現代児童文学

国内外の現代児童文学史や現代児童文学論についての考察や論文及び作品論や創作や参考文献を、できれば毎日記載します。

ウルズラ・ヴェルフェル「白人専用」灰色の畑と緑の畑所収

2017-02-09 11:58:44 | 作品論
 田舎の村から都会へ出てきた小さな男の子(まだ字が読めない)が、あちこちにある「白人専用」の入り口やレストランや建物などで人種差別を受ける姿を描いた作品です。
 この短編集にしては珍しく、皮肉なラストが用意されていて、少し溜飲が下がります。
 舞台は南アフリカとなっていますから、この作品が書かれたときにはまだアパルトヘイトが行われていました。
 もっとも、50年前のアメリカ南部でも同様でしたし、戦前の中国などでの白人居留地でも同じことが行われていました。
 これらの差別する側の人間は、白人たちだけでしょうか?
 いいえ、違います。
 戦前の中国や戦後の南アフリカで、日本人は「名誉白人」扱いで差別する側に回っていました。
 このことは、日本人としてはっきり記憶しておくべきことでしょう。
 また、これらはすべて過去の事でしょうか?
 いえ、世界中で、少数民族に対する人種差別は、いぜんとして行われています。
 人種の違いによる虐殺さえ行われています
 そして、日本でも、アイヌなどの少数民族や在日の中国人や朝鮮人に対する差別意識は、今でも根強く残っています。
 
灰色の畑と緑の畑 (岩波少年文庫 (565))
クリエーター情報なし
岩波書店
『本』 ジャンルのランキング
コメント (1)   この記事についてブログを書く
この記事をはてなブックマークに追加
« 児童文学におけるスポーツ物... | トップ | 桐野夏生「だから荒野」 »

1 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
はじめまして (鈴猫)
2013-12-30 15:52:54
はじめまして。ブログを散歩中に通り掛かりました。読書が好きで大草原の小さな家、赤毛のアンなどの時代?の本が好きです。ノンフィクションも読みますが。またお邪魔させて頂きます。

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。

数字4桁を入力し、投稿ボタンを押してください。

あわせて読む

トラックバック

この記事のトラックバック  Ping-URL
ブログ作成者から承認されるまでトラックバックは反映されません。