とめどもないことをつらつらと

日々の雑感などを書いて行こうと思います。
草稿に近く、人に読まれる事を前提としていません。
引用OKす。

企業の人集め

2017-08-17 15:47:12 | 会社での出来事
今、どこも人不足で大変だとは言う。
もう本当にへーふーんほーで全然興味ない。

昔だったら、「ああ、大変ですね、企業事情こうですから、私も何か有用な話が入りましたら連携させて頂きますので」とか一生懸命、真面目に言うところであったが、今はもう、完全に興味がない。ふーんへーほーである。

企業は人に与えない。正確には、企業は創業者の持ち物であって、従業員はコストなのである。それを本当に身をもって教えられ、自分の人生をもって痛感した。私とは金を稼ぐ鵜飼の鵜であろうが、しかし同時に餌を与えなければいけないコストでもあるのだ。


そんな中、私が勤めている会社が全く別の企業系列の他社に買収されたわけであるが、そこから普通の人が採用されるようになってくる。

「そこから普通の人が採用されるようになってくる」と書いたのは訳がある。
採用状態が普通になったということは、買収前は普通でなかったということだ。どういうことだろうか。

それまで弱小にすぎなかった私の勤めていた会社は、小さいながらも多種多様で多彩な人材が揃っていて、人材的には非常に魅力的な人間が集合していたのである(一部4名ほどそうでない人もいたのだけれども)。
ただ、優秀な人もそうでない人も買収を境に辞めていってしまった。注意せねばならないのが、私が個人的に思うに、買収が大量退職を生み出した機会ではあったものの、根源的な原因ではなかったということだ。それでは根源的な原因とは何か。

一つは単純に給料がかなり安いということであった。これは創業者Fさんの企業経営方針がそうであったのと、それに伴う構造的な問題である。
これを引き継いだ二代目社長のAさんは、その状態に対してかなり苦闘していた。
元々この会社の一部門は、相当に引く手数多の企業人気があって(尚且つ希望する人はなぜか少ない)、技術要員として売り手市場であったとあるジャンルの人たちは、もっと高い給料を見込めるはずが、全然貰えていなかったので、皆不満を持っていた。
この時、創業者Fさんが社長をAさんに譲り渡し、Fさん自身は会長として存在していたけれども、株式含む、会社の実権は全てFさんが未だ握っていたに等しい状況であった。この時、Fさんは自分の人生の店じまいがすぐそこまで来ていると悟ったのだろう。釣り好きのFさんは、2010年7月に、「釣りはもういいかな。今は散歩かな」とあれほど釣りが好きだったものをやめる宣言をしていた。
数年後、Fさんは株式売却をし、他社に経営を譲渡する。
いつかこの安い給料でなく、もっと高い給料を払ってくれると言う他社に移ろう、と言う気持ちを持ってしまっていた従業員たちは、この買収を機会に、同業他社へ次々と移りこんでいった。

もう一つは、これは私個人が一人で思っていることであるが、Fさんが株式売却で会社を売って個人の懐が温まったことと、それでも従業員の給料は安いままであること、そして売却に対して「従業員の皆様の生活や仕事内容は変わりません」という手紙が来たこと(そしてそれが大嘘であったこと)などが色々と重なり、今まで安い給料でみんな頑張って一蓮托生で頑張ってきたはずの状況が、Fさんが一人勝ち逃げをする形にとらえて、完全に心が離れてしまったのである。
上記は私個人の意見だったのだけれども、私と同じように憤慨している人はどれだけいるのだろうか。他の人に「どうですか」とは聞きたいが、なかなかそうした質問を言い出せずにいる。

そういう経緯もあって、私は企業の怜悧冷徹を理解し、人とはこう言うものだと人情的、心情的な期待をしなくなった。
私はもう企業に期待などしていない。

ただ、買収後にその経営状況と組織運営、そして従業員のやるべきこと、そして収益構造が劇的に変化した関係によって、経営がよくなり、余裕も出てきた。そもそも大企業系列の下の方だと本当に儲からないんだな、と言うのが痛感される出来事であった。


今はもう、完全に興味がない。ふーんへーほーである。
企業に尽くす、それで何かが返ってくるのかというとそうでもない。
しかも使っている人間に矯正をし、その体と人生を壊すだけ壊すことをして、企業側や企業に属する人間は一切何もしないのである。
いや、責任を取らないだけならまだしも、「あの時はすまなかった、こっちは何もしてやれなくて本当に申し訳ない」の一言ですら発しないのである。

そんな企業に命を賭してまで尽くして何が残ると言うのだ。
コメント    この記事についてブログを書く
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
«  4~6月期の純利益9兆円 上... | トップ | 身の回りの色んな話 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

会社での出来事」カテゴリの最新記事