弁理士の日々

特許事務所で働く弁理士が、日常を語ります。

がんばってくれ!福ちゃん!!

2011-03-14 23:59:55 | サイエンス・パソコン
福島第一原発では、12日午後3時にまず1号機で水素爆発が起き、その後海水注入に踏み切りました。次いで3号機も14日に水素爆発を起こしました。こちらも海水注入です。
一方2号機は、1、3号機に比べるとダメージが最も少なく、自力で冷却していました。その2号機も14日の昼間に冷却系統がダウンし、海水注入へと進んでいきました。1、3号機の経験があるから、万全を期して海水冷却にはいるものと見守っていました。

3月14日の午後8時過ぎ、ネットで突然以下のニュースが飛び込んできました。


時事通信 3月14日(月)20時5分配信
『東京電力福島第1原発2号機(福島県大熊町)について、同社は14日午後7時45分、冷却水が大幅に減少し、約4メートルある燃料棒がすべて露出したと福島県に通報した。原子炉は2時間余にわたって「空だき」状態になったとみられる。その後、原子炉内に海水が給水されたが、核燃料の一部が溶ける炉心溶融が起きた可能性が高いという。
経済産業省原子力安全・保安院や東電によると、同原発2号機は同日午後、隔離時冷却系と呼ばれる原子炉の冷却系統が機能しなくなった。冷却水は同日午前9時の時点で、核燃料棒の上部から3.9メートル上まであったが、徐々に減少。同社は同日夕から、ポンプで海水をくみ上げ、炉内に注入する作業を始めた。
しかし、ポンプの燃料が切れて動作が止まったことから注入が進まず、水位はさらに低下。午後6時半ごろには、燃料棒がすべて水面から露出する事態に至った。』

何ということでしょう。これでは、チェルノブイリレベルに向かってまた1歩近づいてしまったではないですか。
あわててテレビを見に走りました。
そこではじまった東電の記者会見では、東電の常務だったかが原稿を読み上げますが、「燃料棒のすべてが露出した」とは一言も喋りません。「水位がフラフラしたが、海水で冷却している」趣旨を述べるのみです。
その後の官房長官の会見でも「すべて露出」には一切触れていません。
それでは「すべて露出」は誤報だったのか。

しかし時間が経過すると、やはり「すべて露出」が真実であったことが明かされます。
2号機 水位が半分にまで回復
3月14日 22時21分NHKニュース
『東京電力によりますと、海水を入れるポンプが停止したのは、職員が監視のためにその場を離れていた間にポンプの燃料が切れたためだということです。』

第1に
世界中が固唾を呑んで見守っているその現場で、一体何が起こっているのでしょうか。東電は、原子炉メーカーを含め、全知全能を傾けて対応にまい進しているものと願っていたのですが、ひょっとしたらお寒い状況にあるのかも知れません。
もちろんリーダーは11日から3日間以上不眠不休でしょうし、現場の第一線は少なくとも2交代で監視に当たっているでしょう。福島第二原発も危機的状況で、また第一原発も1~3号機の3機を監視する必要があります。
福島第一原発の構造を知り尽くしたOBを含め、適材適所で事に当たってほしいものです。

第2に
東電重役による記者会見での発言は、隠蔽体質丸出しです。世界にその隠蔽体質を見せつけてしまいました。

最新ニュースでは、
『東電は午後8時すぎ、ポンプの燃料を入れ直し海水の注入を再開。午後9時34分の時点で、燃料棒の下半分まで水位を回復させた。』
ということになっています。

お願いです!がんばってください!福ちゃん!!
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