BS・・もとい! VS隊長な日々

ただの保護者だったのにいつの間にやらBS隊長3年を経てとうとうVS隊長。
愚痴や独り言が満載

ボーイスカウト活動の行く末・・・3

2007-05-28 13:54:31 | ボーイスカウト活動の行く末
昨日からの記事は結構ショッキングなもので、
私自身のなかでも全容がきちんと隅々まで明らかになっていない
時点で論ずるのはいかがなものか、という思いも無いではなかった。

しかし、出自の怪しい伝聞の伝聞のような噂話ならいざしらず

スカウティング誌に掲載され
全国大会でテーマ別集会のテーマとなり
RTでコミが資料を配布したうえでコメントする

ここまでなされた以上は公式のもの、発表されたものとして
扱って構わないと考えます。


内容が隅々まで明らかになっていない、というのはある意味で
事実ではあってもSAJ自体まだ「方針」でしかなく、どこかの時点
で試行を開始する意向ではあってもその内容が固まったわけでは
ないだろうから「隅々まで明らか」になることは決行前夜を待た
なくてはありえないこととして構わないと思う。

また、こうして発表した以上は入らぬ憶測を避けるためにも
SAJ自身が現時点での内容と今後の試行スケジュールを公表して
意見を集めるのがスジといえるのであるから、加盟員がいつになるか
わからない詳細開示をまって議論すら出来ない状態に甘んじる謂れは
ない、と考えるがいかがだろうか?


とここまで勢いで書いてしまったことの弁解をしつつ
では実際にBSとVSを統合することができるのかどうかを考えてみた。


Kazさんからは個々のスカウトの進歩のペースにあわせることの出来る
幅が広がる可能性を指摘された。

ぬまたさんからは中高一貫校のようなもの、というご指摘をいただいた。


私自身、個別のスカウトについてはあらかじめ決められた年限で次の
課程に進む場合にどうしても精神的な成熟度がその課程にミートしない
スカウトの存在は体験している。

中高一貫校は私自身が学んだ場所だし今現在も息子が在学しているの
で、そういわれれば比較的理解はしやすい。

しかし、である。

私はこの統合は一歩まちがうと「班制教育」と「進歩制度」という
二つの柱を同時に危うくする危惧を感じないわけにはいかない。

BS2.0(VSとの統合隊)では具体的にどのような活動をするのだろう。

12歳から18歳までといえばその年齢差は6~7歳だがこの間の
6~7年といえば大人とこどもほどにも違いがある。

身体的には勿論だがものの考え方、社会性、責任能力と程度の差と
いえるような差ではない。

したがってこれらのスカウトを単純に班編成し18歳の班長が12歳
の新人スカウトの面倒までみている、というのは「団行事」としては
ほほえましい光景であってもひとつのなかの恒常的な活動風景として
成立するだろうか?

私は明らかに無理があると思う。

そして16歳程度から「高度なプログラム」を展開するそうだが
それはそのスカウトが所属している「班」から離れて実施するのだ
ろうか? もちろん班員を引き連れて、(12歳まで引き連れて)
「高度」なプログラムを展開できるわけも無いから班から離れて
展開することになるに違いない。

とすると班の所属を残したままだとすればこのスカウトは班のGB
(多くの場合はGBであろう)としての役務、責任と自分の「高度」
なプログラムの両立を、受験や部活との板ばさみの中で展開しな
くてはならないことになる。

それは果たして現実的なことなのだろうか?
早晩、破綻するようにしか思えないのだが・・・・・

あるいはその時点で班としての所属から離れて「高度な」プログラム
の展開をするのだとすれば明らかに1隊2制度となり同一の隊で
存在させる意義がどこにあるのだか私にはわからない。

そしてタダでさえ現状の指導者層が薄く、きちんとVS、RSの指導が
出来ていない状況で誰が「高度な」プログラムの指導をするのだろう?
BS隊長? まさか。
そうだとすれば現状のBS隊長の役務にVS隊長の役務の一部または全部
を同一人物に負わせることになる。
では「高度な」プログラム専任の指導者を配置するのか?
そんな余裕があるくらいならば現行のVS制度でどこに問題があるの
だろう?

