日曜日でお休みの図書館で、本たちやその中の登場人物たちが動き出します。
この手のお話は、アンデルセンの「なまりの兵隊」やアニメの「トイストーリー」など、すでにたくさんあって特に新味はありません。
また、古今東西の本の登場人物や妖怪がたくさん出てくるのですが、対象と思われる幼年の読者には、予備知識がなくてあまり面白くないと思われます。
児童文学者の宮川健郎は、「「声」をもとめて」という論文で、村上しいこの作品群を「ナンセンス文学」として以下のように述べています。
「ことばを連ねても意味が積みあがらないのがナンセンスの世界だ。ナンセンスは、ことばによって律儀に意味を積みあげ、その結果、主人公が成長するという枠組みの中で書かれることが多かった現代児童文学からの「自由」の獲得ともいえるだろう。子ども読者にとっては、ことばの秩序に縛られた日常からの解放につながるだろう。」
しかし、この作品では、言葉や登場人物(?)が良く吟味されておらず、単なる思いつきのように感じられました。
おそらく「村上しいこ」ブランドで、編集者も無批判に本にしているのでしょう。
そんな単調な作品を、ここでも田中六大のレトロなタッチの挿絵がだいぶ救っています。
この手のお話は、アンデルセンの「なまりの兵隊」やアニメの「トイストーリー」など、すでにたくさんあって特に新味はありません。
また、古今東西の本の登場人物や妖怪がたくさん出てくるのですが、対象と思われる幼年の読者には、予備知識がなくてあまり面白くないと思われます。
児童文学者の宮川健郎は、「「声」をもとめて」という論文で、村上しいこの作品群を「ナンセンス文学」として以下のように述べています。
「ことばを連ねても意味が積みあがらないのがナンセンスの世界だ。ナンセンスは、ことばによって律儀に意味を積みあげ、その結果、主人公が成長するという枠組みの中で書かれることが多かった現代児童文学からの「自由」の獲得ともいえるだろう。子ども読者にとっては、ことばの秩序に縛られた日常からの解放につながるだろう。」
しかし、この作品では、言葉や登場人物(?)が良く吟味されておらず、単なる思いつきのように感じられました。
おそらく「村上しいこ」ブランドで、編集者も無批判に本にしているのでしょう。
そんな単調な作品を、ここでも田中六大のレトロなタッチの挿絵がだいぶ救っています。
図書室の日曜日 (わくわくライブラリー) | |
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