太郎編

10数年住んだ中国を離れて東京のサラリーマン。浦島太郎です。
今は、自転車、写真、ジュリエッタなどのブログです。

強国とはなんだろう

2017-10-21 | 一般
ご存じのように、私はお隣関係の仕事をしています。

年間に何十回も行ったり来たりするので、パスポートは、ほぼお隣の国の出入国スタンプばかりです。

日本の出入りは、自動化の機械で通過するので、いくつかの台湾だったり香港だったりというスタンプ以外は真っ赤っか、です。


お隣の出入国も、20数年前は、自国民通路がガラガラで、私のように半国民化している人は、勝手に自国民通路を利用していましたし、文句を言われることもありませんでした。

ここ数年は、自国民の出入国が激増して、半国民といえどもそっちの通路を使うと、文句言われるケースも出てきました。

今年に入って、自動化ゲートが設置されて、お隣の国民はその利用も可能になってきています。

半国民も使わせてくれと、係官に聞いてみましたが、まだダメなようです。

勝手に人の「答案」(まあ戸籍ですね)作って、何時どこで何をしているか、管理していただいているようですのでついでに出入国も同じようにしていただけると助かるのですが。


国内の移動も、長距離は飛行機しか選択肢がなかった昔と違って、「高鉄」と呼ばれる「国産技術」の新幹線が無駄にあちこち張り巡らされ、大概のそこそこの規模の街まで飛行機使わなくてもいけるようになりました。

新幹線の切符も、いまやスマホで全て予約、決済。乗るときだってスマホでピ!

国内銀行口座を保有しない我々外国人は、駅に行って並んで買うしかありません。

とはいえ、昔のように乗車駅でしか買えないわけではなく、帰りのチケットも購入可能ですから、世の中は進歩しています。

先日、仕事相手の20代の若者に、昔は帰りの切符を相手の会社に買っておいて貰わないと大変だったよ、なんて話をしたら、それって昔の話でしょうと。

そうそう、君がまだ高校生くらいだったほんの10年前の出来事ですよ。 自分が十分オジさんであることを自覚させられるような出来事ですね。


いろいろなことが便利になって、なんでも買えるようになって、海外旅行にも行けるようになって、いまからこれ以上「強国」になると、クマさんみたいな体型のオジさんが演説していました。

農村戸籍と都市戸籍 というような制限の問題、それに関連する教育や医療の問題、どんどん拡大を続けている貧富の格差の問題、地域格差の問題、少数民族の問題、などなどもっと解決してゆかなくてはいけないような気がする事柄が山のようにあるのに、「強国」ですか。


3時間半自分がどんなに素晴らしいことをしたか、演説する会議を開催するのに、半月も前から周りの工場や工事現場を停めて、問題が起きてはいけないからと会議期間中は、大学の化学実験も禁止し、飲み屋やマッサージ屋さんという所まで営業禁止にして、それこそ日々の稼ぎで生活を成り立たせている人々を圧迫して、目指すところが「強国」ですか。

NHKのように、いまや創新で、世界最高の速度で企業が発展している、と礼賛なさるのは自由ですが、あの取材に行った人達は何を見ているのでしょうかね。

自分の目で見ている現実を見なかったことにして、シナリオにある現実だけを選択的に見て、報道できるその根性には頭が下がります。

まあ、変な報道すると出入禁止になりますからね。 


どこへ行くのでしょうか、何をしていきたいのでしょうか?

ずっと見続けてきて、関わり続けてきていて、昔のように単純に「発展」「改革」「開放」って言わなくなった分だけ、わからなくなっています。

普通の人が、毎日笑顔で楽しく過ごせない国が「強国」だったとしたら、そんなところにいたくないですね。

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