偏平足

山の石仏を訪ねて放浪中。その折々に出会った石仏を案内。

石仏729野手上山(福島)石祠

2017年05月12日 | 登山

野手上山(のてがみやま) 石祠(せきし)

【データ】 野手上山 628メートル▼最寄駅 JR常磐線・原町駅▼登山口 福島県飯舘村野手神集落の野手神山神社▼石仏 野手上山山頂社殿、地図の赤丸印。青丸は野手神山神社、緑丸は黄金山大神▼地図は国土地理ホームページより


【案内】 野手上ダムの湖畔に立つ野手神山神社の大きな鳥居が野手上山の登山口。簡易造りの神社社殿には「金山大神、山津見大神、摩利支天、蛇類明神」の四柱の木札が祀られている。金山(こんじん)は鉱山の神? 山津見(やまつみ)は同じ飯舘村にある虎捕山の神。摩利支天(まりしてん)は仏教の仏。蛇類(じゃるい)はこの地方の神? この国には八百万の神が存在するが、東北地方では動物から草木まで神名として石に刻んで具象化する傾向が強い。
 登山道は神社の左手から始まる。途中のピークに平成十五年再建の「黄金山大神」が立つ。黄金山(こがねさん)は宮城県牡鹿半島の先にある金華山。その後ろに古い黄金山の石塔が倒れていた。
 山頂には社殿が建つ。湖畔が里宮、山頂が奥宮という位置付けか。社殿内には同じ大きさの石祠が3基並ぶ。倒れているのは平成23年の地震のためであろう。その一つに「昭和廿六年」とある。登山口にある神社の案内には「摩利支天、山神、古峰を合わせて野手神山神社と称されている」とあるので、山頂社殿内の石祠はこれらの神を祀ったものと思われる。

【独り言1】 飯舘村の山 平成23年の地震による放射能漏れから避難を余儀なくされた飯舘村は、この3月31日に避難指示が解除されました。それを機に飯舘村の山へ出かけました。これまで飯舘村の山へは何度か出かけていて、美しい村という印象でしたから、その後どうなっているのか、山は荒れていないか気になっていた村でした。今回は野手上山、小手森山、虎捕山を登りましたが、登山道は倒木などが少しありましたが、藪も少なく、道導も含めて道がはっきり残っているという印象でした。これは地震前にしっかりした整備が行われていた結果だと思います。野手上山登山口のポストには、6年前に用意したパンフレットが固まって残っていました。
【独り言2】 蛇類明神 『飯舘村史』(注)を見ていたら、村で採集した昔話のなかに蛇の話が4話収録されていました。そのなかの「蛇の母親と目玉」を、村の中学生が「おちよ蛇類明神」の題でアニメ化してYouTubeにアップしています。なかなかの出来ですので、ぜひ見てください。
 この蛇類明神ですが、『飯舘村史』には、大正時代の氏神祭祀別分類表(小祠表)があって、当時の野手上山の山麓にあった新館村の項には、蛇類小祠が10とありました。ちなみに馬頭3、地蔵2、庚申1ですから、蛇類の多さは際立っていることがわかります。『村史』には「蛇類明神は蚕を守る神」とありました。小祠で多いのは熊野65、山神59、稲荷52です。野手上山にあった三基の石祠(小祠)の祭神と思われる古峰は3、摩利支天0でした。
(注)『飯舘村史 民俗』昭和54年、飯舘村史編纂委員会

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