MASTER PIECE

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東京一人旅 2016 春 (1)

2016年03月22日 23時42分20秒 | その他


孤独と開放感を味わう東京旅行。
地元には無い昔の漫画や洋画のDVD、レアな洋楽CDを探しながら・・・
旅のお供は最相葉月さんのノンフィクション「星新一 1001話をつくった人」

山の手線の品川→東京から東京メトロ東西線で中野へ。
  
中野ブロードウェイ近くの東京名物「いきなりステーキ中野店」で昼食。

  

  
夜は怖いから・・・昼しか歩けない新宿。

  


これは多分、渋谷(笑)

  
夜には秋葉原に到着。


秋葉原から東京メトロ日比谷線で茅場町へ。正直最初は読めなかった・・・(笑)
歩いて5分のヴィラ・フォンテーニュ茅場町に宿泊。
 

ゼロの未来

2016年03月13日 06時49分59秒 | 映画



テリー・ギリアムの最新作をDVDで観てみました。

この作品もギリアム映画の特徴である壮大なテーマと奇想天外なストーリー、凝った映像表現などなど・・・
まぁたいしたものですね、映像作家としての才能は衰えてないです、普通に凄いと思う(笑)

全体的にこの作品はかなり難解な作品でした

コンピューターに支配された近未来。
天才プログラマーのコーエンは荒廃した教会に一人こもり、謎めいた数式「ゼロ」の解明に挑んでいた。
ある日パーティーに連れ出されたコーエンは魅力的な女性ベインズリーと出会う。
次第に彼女に惹かれていくが、ペインズリーはある秘密を抱えていた・・・

ゼロってなんだ? 「無」ではないのかな? よく営業の仕事でいうのは
「0」はどんな数字を掛けても「0」で「1」は「2」にも「3」にもなるっていう話。
「ようは結果をだせ!!」って事です(笑)
でもね、この「1」っていうのが大変で「1」が無ければ次につながらないのが現実でして・・・



観てみた感想は「ゼロの定理」など見つけられなくて、もっと人生を有意義に過ごしましょうっていうメッセージだと思う(笑)
このへんはギリアム流のユーモアだったり皮肉だったりする訳で、面白いですね。

仮想の世界に生きるのは本来の人間の生き方ではなくて、もっと恋愛しましょう、外の世界を見てみましょう
人生の意味なんて電話では答えてくれないし、そもそも他人が教えてはくれないっていう事みたいです。

ラストの浜辺で主人公のコーエンは答えを見つけられたのでしょうか。
あれってアルチュール・ランボーの「地獄の季節」の詩がモチーフなんだろうか。
水平線に溶け込んだ太陽が「永遠」っていうやつです、そうだとしたらかなりオシャレなラストでした。。。

命売ります

2016年03月11日 21時28分34秒 | 書籍



初めて三島由紀夫を読んでみました。

私のイメージとしては、世界に名の知れた小説家、右翼思想の持ち主、などなど・・・
ちょっとオカルトでは226事件の青年将校に憑依されたから自決したとか。。。
かなり波乱万丈の人生なのですが、有名な「仮面の告白」「金閣寺」「潮騒」など評価が高いので
将来的には読破したいと思う。

この作品ですけど、評価的にはさらっと読めて入門的な作品という事でしたので
初心者には無難で読みやすい作品なのだろう。

読んだ印象としては安部公房の不条理+筒井康隆のスラップスティックな喜劇っていう感想(笑)

自殺に失敗した男が自分の命を売る商売を始める。
顧客からは殺人依頼、薬を飲まされる人体実験、吸血鬼の血液提供者、B国大使館へのスパイ活動などなど・・・
物語的には奇想天外で先が読めない展開でかなり面白い。

そして自分の命を売る商売をやめてから、この作品のメッセージっていうか三島由紀夫の思想的な部分が見え隠れする。
同じ死ぬにしても自殺は自分の意思が働くから自由な死で、暗殺や事故での死は同じ死でも自由じゃないって事。
そして少数でも現在の日本にはどこにも所属せずに自由な人間がいる事。
この辺は作者の考えが如実に現れていて面白い。。。

死ぬときは人間たった一人になるって言うことだろう(至極当たり前だが)
何事も気丈な主人公が見せる一人ぼっちになった時の涙で締めくくるラストは
なんだか実際の三島由紀夫の最後と重なって、かなり悲しいラストとなっています。

まぁ読みやすくて面白い小説でした。

素晴らしきアート・ロックの世界

2016年03月06日 20時48分36秒 | 音楽



1969年のディープ・パープルの作品ですね。
元祖ハードロックバンドのまだ開花していないプログレともクラシックともとれる、なんとも言えない味わい深い作品。
ちょっと舐めてましたが、思いのほか世界観の統一というか完成度が高い作品でした。。。

ジャケットアートにあるように15世紀の画家ヒエロニムス・ボスの「快楽の園 地獄」の中にメンバーを置いて
その世界観を表現するような、まるで魔術的な音楽に仕上がっています

一曲目の「影を追って」のイアン・ペイスのドラミングも圧巻だし、どことなく土着的な(宗教的な)イメージです。
七曲目の「小鳥は去った」など物凄くイメージしやすいし、アートロックの真髄を感じてしまう・・・

考えてみたらディープ・パープルなるバンドは土台というかコンセプトがしっかり考えられているバンドですね。
まぁこの頃のイニシアチブはジョン・ロードが握っていたのですから、ハモンドオルガンが前面に出た宗教音楽をイメージする
ロックになったのは当然といえば至極当然ですね。

第一期はこのアルバムで終了し、ボーカル、ベースが変わり「インロック」につながるわけですが
多くのギターフォロワーを生む「インロック」の前のオリジナルアルバムがかなり音楽的にも構成的にも完成度が高いというのは
正直、驚きでしかないです。。。(笑)