KPOP! 愛だけがそこにある。

全てフィクションで勝手な妄想です。
甘め93キホン。
かわいいらびんが大好き・・・。

ラビ/豆 「 masquerade 」 4

2017-02-12 05:00:09 | 93 parallel 6( 裏バイト豆 )
「 masquerade 」続き。全てフィクションです。



《 ラビ 編 》









ジワジワと込み上げる怒りで、呼吸を止める。

息ができないのは寒いからなんかじゃない。
車内の気温計はマイナスを表示しているが、暖房は曇らない程度にしかつけない。

この怒りを吐き出したいという思いと、冷静になれと言い始めている自分がいて、心が定まらない。

俺は夜の街を、行くあてもなく猛スピードで車を流している。

思うようにいかない仕事のストレスとか、評価されない事とか、趣味でやってる音楽に行き詰まってるとか、
挙げたらキリが無いが、
要するに限界だった。

こういう時は決まって遠くを目指す。

自分の生活範囲から離れてみる。
遠くへ。

頭がいっぱいな時は音楽は流さない。ひたすら何処かを目指す。
遠くへ。

流れて行く景色。遠ざかる日常。
全てから離れて自由になりたくてアクセルを踏み込む。見慣れぬ街並みや、川をいくつも越える。




しばらく何も聴かずに走って、疲労を感じ始めた頃ようやくパーキングエリアに車を入れた。

時刻を見ると、部屋を出た時から3時間以上は経っていた。
相当遠くへ来てしまったらしい。

「どこだここ・・・」

すでに深夜と呼べない位で、あと少しで早朝だ。
気温はますます下がり、車から降りると全身が寒さで強張った。

「寒ぃ・・・」

自販機でなんか買おうと近づいて行くと、わずかな明かりに照らされて人影が見えた。
こんな時間にこんな場所にいるなんて・・どうせロクでもない奴だろう。ホームレスだったら面倒だ。

姿がハッキリしてくると、驚いて足が止まった。

元気のない様子で、下を向いているのはあの時の・・

「え・・・っと・・、ビナ?」

俺が声を掛けると、鈍い動きで視線をこっちに向けた。

「ああ。・・・シギ、・・でしたっけ」
「なんだよ?どうした?1人か?なんで・・・」

頬に触れると冷え切ってて、すげえ可哀想だった。
手を取って息を吹きかける。寒すぎて思考停止してるようなビナを思わず抱きしめる。

「なんか、あったんだな」
「・・・・・。はい」

急いで車に連れて戻り、暖房をMAXにする。
予備用のジャンパーを後部座席から引っ張って、肩にかけてやった。

「すげ、偶然。こっち来てよかった」
「・・・ありがとうございます」
「帰るんだよな?嫌でも帰らせるよ」
「ん・・・。待ち合わせてる訳ないでしょう」
「大丈夫そうだな」

走り出して暫くすると車内も温まり、少しずつ血色が戻ってきて、やっと安心する。
あのままだったらどうなってたんだろう。
考えただけで頭がおかしくなりそうだった。

「いつから居たんだよ」
「さあ・・?置いてかれたんで・・・」
「・・・客か?」

一応聞いたのは心配と、半分は興味だ。
客に置いていかれるのはまだしも、もし・・ビナを管理してる奴なら、それは置いて行ったというより[捨てた]んだろうと思ったからだ。

「クスリ、使われそうで・・それだけはNGって言ってるんですけどね」
「そうか」
「クスリなんか使われたら一生ですから」
「・・・一回も無いのか?マジで」

疑ぐって目を見る。こういう仕事をやってれば、アリなのかもって気持ちもある。

「催淫剤なんか使われるの慣れてます。追加料金は取られてると思います。店に。でも僕は本当にヤバいことはしないんです」
「そうか・・・」
「試します?なんなら今でもいいですよ」
「バカ言うな」

