もう1ヶ月以上前のニュースなので、ソースは既に削除されてしまいましたが、以下のようなニュースが流れました。
山陽新幹線:トンネル天井からコンクリート片落下
毎日新聞 2011年12月6日
『JR西日本は6日、山口県岩国市周東町西長野の山陽新幹線新岩国−徳山駅間のトンネルで、天井付近からコンクリート片計10個(約940グラム)が落下したと発表した。同日未明の点検で見つかったが、運行に影響はなく、けが人もなかった。
同社新幹線管理本部によると、現場は、第2米川トンネル(438メートル)の徳山側出口付近。コンクリート片は天井付近(地上約6メートル)からはがれ、下り線路のへりに落ちていた。最大で縦20センチ、横11センチ、厚さ3.5センチ、重さ約470グラム。昨年7月、かなづちでコンクリートの異常を確かめる打音検査を実施したが、同社は「その際にたたき落としきれなかったものがはがれ落ちたとみられる」と話している。』
山陽新幹線のコンクリート構造物が損傷したという話を聞くと、以下の本を思い出します。
1999年に刊行された書物で、最近のコンクリート建造物が欠陥品であることを明らかにしています。
その中でも、山陽新幹線の高架橋などのコンクリート構造物において、劣化の進行が速く、1983年の段階で高架橋が激しく劣化していることが判明しました。建設後わずか10数年です。
その原因は、コンクリート材料として使われた海砂でした。海砂中には高濃度の塩分が含まれています。塩分は鉄筋を激しく腐食させるので、コンクリート材料として用いる場合には塩分を除く必要があります。しかし山陽新幹線高架橋のコンクリートには、塩分をほとんど除去しない海砂が使われていたのです。NHK社会部の斎藤記者は、生コン関係者などからの取材活動を通じて、山陽新幹線高架橋のコンクリートには洗浄されない状態の海砂が一般的に使われていたことをつきとめたのです(1983年)。山陽新幹線高架橋は、コンクリートの強度が設計基準を下回るものが多く、そのことも鉄筋腐食を進行させる原因となっています。
山陽新幹線高架橋がかかえているもう一つの難病は、アルカリ骨材反応です。この難病による劣化現象も1983年頃から、六甲トンネルや岡山、広島地区の高架橋で顕在化していました。アルカリ骨材反応は、アルカリ分(Naなど)の異常に多いセメントの使用が引き金になって起こりますが、海砂中の塩分もアルカリ骨材反応に加担するのです。
アルカリ分の異常に多いセメントが市場に大量に出回った時期は、1969〜79年の約10年間でした。山陽新幹線建設の時期と重なります。
著者によると、東京オリンピックが開催された1964年頃を境にして、それ以降に建設された橋梁、建築物のいずれも寿命が短くなっているということです。
以上のような予備知識を持っているので、私は山陽新幹線のコンクリート建造物をまったく信用していません。いずれ10年20年のうちに、山陽新幹線は寿命を迎え、第二山陽新幹線の建造を余儀なくされるだろう、と考えていました。
そこで今回の報道です。現在、山陽新幹線の高架橋やトンネルはどのような状況になっているのでしょうか。
『昨年7月、かなづちでコンクリートの異常を確かめる打音検査を実施したが、同社は「その際にたたき落としきれなかったものがはがれ落ちたとみられる」と話している』とあることから、トンネル内では経常的に劣化が進行しており、その都度かなづちでたたき落として劣化部を除去しているのかもしれません。
山陽新幹線:トンネル天井からコンクリート片落下
毎日新聞 2011年12月6日
『JR西日本は6日、山口県岩国市周東町西長野の山陽新幹線新岩国−徳山駅間のトンネルで、天井付近からコンクリート片計10個(約940グラム)が落下したと発表した。同日未明の点検で見つかったが、運行に影響はなく、けが人もなかった。
同社新幹線管理本部によると、現場は、第2米川トンネル(438メートル)の徳山側出口付近。コンクリート片は天井付近(地上約6メートル)からはがれ、下り線路のへりに落ちていた。最大で縦20センチ、横11センチ、厚さ3.5センチ、重さ約470グラム。昨年7月、かなづちでコンクリートの異常を確かめる打音検査を実施したが、同社は「その際にたたき落としきれなかったものがはがれ落ちたとみられる」と話している。』
山陽新幹線のコンクリート構造物が損傷したという話を聞くと、以下の本を思い出します。
![]() | コンクリートが危ない (岩波新書) |
| 小林 一輔 (著) | |
| 岩波書店 |
その中でも、山陽新幹線の高架橋などのコンクリート構造物において、劣化の進行が速く、1983年の段階で高架橋が激しく劣化していることが判明しました。建設後わずか10数年です。
その原因は、コンクリート材料として使われた海砂でした。海砂中には高濃度の塩分が含まれています。塩分は鉄筋を激しく腐食させるので、コンクリート材料として用いる場合には塩分を除く必要があります。しかし山陽新幹線高架橋のコンクリートには、塩分をほとんど除去しない海砂が使われていたのです。NHK社会部の斎藤記者は、生コン関係者などからの取材活動を通じて、山陽新幹線高架橋のコンクリートには洗浄されない状態の海砂が一般的に使われていたことをつきとめたのです(1983年)。山陽新幹線高架橋は、コンクリートの強度が設計基準を下回るものが多く、そのことも鉄筋腐食を進行させる原因となっています。
山陽新幹線高架橋がかかえているもう一つの難病は、アルカリ骨材反応です。この難病による劣化現象も1983年頃から、六甲トンネルや岡山、広島地区の高架橋で顕在化していました。アルカリ骨材反応は、アルカリ分(Naなど)の異常に多いセメントの使用が引き金になって起こりますが、海砂中の塩分もアルカリ骨材反応に加担するのです。
アルカリ分の異常に多いセメントが市場に大量に出回った時期は、1969〜79年の約10年間でした。山陽新幹線建設の時期と重なります。
著者によると、東京オリンピックが開催された1964年頃を境にして、それ以降に建設された橋梁、建築物のいずれも寿命が短くなっているということです。
以上のような予備知識を持っているので、私は山陽新幹線のコンクリート建造物をまったく信用していません。いずれ10年20年のうちに、山陽新幹線は寿命を迎え、第二山陽新幹線の建造を余儀なくされるだろう、と考えていました。
そこで今回の報道です。現在、山陽新幹線の高架橋やトンネルはどのような状況になっているのでしょうか。
『昨年7月、かなづちでコンクリートの異常を確かめる打音検査を実施したが、同社は「その際にたたき落としきれなかったものがはがれ落ちたとみられる」と話している』とあることから、トンネル内では経常的に劣化が進行しており、その都度かなづちでたたき落として劣化部を除去しているのかもしれません。












