
リンチ・ムービーの原点。 リンチの魅力のすべてがここにある!
悪夢のような出来事に見舞われ正気を失っていく男を、全編モノクロ映像で綴ったデヴィッド・リンチ監督、衝撃のデビュー作
フィラデルフィアの工業地帯。印刷工のヘンリーはある日、過去に肉体関係をもったことのあるメアリー・X の家に招かれる。 そこで告げられたのは、メアリーが奇形の赤ん坊を産んだ事だった。 彼女の母親に結婚を迫られ、まもなく二人はヘンリーの古いアパートで結婚生活を始めるが、メアリーは赤ん坊の夜泣きに絶えられず家出をしてしまう。 そして病気になったらしい赤ん坊の全身には吹き出物ができ、ヘンリーは看病に追われる。 やがて、彼の頭には妄想が渦巻き始め、ラジエーターの中からは、歌い踊る奇妙な女が現れ・・・
先日の『鉄男』のレビューの執筆で、久しぶりにたまらなく観たくなってしまった映画…。 それが、この 『イレイザーヘッド』 です。
この作品は、鬼才デヴィッド・リンチ監督の衝撃のデビュー作であり、彼の映画の原点。 すべてがここから始まっているのです。
初公開から30年以上経っても、全く色褪せないこの長編デビュー作は、AFI(アメリカ映画協会)の学生だったリンチが1972年、AFIの助成金と自己資金で撮影されました。 途中、制作費の調達に難航し、完成まで5年の歳月を要したといいます。
1977年2月、ロサンゼルスの映画祭、フィルメックスに参考出品し酷評を浴びてしまいますが、「エル・トポ」「ロッキー・ホラー・ショー」 などと並ぶ ”ミッドナイト・ムービー” として ニューヨークの小劇場で週末の夜だけの上映が開始され、マニア間で話題の作品となっていきます。
翌78年1月、フランスのアヴォリアッツ国際ファンタスティック映画祭に出品され、 ”黄金のアンテナ賞”を受賞。 イギリスでも3月にロンドン映画祭出品後、劇場公開され賛否両論を呼びました。
こうして徐々に評判となっていった本作は、78年には雑誌「ニューズウィーク」が ”イレイザーヘッド・ブーム” を特集するまでになったといいます。その結果、リンチは『エレファント・マン』のプロデューサーのメル・ブルックスの目に留まり、監督に大抜擢されることとなったのです。
『エレファント・マン』の大ヒットによって、本作『イレイザーヘッド』が日本でも公開されたのは1981年の9月、初公開から4年後のことになるのです。
この映画は低予算の為、スタッフの仕事の多くは監督自身が勤めたといわれています。 また、主人公のヘンリーを演じて注目されたジャック・ナンスは個性的なバイプレイヤーとして認められ、以後のリンチ作品に常連として顔を出すようになりました。

私がこの『イレイザーヘッド』をはじめて観たのは、実は長編3作目 『デューン・砂の惑星』 を観た後のことでした。 はじめて観たときの衝撃…。 それは、今でも忘れられないほどはっきり憶えています。何か悪夢を見ているような…そんな気分でした。
この作品も、先日レビューした塚本晋也監督の『鉄男』同様、感覚で感じる映画です。
冒頭からいきなりなんの説明もなしに奇怪な光景を見せつけられる。 しかも、その光景に対する疑問は最後まで解けることはなく、見終わった後、なんとも言えない気持ち悪さと、
奇形児の醜い姿の記憶だけが残る…。 その後味の悪さはなかなか忘れられない。 それほど強い印象を受けることになるでしょう。

この数々の現象をどう捉えていいのか? …誰もわかりません。 しまいに、夢と現実との区別がつかなくなってしまいます。 この『イレイザーヘッド』 はそれほど私たちを錯乱する映画なのです。
--「イレイザーヘッド」関連映像--
Eraserhead (1977) trailer
In Heaven - Eraserhead


