「2083―ー欧州独立宣言」日本語版

グローバル極右界の「共産党宣言」、現代世界最大の奇書

民主体制カイゼン案(p750~)

2013-01-30 22:55:16 | 理想の西洋世界
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 では、民主主義をどう改造すべきなのか?民主体制は人民の要求と長期思考の均衡の上にあるべきだ。つまり、有権者の世上への貢献度がより反映される仕組みが必要なのだ。知識分子的という批判は喜んで受けよう。
 米国建国の父たちは精鋭主義者だった。アレクサンダー・ハミルトンのような政治家は投票権を教養ある有産階級に限定した。有産階級しか長期観点を持てないという感覚からだ。1824年時点で選挙権を持っていたのは全人口の5%に過ぎなかった。
 投票権を富者のみに限定せよと言いたいのではない。だが、ここでより均衡ある政治家を生み出せる民主制度に改革するためのカイゼン案を提示しよう。
 まず、下院はそのままで良いから、上院を終身制にすべきである。個人の利益がより国益と密着するようになれば、選挙など無視して長期戦略を立案しやすくなるだろう。辞任理由は犯罪か病床時だけだ。議員としての給料は自身の「市場率」、つまり経済指標などの数値によって決められるべきである。死後10年間も議員の財産に給与が賦与されるようにすれば、長期的思考を進んで行うようになるだろう。そうなれば、まだ生まれてもいない次世代に「課税」する動機が薄れるに違いない。
 次に、有権者自身が自分の票を売買できるようにもすべきだ。票業家と化した政治家が票を売買しているのに、どうして有権者は売買できないのか?政界の中間業者を一掃すれば、やがては世上により貢献している高所得者層が低所得者層より多くの票を保有するようになるだろう。そうすれば富者が主導権を握れるので、株価に悪影響を及ぼす歳出を削減して減税し、均衡予算を行えるようになる。貧者となった福祉厨も票と引き換えに現金を与えられれば、就業意欲が沸くに違いない。選挙工程にも市場規律が必要なのだ。これはより教養ある理性人がより多くの権力を得る上で不可欠のことなのだ。今の制度ではより勤勉で家庭的な有能なる人材が、無責任で世上に貢献していない中二病患者の貧者よりも冷遇されている。
 現体制では、子供の少ない老人が優遇されるようになってしまっている。これは国の社会保障制度のせいだ。子供がいなくても、よその子供の資金によって扶助される仕組みができているため、夫婦もあまり出産しようとしなくなった。これは数千年の人類の慣行に反するものだ。自分の子供こそが自分の社会保障の担保にならなければならない。
 また、環境であれ中絶であれ、特定問題に関心を以て政治に参与している熱意層には、無関心層より多くの票を与えるべきだろう。米国大統領選でも7割程度は投票を渋るという。こうした無関心層が熱意層に票を売却できるようにすれば、選挙民の民度は平均以上のものになり、より叡智ある領導者を選出できることだろう。
 3つ目に、大統領の任期を一期8年に延長すべきだ。そうすれば、再選のことなど気にせず、後世の史家の視点を鑑に自己の利益を調整するようになるので、より優れた決定を下せるようになるだろう。
 短期思考の票業家たちが解決できない長期的問題が経済・宗教面で昂揚している。中国、インドの興隆を前に、西洋の福祉国家体制はやがて維持不能になる。欧州社会への同塵を拒むムスリム移民も大問題だ。ヒトラー式の解決を拒むのなら、今の内に問題をカイゼンしなければならない。楽観的になれないが。


 孤独変人の電声
 オーマイラスさんの延命措置には感謝するけど、この国はもう死んでいるということを認めなくちゃいけない。どの国にも寿命があるものだけど、米国はもう死んでいるんだ。
 偉大なる美国はもうショーシャンクの空に衰退しました。建国の父たちの語った自由をハラキリするほどに。大民主主義、大共和国、ミンシュシュギ、キョーワコク…。どう言辞を弄しても運命は変わらない。始まりがあれば終わりあり。愛するモノの終焉は誰も見たくはないけれど、国の黎明期にあった自由はもう帰ってこない。終焉への車輪はもう回転している。最期の時は僕らの生存中はやってこないかもしれないけど、その日は必ずやってくる。
 人類は権利を持っている。しかし、票業家という羊皮の狼は権力基盤を固めて人民の政府を掌握し、権力基盤を固める。大衆も政府の中に入ると、自ら不滅の権利を手放してしまう。政府が人民に権利を渡すということはないのに。
 ジョン・グリシャムの『ザ・ファーム法律事務所』は読んだだろうか?そこでは闇法律事務所が新規会員に金を数年間投げ渡してから、不義なる商事の真名を打ち明ける。票業家の政治作法もこれと同じだ。彼らは人民に自由幻想郷を与えながら、不義の戒禁に人民を引っかけ、人民の自由を侵蝕していく。
 我ら人民の側に利益はない。真名より悪辣なる政府は民主主義の名の下で短期思考を推奨し、スルー主義と詐欺に報酬を与える。政府の中から自由の守護者を選定するのは異常に難しい。
 現今の資本主義政府は国民によって形成されたものだが、内憂外患に備えるために政府を無慈悲な巨獣にしてしまったようだ。我ら人民はその巨獣の外側にいる。米国市民はもうこの巨獣を馴致できなくなった。だから、美国幻想郷が崩れるのを恐れて米国人は認めたがらないが、現今の制度はもう救済不能なのだ。破滅へと向かう車輪を逆回転させることはできない。その速度を遅らせることはできても。

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