The Doors / The Doors

2006-05-03 02:33:17 | Rock & Pops

カリスマシンガー、ジム・モリソン率いる 『The Doors』 が1967年に発表した衝撃のデビュー・アルバム。幼い頃からジャズ・クラブで演奏していたという名プレーヤー、レイ・マンザレクのオルガンを全面に押し出した不朽の名作。

やはり「コレ」ですね（笑）。行き着くところは「ドアーズ」かな？って感じで、必然的にコレにたどり着いてしまいます（笑）。どうも「地獄の黙示録」いや、ヴェトナム戦争＝「ドアーズ」 なんですよね。
無理もありません。あの映画のオープニングからヘリの音と共に強烈なインパクトをあの曲は与えたのですから。

The Doors のこのアルバムは、オルガンをフィーチャーした独特なサウンド、そしてジム・モリソンの悪魔的なヴォーカル、ユニークで大胆な詩の世界が評価され、デビューアルバムにして最高傑作と評されました。シングル「ハートに火をつけて(Light My Fire)」の大ヒットもありますが、やはりなんといってもアルバムの最後を飾る問題作、『地獄の黙示録』に使われた「The End」の存在でしょう。

「"Father?" "Yes Son?" "I Want Kill You. Mother, I Want to...."」父親を殺し、母親と寝る・・・。なんとも衝撃的な詩であります。この件は当時、大いに論議を呼んだ問題作になりました。「～Mother, I Want To...」と叫ぶモリソンは、そのあとの言葉を続けないまま深淵の闇に落ち込んでいくのですが、心理学で言うところの "エディプソ・コンプレクス" をテーマにした曲と考えられていたそうです。間接的にはセックスへの願望、そして人間の在り方を問いかけたものなのだそうです。なんだか難しいものになってきましたが・・。しかし、強烈ですね。彼の歌にはその後、こういった性的なものをテーマにした曲が増え、遂にはステージ上で不道徳的な猥褻行為を行ったとして、逮捕されるという事件にまで発展したといわれています。ロックっていうものは元々はストレートに表現するものなのでしょうが、でもここまでストレートすぎるとちょっとビックリしてしまいますよね。

ドアーズの詩の世界は、 "死" や "終焉" をテーマにした曲が多いことで有名ですが、デビューアルバムのラストを飾るのがこの「The End」。デビューから "終り" なのですから驚きですよね。そういえばその後ヒットした名曲「Music is Over」も "音楽は終った" でした。ジム・モリソンは71年、これもまた衝撃的ではありますが、滞在先のパリで急死しているのですが、この「The End」は、自分の終焉を歌っているような気がしてなりません。
"始まり" も衝撃的なら "終り" も衝撃的でした。

何か、「The End」のことばかりになってしまって、このアルバムからリリースされている「Light My Fire」や、「Break On Through」といった名曲のことを殆ど伝えられませんでしたが、それだけこの最後の曲「The End」がインパクトがあり、スリリングで、またセクシーで心に残る(ある意味で)曲なのです。
コッポラがこの曲をオープニングに持ってきた理由、わかるような気がします。深い闇の奥底から搾り出される音。耽美な狂気・・・・。
あの独特な雰囲気を持つイントロが流れてきたら、そこはもうアンダーグラウンドの世界・・・。そしてまたあのヘリの音が心の中で響き出す・・・。

■「The Doors」関連映像
The Doors - When The Music's Over

The Doors - The end

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【The Doors (邦題：ハートに火をつけて) / The Doors】

1.Break on Through (To the Other Side)
2.Soul Kitchen
3.Crystal Ship
4.Twentieth Century Fox
5.Alabama Song (Whisky Bar)
6.Light My Fire
7.Back Door Man
8.I Looked at You
9.End of the Night
10.Take It as It Comes
11.The End

Jim Morrison (Vo)
Ray Manzarek (Key)
John Densmore (Ds)
Roby Krieger (G)
1967年発表