早晩、この班のくびきからとかれたBS(高学年)スカウトの指導が
隊、あるいは団内で手にあまり結局、地区なりが地区隊を編成する、
あるいは合同活動という枠組みを用意して地区のメガネに叶った
リーダーグループが対応するようになるしか運用の方法がなくなる
のではないだろうか。

そうすれば原隊指導者の意識からこの高学年BSスカウトのケアと
いうものが脱落して地区なり合同隊なりへの依存がはびこる図式に
しかならない。
そんなことはない、というご意見もあるかもしれないがその手の
実例はうちの地区ではもうここ10年間ずっと見ている。


結局、私の頭ではどんな風に考えても12歳から18歳を同一の隊に
所属させ、同一のフィールドで「班制教育」と「進歩制度」という
基本的な教育手法をつかったうえで隊活動を展開できる具体的な
展望が見えてこないのです。

先日のRTで配布された資料を友人に送ってもらって先ほど拝見
しましたが耳に心地いい説明文は書いてありますが、具体的に
どのような手法を用いて、そしてここが一番大事なのですがその
結果としてどのような結果が期待できるのか、その結果にいたる
プロセスがまったく見えてこない政党のマニュフェストのような
ものでした。


でももう既にどこかの隊で試行することは確かとの話もあります。


RSを全国組織のもてに自主運営させるそうですから
もうSAJはユースプログラムについては「団」という組織をあきら
めてしまった、とさえかんぐることが出来そうです。





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9 コメント

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プログラムの支援者 (haru)
2007-05-28 21:30:25
『高度なプログラム』を提供できる指導者。

どれだけいらっしゃるんでしょうね。

私の周りでも、BVSやCSに力を注ぎ、BSはそれなりに、VS以上はまぁいいや。って感じに思えます。
登録上、VS隊長はいらっしゃいます。
でも、実際に地区内でお会いするVS隊長は限られてますし、VSもなかなか見かけません。

そんななか、BSとVSを統合し、16歳から高度なプログラムを提供するならば、この年代とかかわる(高度なプログラムを提供する)成人指導者は確保できるのでしょうか?

ただでさえ、VS部門の指導者でありながら、VS部門にご理解の薄い方が多くおいでなのに、いかがなものか疑問です。

中高一貫というなら、BSとVSの連携で、現行でも可能ではないかと思います。

************
今秋、WB研修所RS課程への入所について、県コミやディレクターと話をしたところ、「あと1~2年でRSはなくなるから、行かなくてもいいでしょう。」といわれました。・・・・もうすぐ終わるからって、そんな回答もどうかと・・・・
そうなんです。 (bskurosan)
2007-05-28 22:00:10
>BSとVSの連携で、現行でも可能ではないかと思います。

ここなんです、一番クレーム付けたいのは。
現行制度で問題なく実施できることをわざわざあちこちに
問題をふりまいてまで変更しようという理由がど~しても
見えてこない。

「高度なプログラム」なんて今だってVSの活動内容のひとつになっている。

なによりも、何故今の制度ではいけないのかがドコにも説明されていない。
それでは「はじめに変更ありき」と疑われても仕方がない。

別にこの制度を変更することに利権などはからんでいないと
思うけど、何らかの理由でど~しても変更したい人がいる、
とでも考えないとその意味がわからない。

指導者養成の仕組みやプロセスを改革する、というのであれば
意見はあるが、その改革そのもににはまったく反対しないのだけど・・・
少し疑問が・・・ (ホソダ)
2007-05-28 22:30:43
今は、ボーイ隊隊長をして、前はベンチャーの副長をしていました。

みなさんが思う高度なプログラムって何ですか?

私は、ベンチャースカウトが自分の実施したいプログラムを考えて自分たちで実施すると思っています。 そこに高度な技術が必要なら、専門家にお願いすると考えています。 だから、隊長が教える必要はないのではと思っています。


その前のボーイ隊では、班活動が確立されていますか? 班のニーズで、集会をしていますか? スカウトだけで、キャンプに行かせていますか?

