弁理士の日々

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生分解性の印鑑証明カード

2012-12-12 21:12:26 | Weblog
日曜日に近くの杉並区役所出張所で印鑑証明をもらおうと考え、前日の土曜に印鑑証明カードを収納ケースから取り出しました。
するとどうでしょう。カードが割れていたのです。それだけではなく、カード全体にヒビ割れが入り、あらゆるところから割れが進行しそうです(下写真)。
  
このカードはほんの数ヶ月前に使用したばかりであり、そのときは異変に気づきませんでした。ごく短時間にカード全体が変質し、割れに至った模様です。こんなことがあり得るでしょうか。
カードの裏面に「このカードは生分解性の素材を使用した環境にやさしいカードです。」と記載されています。「生分解性」の文言が引っかかります。そこで、この文言と「印鑑証明」でネット検索してみました。
ありました。多くの自治体で、生分解性の素材を用いた印鑑証明カードでトラブルが発生している模様です。地元の杉並区役所は以下のコメントを掲載していました。

杉並区役所のホームページ
生分解性素材のカードの引き替えについて
カード裏面に「このカードは生分解性の素材を使用した環境にやさしいカードです。」の文言が記載されているカードは、生分解性素材(土中に埋めると水と二酸化炭素に分解される素材)を使用したカードです。
このカードは時間の経過により破損しやすくなっており、自動交付機内で割れて詰まってしまう現象が発生しています。
該当するカードをお持ちの方は、下記窓口で引き替え後自動交付機をご利用いただきますようお願いします(手数料は無料です)。
なお、平成17年以降導入し現在交付しているカードは、異なる素材を使用しており、引き替えの必要はありません。』

もう1箇所、瀬戸市のページからひろいます。
生分解性プラスチック製印鑑登録証の保管方法と引換えについて
ページ更新日:2011年3月28日
『理由
瀬戸市では、平成13から16年度の間、印鑑登録証の材質を、焼却時にダイオキシンを発生しない生分解性プラスチック製のカードで作成しました。生分解性プラスチックは、環境にやさしい特性を持つ素材ですが、その反面、幾つかの条件が重なると生分解の速度が促進され、結果的に劣化が進みやすくなる性質を持っています。
最近、カードの劣化によって破損した印鑑登録証をラミネート加工したものと引換える事例が見受けられるようになりましたので、保管方法のご注意をするとともに、劣化した印鑑登録証については、簡便な方法で引換えができるようにしています。
対象となる印鑑登録証
印鑑登録証裏面の左下に「このカードは穀物からできています。土に戻り、焼却しても有毒ガスを発生しません。」の表示があります。』

塩ビは焼却時にダイオキシンを発生する、との理由で別の材質に変更することはよろしいと思いますが、そのとき、何で「生分解性」などという材質を採用したのでしょうか。印鑑証明カードは、普段は使用せずに1年に1回か数回程度使用するのみであり、10年以上のオーダーでしまい込まれる性格のものです。材質選定に際しては、長期安定性を第一に考えるべきでしょう。
採用当時は、東京都のゴミ収集でプラスチックは「燃えないゴミ」であって埋め立てていましたから、埋め立て後に分解することを重要視したのでしょうか。現在では「燃えるゴミ」扱いですから、埋め立て後に分解する必要はなく、耐久性が良好で燃焼時にダイオキシンが生成しさえしなければいいわけです。杉並区の現在のカードには「PET-G」の表示があります。

日曜の朝に区役所に電話してみましたが、カードの交換サービスは平日の時間帯しかやっていないそうです。従って、月曜まで待たなければ印鑑証明を取得することはできません。月曜の朝、出勤の途中に出張所に立ち寄り、新しいカードに更新してもらいました。どうしても日曜中に印鑑証明が必要な場合だったらどうするのでしょうか。全くのお手上げです。
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