現代児童文学

国内外の現代児童文学史や現代児童文学論についての考察や論文及び作品論や創作や参考文献を、できれば毎日記載します。

スラムドッグ$ミリオネア

2016-12-10 09:12:55 | 映画
 インドのスラム街に生まれ育ったジャマールは、人気番組「クイズ$ミリオネア」に出演していました。
 司会者の挑発にも反応しないで、難解な問題の数々に冷静な対応するジャーマルは、とうとう最後の1問というところにまでたどりつきました。
 正解すれば、賞金は2000万ルピーです。
 18歳のジャーマルにとって、一生かかっても手にできない大金です。
 危機を感じた司会者は、1日目の収録が終わったところで警察に通報してジャマールを拘束させました。
 拷問を受けるジャマールは、これまで過ごしてきた人生を告白します。
 彼と兄のサリームは、幼い頃に母を亡くして孤児となりました。
 そんな二人が出逢ったのは、孤児の少女ラティカでした。
 彼らは自分たちを「三銃士」に見立てて、過酷な現実を生き抜いていきます。
 しかし、孤児たちを搾取する大人たちのもとから逃げ出す途中で、兄弟とラティカは生き別れとなってしまいました。
 ジャマールとサリームは、金を盗んだり観光ガイドのフリをして生き延びていきますが、やがてサリームは悪の道を歩みはじめます。
 そんな兄とは対照的な生き方をするジャマールの心の支えはラティカでした。
 彼女と再会したい彼は、「クイズ$ミリオネア」への出演を決意したのでした。
 そんなジャマールの身の上話を聞いて同情した警部は、彼を釈放しました。
「ファイナル・アンサー」を答えるため、テレビ局のスタジオへジャマールは戻りました。
 同じ頃、組織に監禁されていたラティカを救うため、サリームは自分の命を犠牲にしていました。
 最後の問題で、ジャマールは電話を使う「ライフライン」を使います。
 電話に出た相手は、なんとラティカでした。
 まるで運命のように、二人は再会を果たしたのでした。
 最後の難問にも正解して、ジャマールは2000万ルピーを獲得しました。
 彼の苦難に満ちたこれまでの人生は、ようやく報われました。
 アカデミー賞作品賞を初めとして数々の賞に輝いたヒット作品です。
 斬新な映像とスピードの速いストーリー展開を楽しめる、一流のエンターテインメント作品です。
 しかし、これが英語圏の映画の年間の最優秀作品だとなると、やはりアカデミー賞などの映画賞はすっかり商業主義化してしまっているんだんなと改めて思いました。
 近代化が進むインドの光と影に対するとらえ方も皮相的ですし、主人公の少年やその兄、恋人の描き方も断片的でよくわかりません。
 少年の半生によって偶然クイズの答え方がわかるというストーリーの進め方や、ラストの兄の自己犠牲によって少年と恋人が結ばれるというハリウッド好みのハッピーエンドも、いかにもご都合主義です。
 こういった娯楽性を前面に出した作品がこれだけ高く評価されるのは、映画に人が求めるものが娯楽中心に変わってきているからでしょう。
 それに関して言えば、文学(児童文学も含めて)に対して人が求めるものも、まったく同様です。
 

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