自分の隊では、がんばっていますが出来ていません。
地区内でも、ちゃんと班制度をしている隊は少数です。
お話を聞く限り、ベンチャーの話題になっていて ボーイ隊の話がないように感じます。
自分の隊のスカウトは、自分たちで何をしたいか、どうしたら実行できるか知らないスカウトが多いです。
そこで18歳のスカウトが、12歳のスカウトと一緒に考えていっしょのプログラムを実施するのも良いかと思います。
今のベンチャーみたいな活動なら、グリンバーとして実施する方法もあると感じます。


自分の地区では、統合の話は聞いていませんが・・・

乱文なのですが、すいません。

あえて反駁 (kaz)
2007-05-28 23:23:30
以下のような考え方ってどうなのか、あえて反駁してみようと思います。

1、BSとVSの教育を首尾一貫するためには、一人のリーダーが、コーディネイトした方が明瞭である。

2、連携も一人のリーダーがコーディネイトしているので問題が生じずらい。

3、隊の形態は、それぞれの隊の意向に任せられる。

4、上進というターニングポイントがないので、そこでやめるスカウトが少なくなる。

1と2は、相当友好的にとらえた場合です。
3は、それについて言及されていないようなので、現行のBSとVSのように分けることも可能かと・・・。
4は、最も現実的なところ。

反駁しても厳しいかな。
どうしたもんでしょう?? (RSmaster)
2007-05-29 02:46:10
SAJの改革案については私も少し耳にしていたことがあります。うちの地区などではまだ正式に伝わっていません。

まず、12才から18才の年代を一つの隊として面倒見る。12才でBSに上進してきたスカウトは18才のGBと一緒に活動することになる。なんだか不自然ですよね。実際イメージすると進級はどうなるの?ターゲットバッチ制度はまた新しいシステムになるんだろうか?VSのアワードもどうなるんだろう?ということは、18才の菊スカウトや15才の富士スカウトができちゃうんでしょうか?冗談はさておきbskurosanさんのおっしゃる進歩制度はまた根幹から再構築ということになりかねない。

以前、KMさんのブログで書かれたことですが、どうもBVS、CS部門でリーダーをしっかりさせて年少スカウトをたくさん確保するのはいいけれど、そのスカウトを減らさないようにして、VS、RSとゆっくり時間をかけて「よりよき社会人に」に育てるという最終目的を見失っているんではないでしょうか?増やす努力も大切ですが、いままで続けてきたスカウトをやめさせない努力のほうがもっと大切なのではないでしょうか?

私は、BS隊長とRS隊長を兼務していて、VS部門のインストラクター(進級部門)にも関与していますが、それなりに忙しいけど、それぞれの隊のスカウトは、自分が所属している隊のことを大切に思って活動している節があります。そして、VSはBSからの視線を意識し、RSはVSからの視線を意識し、はやくこっちの隊に上がっておいでって感じのコミュニケーションも取っているみたいです。ボーイスカウトの組織って常に上のスカウトを見て、かっこいい、すごい、いいな...とスカウト自身、保護者が感じるから上進していくんではないでしょうか?上進しても楽しくなさそうだから途中でやめてしまうんでしょう。新規契約を獲得する営業努力も大切ですが、大切なお得意様との既存の契約を継続してもらう営業努力も必要だと思うんです。

RSについては、全国ユース組織に統合するとのこと。私がRS隊長に就任するまでは、有名無実、一部のリーダーとして各隊の奉仕に携わっているスカウト以外は、悪い言い方をすれば「スカウトの墓場」みたいな存在だったRS隊をできるだけ活性化し、青年指導者に育てていけないものか、また、社会人として「だれかの役に立つ人」に育てられないものかと思い、3年前からコツコツとコミュニケーションをとり、1年に3~4回の独自集会をもてるようになってきました。だって、大学、就職等で全国に散らばっていても20名近いスカウトが登録しているRS隊をこのままにしておくのはもったいないではありませんか?みんな、なんとなくかもしれないけど、スカウトであることが嫌なら登録は残さないでしょう。
しかし、全国ユース組織に統合されるとなると、具体的に団単位の活動はどうなるんでしょう?県連レベルでもユースの活動はされていますが、いまいちパッとしません。きっとその部分の指導体制というのは本当に難しいものになると思います。RS年代なんだから彼らの独自性に任せることと簡単に言われてしまいそうですが、RS年代の多様性にマッチして全国ユースをまとめて指導していく同年代のスーパースカウトが全国、県連、地区それぞれのレベルにそんなにいるとは思えません。それぞれの団レベルで成人指導者の助言は必ず必要となります。全国レベルからのトップダウンみたいな運営形態だと、最初にユースという組織ありきで、組織の維持だけに尽力し、個々のスカウトの教育成果である人作りはないがしろになるかもしれないと思うんです。ま、全国のいろいろな地方のスカウトとコミュニケーションがはかりやすくなる面はいいかもしれませんが....