にほんブログ村
*************************************************************
[イレイザーヘッド / ERASERHEAD]
監督/ デヴィッド・リンチ
出演/ ジャック・ナンス シャーロット・スチュワート アレン・ジョセフ
1977年・1993年(完全版)アメリカ作品
--関連作品LINK--
悪夢のような出来事に見舞われ正気を失っていく男を、全編モノクロ映像で綴ったデヴィッド・リンチ監督、衝撃のデビュー作
フィラデルフィアの工業地帯。印刷工のヘンリーはある日、過去に肉体関係をもったことのあるメアリー・X の家に招かれる。 そこで告げられたのは、メアリーが奇形の赤ん坊を産んだ事だった。 彼女の母親に結婚を迫られ、まもなく二人はヘンリーの古いアパートで結婚生活を始めるが、メアリーは赤ん坊の夜泣きに絶えられず家出をしてしまう。 そして病気になったらしい赤ん坊の全身には吹き出物ができ、ヘンリーは看病に追われる。 やがて、彼の頭には妄想が渦巻き始め、ラジエーターの中からは、歌い踊る奇妙な女が現れ・・・
先日の『鉄男』のレビューの執筆で、久しぶりにたまらなく観たくなってしまった映画…。 それが、この 『イレイザーヘッド』 です。
この作品は、鬼才デヴィッド・リンチ監督の衝撃のデビュー作であり、彼の映画の原点。 すべてがここから始まっているのです。
初公開から30年以上経っても、全く色褪せないこの長編デビュー作は、AFI(アメリカ映画協会)の学生だったリンチが1972年、AFIの助成金と自己資金で撮影されました。 途中、制作費の調達に難航し、完成まで5年の歳月を要したといいます。
1977年2月、ロサンゼルスの映画祭、フィルメックスに参考出品し酷評を浴びてしまいますが、「エル・トポ」「ロッキー・ホラー・ショー」 などと並ぶ ”ミッドナイト・ムービー” として ニューヨークの小劇場で週末の夜だけの上映が開始され、マニア間で話題の作品となっていきます。
翌78年1月、フランスのアヴォリアッツ国際ファンタスティック映画祭に出品され、 ”黄金のアンテナ賞”を受賞。 イギリスでも3月にロンドン映画祭出品後、劇場公開され賛否両論を呼びました。
こうして徐々に評判となっていった本作は、78年には雑誌「ニューズウィーク」が ”イレイザーヘッド・ブーム” を特集するまでになったといいます。その結果、リンチは『エレファント・マン』のプロデューサーのメル・ブルックスの目に留まり、監督に大抜擢されることとなったのです。
『エレファント・マン』の大ヒットによって、本作『イレイザーヘッド』が日本でも公開されたのは1981年の9月、初公開から4年後のことになるのです。
この映画は低予算の為、スタッフの仕事の多くは監督自身が勤めたといわれています。 また、主人公のヘンリーを演じて注目されたジャック・ナンスは個性的なバイプレイヤーとして認められ、以後のリンチ作品に常連として顔を出すようになりました。
私がこの『イレイザーヘッド』をはじめて観たのは、実は長編3作目 『デューン・砂の惑星』 を観た後のことでした。 はじめて観たときの衝撃…。 それは、今でも忘れられないほどはっきり憶えています。何か悪夢を見ているような…そんな気分でした。
この作品も、先日レビューした塚本晋也監督の『鉄男』同様、感覚で感じる映画です。
冒頭からいきなりなんの説明もなしに奇怪な光景を見せつけられる。 しかも、その光景に対する疑問は最後まで解けることはなく、見終わった後、なんとも言えない気持ち悪さと、
奇形児の醜い姿の記憶だけが残る…。 その後味の悪さはなかなか忘れられない。 それほど強い印象を受けることになるでしょう。
この数々の現象をどう捉えていいのか? …誰もわかりません。 しまいに、夢と現実との区別がつかなくなってしまいます。 この『イレイザーヘッド』 はそれほど私たちを錯乱する映画なのです。
--「イレイザーヘッド」関連映像--
Eraserhead (1977) trailer
In Heaven - Eraserhead
にほんブログ村
*************************************************************
[イレイザーヘッド / ERASERHEAD]
監督/ デヴィッド・リンチ
出演/ ジャック・ナンス シャーロット・スチュワート アレン・ジョセフ
1977年・1993年(完全版)アメリカ作品
![]() | イレイザーヘッド デジタル・リマスター版 [DVD]ビデオメーカーこのアイテムの詳細を見る |
![]() | デイヴィッド・リンチ・ワールド DVD-BOX アルバトロスこのアイテムの詳細を見る |
--関連作品LINK--
![]() | ロスト・ハイウェイ [DVD]パイオニアLDCこのアイテムの詳細を見る |
![]() | マルホランド・ドライブ [DVD]ポニーキャニオンこのアイテムの詳細を見る |
![]() | π(パイ) [DVD]東芝デジタルフロンティアこのアイテムの詳細を見る |
![]() | 鉄男 [DVD]角川映画このアイテムの詳細を見る |

















アップロード時間が、
22日 22時 22分…。
奇跡だ(笑)。
またおじゃまします。
お越しいただき、ありがとうございます。
リンチの映像の殆どが「悪夢」を描いている
と何かの雑誌で読みましたが、
まさしく”それ”ですよね。
「ブルー・ベルベット」「ロスト・ハイウェイ」
「マルホランド・ドライブ」・・・
どれも夢の中。しかも悪夢・・・
これぞ・リンチマジックですよね。
また遊びに来てください。