【 閑仁耕筆 】 海外放浪生活・彷徨の末 日々之好日/ 涯 如水《壺公》

古都、薬を売る老翁(壷公)がいた。翁は日暮に壺の中に躍り入る。壺の中は天地、日月があり、宮殿・楼閣は荘厳であった・・・・

現代の探検家《小林快次》 =23=

2016-09-15 16:29:33 | 冒険記譜・挑戦者達

○◎ Great and Grand Japanese_Explorer  ◎○

○ 世界中を飛び回り、恐竜の姿を求める / 小林快次 ○

◇◆ 第9回 大発見は、最終日の夕方に =2/2= ◇◆

 2015年8月8日夕方、私たちはウランバートルにあるチンギスハン国際空港に着いた。 今年の最大の目的は、2011年に発見した営巣地の調査に決着を付けることだ。

 参加チームは、日本人、韓国人、そしてもちろんモンゴル人の3カ国で構成されている。 韓国隊はこの日の夜中に到着するということだったので、私たち日本隊は先にホテルへと向かった。町の中心部にあるウランバートルホテルだ。

 ここは私にとって、思い出深いホテルだ。私が最初にモンゴル調査に入ったのは、1996年。 その時初めて泊まったのがここだった。

 当時、ウランバートルで外国人が泊まるホテルは、このウランバートルホテルくらいしかなかった。 夜、夕食を食べようと外に出たが、あたりは真っ暗で、開いているレストランもほとんどなく、結局ホテルに戻って食べた記憶がある。 しかし、現在のウランバートルは近代化が進み、高層ビルが立ち並んで、夜はネオンにあふれている。

  今回の調査は1週間と短いが、いくつかのミッションがあるため、スケジュールがかなりきつく、集中力を要する。 この日はしっかりと体を休めるため、早めに就寝した。

 早朝、私たちはジャブクラントを目指すべく、ウランバートルをたった。 1996年からモンゴルで恐竜化石の調査を行っているが、モンゴルの発展には年々驚かされる。当初はロシア製のトラックやジープで調査を行っていたが、今では私も買えないくらいの高級車で調査に向かう。 今年私が乗った車は、レクサスだった。ウランバートルから現場まで丸1日かかるが、昔とは比べものにならないくらい快適な移動だ。

 私の道中の楽しみに、植生の変化を見ることがある。ウランバートルをたってしばらくは、緑も多く、草原が広がる。この壮大な光景は、日本では見られない。 羊、ヤギ、馬や牛。遊牧民がゲルの周りでたむろしている。

 どんどん南下していくと、緑が少なくなり、フタコブラクダの姿を目にするようになる。 明らかに乾燥地帯へと突入したことがわかる。 ゴビ砂漠だ。

 窓越しに流れる平和な風景を見ていると、日本とは違った時間の流れを感じる。 そこには社会の雑音も無く、動物も人間も仲良く共存し、ゆったりとスムーズな時間が流れている。何時間見ていても、飽きることはなかった。

 「オボー」で調査の成功を祈る

 「休憩だよ」

 知らぬ間に眠りに落ちていた私は、不意に起こされる。そこは丘の上で、立派な「オボー」が立っている。オボーとは小高い丘の上などに石が積み上げられたもので、チベット仏教の祭礼が行われる場所だ。

 ここのオボーは、石垣のように大きな石で囲われ、しっかりと作られている。オボーの正面にはお供えができるところもある。ただ、すべてのオボーがこんなに立派な訳ではなく、その大きさはさまざまで、小さなものもある。

 足元にある小石を3つ拾い、私はオボーへと近づいていった。時計回りに1回オボーの周りを回る。回っている間に安全を祈願しながら、石をオボーの上に投げる。ゆっくりと回りながら石を1つずつ投げる(本当は1回しか回らないそうだ)。

 「今年も、みんな怪我無く、新しい発見がありますように」

 声を出さずに、私は願い事をした。 ・・・・・・・・・つづく


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・・・・・・山を彷徨は法悦、その写真を見るは極楽  憂さを忘るる歓天喜地である・・・・・

森のなかえ

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