偏平足

山の石仏を訪ねて放浪中。その折々に出会った石仏を案内。

石仏番外 鶴寝山(山梨)御室浅間大神(木祠)

2017年07月18日 | 登山

鶴寝山(つるねやま) 御室浅間大神(おむろせんげんおおかみ)

【データ】 鶴寝山 1368メートル(国土地理の地図の山名無し。姫峠北西の1368標高点)▼最寄駅 JR中央本線・猿橋駅▼登山口 山梨県小菅村の松姫峠▼石仏(木祠) 鶴寝山北東のピーク、地図の赤丸印。青丸はもう一つの御室浅間社。緑丸は山の神▼地図は国土地理ホームページより

【独り言】 鶴寝山は松姫峠の北西にある山です。岩科小一郎氏の『大菩薩連嶺』(注)に、ツルネ山として案内されています。「ここにはツルネ古山ノ神と呼ばれた山神祠がある。道はこの峰と北側の1300米隆起との間を抜けてゆき、山神祠はそのタワにある。本当のツルネ山は1300米峰をいうのだそうだが、山神ではなく富士の見えるところから浅間宮が祀ってある。小永田浅間といって小菅の小永田部落の持ち」。この小永田浅間を訪ねました。

 松姫峠から鶴寝山の道を登り、ほどなく右の二輪草(ニリンソウの群生地があるらしい)への道へ入ります。これをしばらくトラバースして出会うのが『大菩薩連嶺』にある山神の木祠=上写真=です。小永田浅間はここから右手の尾根に入り、二つ目の小ピークに祀られています。大きな屋根を掛けた中に祀られた社殿には「奉遷宮御室浅間大神」と墨書きされた木札の御神体。その裏に「文化元年小永田組権兵衛ト云フ者鶴根山土中ヨリ御鏡ヲ発見 依ツテ室ヲ築キ浅間大神ヲ勧請シ社ヲ創建 以後数度修繕セリ」と由緒が記されていました。


 永田浅間から小永田集落の方へ下ったところにも神社があります。山中に不似合いな大きな境内と大きな社殿を構え、こちらも小永田集落で祀った「奉遷宮御室浅間大神」の木札が御神体として祀られていました。
 御室浅間は富士吉田口登山道の二合目に奥社があった神社です。この里宮が富士河口湖町勝山にある御室浅間神社です。富士山の山梨側には、富士登山信仰として栄えてきた富士吉田市内にある北口本宮富士浅間神社、同じ市内にあって豊穣の神、郷土の神として祀られてきた小室浅間神社があります。小永田の人たちが御室浅間神社を勧請した背景はわかりません。ただ鶴寝山の二か所に御室浅間を祀ったのは、御室浅間の本宮と里宮に倣ったためでしょうか……。下の写真は富士山二合目、御室浅間神社奥社にあった案内です。

 ところで、国土地理院の地図の富士吉田口登山道二合目の本社の敷地は、里宮がある富士河口湖町の飛地になっています。そして神社名が小室浅間神社になっています。御室の間違いですかね。富士山麓の浅間神社名称は紛らわしいです。それから、この鶴寝山永田浅間から富士山が見えるのかを地図上で調べてみたら、木がなければ南南西方向、鶴寝山の肩越しに見えるはずです。
(注)岩科小一郎著『大菩薩連嶺』昭和34年、朋文堂

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