思いつくままに書き進みました。まだまだ、書きたいことは、いっぱいありますが今回はこのへんで...

100周年の年に後ろ向きの改革ととらえられても仕方ない考え方が浮上したことをきっかけに、つぎの100年、いや10年で今までの間違いを検証し、この運動がより活発なることを願ってやみません。
BSとVSの統合 (KM)
2007-05-29 18:35:22
いまうちのVS隊は、「他団の」BSスカウトの活動参画を受け入れています。「隊の合同だ、統合だ」と掛け声は威勢がいいですが、いざ実際にやろうとすると皆さんご存知の「大人のメンツ」の問題が立ちはだかり、活動実態のないBS隊スカウトは行き場がないのが現状です。
そこで「VS隊なら大人のメンツも関係ないだろう」と、うちのVS隊では行き場のないBSスカウトを受け入れています。双方の団委員長と当該隊長が了解しているので活動遂行には問題がありません。(地区は激怒しているそうですが、地区が文句を言う筋合いはありません。文句を言う前に地区が路頭に迷っているスカウトを早く救済してほしい)

いざやってみて、メリット・デメリットを感じます。

メリットとしては、次が挙げられます。
○ BSはVSと一緒に活動するので、進歩課程の先の見通しがよくわかる。これはVSが自分の進歩課目を履修しているところがBSの目に触れるからで、BS隊にVSがGBとして参画する方式ではこれが得られません。
○ 高校生と小学生~中学初年という関係なので、VSのリーダーシップが強力に発揮される。高校受験間近で出てこないBSの班長・副長とはケタ違い。この意味でうまくすれば班制度が機能できるかもしれない。
○ 高校生側としては、自分たちの勝手都合ばかりを主張できないという緊張感が生まれる。

デメリットとしては次が挙げられます。
○ 現行の教育課程では、BSのターゲットバッチと、VSが履修すべき課題を同時に実施することが困難である。やってできないことはないが、別々に実施することになる。
○ 高校生が、小学生のレベルで企画を一緒に練るのは相当な忍耐が必要である。
○ 高校生側に、BS年代と活動を一緒に行う目的が感じられない。(VSプロジェクトで行うならば、現行制度でも充分に実施できるし、そのほうが効率的)
○ 自分の興味のある分野を追求してみたい、というタイプのVSにとっては、はっきりいって迷惑な体制となる。
○ 実際には、BS年代担当の指導者と、VS年代担当の指導者の二人が必要である。

改革案を私は見ていないので、コメントがうまくできませんが、もしVSとBSを統合させた場合には、少なくともBSにとってはメリットがあると思いますが、VS年代にメリットが感じられないと、うまくいかないのではないかと思います。
そこのところがどのように提案されているのか、楽しみではあります。
資料をご紹介します (bskurosan)
2007-05-29 19:03:16
この話の発端になったRTで配布された資料を下記にDLできるようにしました。

約1週間の公開期間とします。

それ以後は一旦閉鎖しますので必要な方はお早めに
ご覧ください。

現状ではIDもPASSも不要です。


http://briefcase.yahoo.co.jp/bc/bskurosan/

RTで配布された資料 (ryu1)
2007-05-30 08:47:11
日本連盟のサイトで「平成19年度事業計画」として
公開されている資料の一部ではないでしょうか?

http://www.scout.or.jp/nihonrenmei.html

http://www.scout.or.jp/h19jigyok.pdf
どうやらそのようです (bskurosan)
2007-05-30 08:52:28
ご指摘ありがとうございます。

ぬまたさんからもTBでご指摘いただきました。

http://abhs.seesaa.net/article/43283210.html

そのようです。

ただ、いつものこととはいえ

何故そうした改定が望まれるのか、その理由として
現行どのような問題があり、どのような改善策が要求
されるのか、という議論の跡がどこを探しても見当たりません。

私には現行制度の不備が現在のVS,RSの衰退を作っている
とはまったく思っていませんので理解できません。

http://riics.seesaa.net/article/43293429.html

こちらでもそこをご指摘いただいています。