怒ってハンドルを握る。
いや、正確には怒ったフリだ。この状況のビナがかわいそうで、どうしたらいいのかわからないからだ。

「なあ・・・前も聞いたけど、なんでだ」
「前も・・?そうでしたっけ」
「やめようとか思わねえのか」
「・・・いるんですよね。僕を買っといて説教する人。自分の矛盾に気付いてない。自分の鬱憤を頭からも身体からも吐き出したいだけの人。じゃあ聞きますけど、なんで夜中にこんなとこまで?シギだってなんかあったからここにいるんでしょう。
僕が『全て捨てれば』って言って、できますか?仕事とか、辞めれます?」

そりゃそうなんだけど。でも仕事とウリは違うだろう。
そう言いたいが、ここで言い争うことは虚しく思えて黙る。

「ごめん・・・」
「ごめんてなんですか。謝る必要なんて・・・」

強気で話していたビナの、言葉の後半が涙声に変わる。

「シギは悪くないです・・・。僕が・・」
「ビナ」

クルマを路肩に停めて、ビナを抱きしめる。
「ホテル、行きますか」
「今日はいいよ。話、聞くから。クルマん中って暗いし景色が流れてるから話しやすいんだってさ」
「顔見ないで話せますしね・・」


それから、来た時よりもスピードを落として、普段は客になんか言わないだろう愚痴や、色んなことを聞いた。
どうしてこんな商売をするようになったのかも。

当然ながら、ビナ本人の借金なんかじゃなかった。
膨大なカネが必要で、普通の仕事なんかじゃ返せない事も。

話しながら時々涙声になるビナの手を握った。
「泣いたって・・何も変わらないから・・泣かなかったのに・・・」
そう言って涙を流すビナを見ていると、なんとかしてやりたくて、かわいくて、切なくなる。

「ビナ。俺に考えがあるから、もう少し我慢してろよ。な?あとさ・・俺93年生まれだけどビナは?」
「え、同い年・・・。何ソレ。ヒョンかと思ってた!!早く言ってよ」
「ごめんごめん。じゃ、連絡先も交換するか」
「とか言ってストーカーするつもりじゃないよね」
「どんだけ疑うんだよ」
「今までの経験上、人を信じないの」

そんな言葉を聞いて、俺もツラくなった。
そうやって、ずっと諦めていたのかよ。

「俺の先輩にそういうカネのことに詳しい人いるから、頼んでやるよ」
「本当に?信じるよ?・・まあ、いいか。シギになら騙されてもいいや」
「信じろって」

ビナの置かれた状況に比べたら、俺なんかの悩みは気持ち1つでどうにでもなるもんだ。
情熱を失わない限り。
どんな仕事にもストレスはある。それを乗り越えるのもまた自分なんだ。

「店には俺が買うって言っとくから。もう客を取るな」
「えー。できるの?給料いくら?僕は高いよ」
「今カネ使わねえでどうすんだよ。俺の話じゃねえの。
ビナの未来の為だろ」
「それって・・・なんか・・。うわー!!すっごい恥ずかしいんだけど。わー、どうしよう」

さっきまで泣いたりしてたくせに、嬉しそうにして笑う。



俺は、この笑顔の為にならいくらでも頭下げて頼んでやるよ・・と誓った。

いつのまにか朝日が街をゆっくりと照らし始め、目覚めの時が来た。





さあ。




next









******************

☆画像勝手におかりしてます。
夜は🇰🇷の夜景だけど、朝のは多分🇯🇵………?
「あの街じゃん」とか気づいてもナイショで頼みます。
(あくまでイメージですわよ)


続いていたのですよ・・・。

この回(4話目)は【怒り】がテーマで、
初めはおんしくは自分の怒り(感情)をコントロールできないでいるんだけど、豆に会って→冷静に考える→先輩に頭を下げて頼んでくれるという→運命が変わる。

というふうにしたかった。
実際に人との出会いで運命が変わることもあるよね。
BLではない普通のなんらかの検索に引っかかるといけないので、詳しくは書けないけど債〇〇理すればいいと思うし、なんとかなってほしい。

ヤバくて言えない。

この2人(この話の中で)1話目でヤッちゃってるので、あとは隠してる本当の自分を見せるのが・・!
だから「MASQUERADE」です。


では〜next 93!!







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