現代児童文学

国内外の現代児童文学史や現代児童文学論についての考察や論文及び作品論や創作や参考文献を、できれば毎日記載します。

児童文学における食べ物の取扱い

2016-11-08 08:59:23 | 考察
 児童文学において、食べ物の取り扱いは重要です。
 もっとも、これは児童文学に限らず、一般文学でも同様かもしれません。
 私が子どもだったころは、日本はそれほど豊かではなかったので、外国児童文学に出てくるまだ見ぬ食べ物は、どんな味なんだろうと想像力を掻き立てられました。
 例えば、「楽しい川辺」でモグラがカワネズミに初めてボートに乗せてもらうシーン。
 バスケットに入れたおべんとうのコールドタン、コールドハム、コールドビーフ、キュウリの酢漬け、サラダ、フランスパン、サンドウィッチ、肉の缶詰、ビール、レモネード、ソーダ水。
 どれも、食べたことも見たこともありませんでした。
 読んでいる自分も、モグラのセリフと同様に「胸がいっぱいだ!」と言いたくなりました。
 それほどのごちそうでなくても、「連隊の子」のアツアツの肉のスープにたっぷり砂糖を入れた紅茶、「金時計」のこれもアツアツの肉まんじゅう、「ドリトル先生航海記」のあぶったソーセージなどは、今でも忘れられません。
 最近の児童文学では、パン屋さんやスイーツなど女の子の読者が好きそうな食べ物屋さんを舞台にした作品がたくさん出ています。
 そうした表面的な取り扱いでなく、家庭料理、給食、ファストフード、コンビニの食べ物、逆に贅沢な食べ物などをうまく使えば、現代の格差社会に生きる子どもたちを描くために、有効なツールになると思われます。


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