読書日記☆こんな本読んでます

2004年1月からの記録です。
この頃積ん読が多くっていけません....

蛇衆

2009-02-12 | 時代小説
蛇衆
矢野 隆
集英社

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『室町末期、荒喰とよばれる傭兵集団「蛇衆」が各地の戦で力をふるっていた。頭目・朽縄、唯一の女兵・夕鈴、僧形の金棒使い・鬼戒坊、弓の名手・孫兵衛、忍びの家の出の無明次、最年少の十郎太の6人は、皆天涯孤独ながら、今は寝食を共にし、老人・宗衛門の手引きでそのときどきの雇い主のもとに赴き銭を得ていた。一方、筑後と肥後の国境近くの鷲尾領では、当主・鷲尾嶬嶄の家督争いが、2人の息子の間で家臣を巻き込み激しさを増していた。隣接する我妻家との戦いのため鷲尾家に雇われ、めざましい働きをみせる「蛇衆」。そしてどこからともなく、朽縄が30年前の当地で巫女により父親殺しを予言され、父・嶬嶄に殺害を命じられた嫡男ではないか?という噂がたつ。老いた妻を問い詰め、当時赤子は逃がされたと知った嶬嶄は、朽縄を鷲尾家に引き入れる。仲間が「侍」になると知り、傷つく「蛇衆」の面々。それから1年半後、「蛇衆」の雇い主になったのは朽縄だった…。
第21回小説すばる新人賞受賞作。』

朝日新聞の読書のページ(2/8)に「時代小説の新鋭 才能豊かに夢幻の世界つづる」と紹介されていた4冊のうちの1冊。
宮部みゆきが「ぜひともぜひとも受賞させたかった」と絶賛したという。

これは時代小説とはいえないかもしれない。
が、すぐれたアクション小説であることは確か。
著者がもつ身分制度の枠外にある人への視線が通奏低音として胸をうつ。
今後が楽しみな作家である。
矢野 隆、覚えておきたい。


対談 宮部みゆき×矢野 隆  集英社担当編集のテマエミソ新刊案内


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