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2016-01-25 | 311


朝日新聞特別報道部
『プロメテウスの罠6
 ふるさとを追われた人々の、魂の叫び!』★★★+

やっと現代に近づいてきた。。

発行日2014年3月11日
福島原発事故から丸3年


同高校出身の司法書士菅波さんの奮闘
真似できないと思った。
ブログは2014年3月23日で止まっている///


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海の魚に比べ、淡水魚は値が下がりにくい。理由は海水と淡水の違いだ。放射線物質は、浸透圧の関係で淡水にすむ魚の体からは排出されにくいとみられている。



「放射能が生活の場にまで及ぶとは・・・・・・。絶対に安全だと言い聞かされてきたからね」








「結局は、町がまるまる東電の下請けのようなものだったんだね」

「アリの大群のようだ」

「先生、逃げろ!ここはもうだめだ。配管がムチャクチャだ」
まだ津波が来る前だ。それでも彼らは原発から逃げ始めていた。
当時、第一原発で働く大熊町民は、人口の一割、約1100人いた。


2011年3月11日、大熊町。大震災の直後だった。
空を真っ黒に埋める数百羽のカラスが、低い空を鳴きながら福島第一原発のほうへ飛んでいった。

「見たことねえ数だったなあ。うちの上を飛んでった。ヒッチコックの映画にそんなのがあったけど、この世の終わりみたいな感じだった」
原発が出来て40年、大きな事故は起きなかった。町民の多くは、地震でも原発は大丈夫だと思っていた。生活も原発で成り立っていた。

「原発の中で働いている人があんなに慌ててるんだから、大変なことになるかもしれない」
その後、原発は相次いで爆発を起こす。



逃げた作業員を連れ戻す男たち。



東電のことを、町民は「東電さん」と呼んでいた。

子どもたちは、東電の関連企業に就職することを目指していた。
東電の正社員になることは最高目標だった。


「大熊町はいいね。東電におねだりすれば何とかしてくれるから」といやみをいわれた。

「原発は健全」というのを聞いてひっかかった。なぜ「安全」といわず、「健全」という変な言葉を使うのだろう。安全ではないのだろうか――。



「大熊町で『東電』という言葉が会話に出て来る人は、原発の賛成派だ。『原発』という言葉を使う人は反対派だ」

「東電に何かを期待する町民と、原発の安全性を気にする町民との違いを話しているんだ」と理解した。

核燃料税の7割は県に入る。原発マネーの恩恵は県全体に及ぶのに、なぜ大熊ばかりが得をしたように思われるのか。

「私たち大熊町民が原発に反対しなくてどうすんのよ」








原子炉崩壊の原因は地震だったのか、津波だったのか


「津波で壊れた」疑え

「福島の事故原因って、実は明らかになってないんですよ。最も大事な事故原因をあいまいにしたまま、なし崩しに再稼動っておかしいでしょう」

原子炉は津波の前に地震で壊れていた可能性がある。少なくとも地震に耐えたことは証明されていない。そこがはっきりしない限り、原発を再稼動させるのは危険だ、と。

肝心なところになるとデータがない。どうでもいいデータは延々とあるのに。

「何があったのか、東京電力は包み隠さずに出すべきです。なぜこれほど分かりづらくデータを出すのか理解できない。いったい何があったのか、データで説明してくださいといっているだけです」
まず出すべきだと考えるのが過渡現象記録装置のデータだ。

「航空機のボイスレコーダーの役割を果たすものです」。

プラントの挙動を把握するにはこの装置が記録した原子炉の出力、圧力、水位、温度、炉心流量・再循環系データ、給水系データ、主蒸気データ、格納容器圧力を同一の時間軸状に並べる必要がある――。


原発って、怪物だ

「原発って分からないことだらけですよ。怪物だなあと思いました。建屋から出て、振り返る。とんでもなく巨大です。怪物だなあ、とんでもないものを造ったなあ、と」

「大学で原子力工学やってる先生には実感がつかめないんじゃないかなあ、理屈で割り切れないことが現場にはいっぱい転がってるんです。極端なことをいえば、全貌を分かっているエンジニアは世界に一人もいないと思います」

昔の原発より新しい原発のほうが危ない。なぜならコストダウンを徹底しているからだ、とも話す。


設計と現実は違う

東電は過渡現象記録装置の100分の1秒刻みデータを「希望者にコピーさせる」方法で公表した。保有する全データをリスト化して出すことも明らかにした。
2013年8月19日


津波前に電源喪失?


外部電源喪失後の命綱、非常用交流電源が津波前にダウンしていたと報告した。

「国会事故調がいくら請求しても東電はないといい張っていた。それを突然、事故から2年2カ月もたって公表したんです」
東電は2013年4月に1分刻みデータを「発見」したと釈明する。



「シェフチェンコという監督が撮った16ミリフィルムの解説を頼まれたんです。彼はスタッフ6人でチェルノブイリ事故を撮影し、6人とも死ぬんですが、その映像の仕事が突然回ってきたんですね」
フィルムをビデオ化した30時間分の映像を見た。衝撃だった。
「爆発した原発、無人になった街・・・・・・。カルチャーショックでした」

原子炉を設計していた人間が原発への疑問を口にする、その影響は大きかった。


なんでも津波のせい

さまざまなデータを見て、順調に燃えているか、出力に異常がないかをチェックする。通称、炉心屋

「原子炉圧力容器とつながっている制御棒関係の小配管のどこかが地震で破断した可能性があります。圧力容器の下部です」

地震に耐えたというなら、全データを出して東電自身が証明すべきだ。

「データが操作されているんじゃないかなあ」


「みんな価値観は違うから、いろいろあると思う。だけれども、目標は一つ。この星から原子力施設を撤廃するという目標、そのために日本が先陣を切ってやるという目標に向かって、がんばりましょう」



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リアルタイムに現実で地震
中継で映る 福島第一原発。。
楢葉町で震度4


風化させてはならないって思う。

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