今日のひとネタ

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「八甲田山」見ました

2007年12月30日 | 映画

 夕べはCSの日本映画専門チャンネルで映画「八甲田山」を見ました。テレビで見るのは3回目くらいかと思います。何回見ても面白いのですが、どうにもならないのがこの男祭り状態。本当に男優ばかりです。

 

 出演者を見て女優というと、栗原小巻、加賀まりこ、秋吉久美子、菅井きんなど。この映画を見た事がない人でも、菅井きんが四番目に出てくるということで大体の察しはつくでしょう。

 

 さらに雪中行軍の場面では各自の名前じゃなくて、「大尉」「少佐」「中隊長」などと呼び合う上に、各自顔が雪焼けしてて白い雪とのコントラストの関係で真っ黒に見えて誰が誰だかわからなくて困ります。

 

 シルベスタ・スタローンは「クリフハンガー」という映画の完成時に「パート2の予定は?」と聞かれ「南の島でならやってもいい」と答えてましたが、八甲田山の場合はそんな冗談を笑えないくらいの状況。どう見てもまったく足跡のついていない雪原を歩いていくのですから、無茶苦茶過酷なロケだったようで。

 

 なお八甲田山とは青森市の南側にそびえる火山群の総称であって、一つの山の名前ではありません。念のため。映画公開時には、看板を反対から読んで「山田甲八」という人名だと思ったという話もありますが多分それは創作でしょう。

 

 最初にこの話を聞いた時は戦時中の作戦失敗による事故かと思ってたのですが、考えてみれば本土決戦がないのにそんな事が起こるわけはなく、結局日露戦争を想定しての演習のための悲惨な事故だったと知りました。以前雪中行軍資料館を見学したこともありますが、生存者の写真などを見ると凍傷で手足を失った人たちがゾロゾロいて言葉を失った記憶があります。ただ、資料を見ると旧資料館は老朽化が進んで新しくなったようです。

 

 映画では、二つの部隊の競争意識の中で編成などが後手に回った青森側が無理をしたことが原因の一つとされたようです。まぁたしかにそう考えると理解しやすい話ではあります。

 

 原作は新田次郎作の「八甲田山死の彷徨」ですが、まだ読んだ事はありません。ちなみに「六甲山死の彷徨」というパロディを考えたのは筒井康隆氏でした。私の場合は新田次郎氏より新田一郎さんの方が好きなのですが今の若い人は知りはれへんやろなぁ。

 

 なお、青森朝日放送のライブカメラにより現在の八甲田方面の様子が見られるようになってますが、さすがに夜中だと真っ暗でした。昼間だと雲谷のスキー場がよく見えます。ああ、懐かしい。