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思わず「憂国」を思い出した

2005年03月12日 | 日記・雑記・ただの戯言
 いしかわじゅん作「憂国」という漫画をご存知でしょうか? いしかわじゅんを知ってる人には解説の必要がないでしょうが、一応説明しますとこれは「漫画エロジェニカ」に79年から連載された作品で、単行本としては1980年けいせい出版の物が初出らしいです。ただし、私の所有してるのは新潮社から1990年に出版されたもの。

 ストーリーとしては、いしかわじゅんの漫画ではよくあるパターンだと思いますが、闇の組織と公安との抗争を軸としたものです。この話での闇の組織は、金沢明子を信奉する人々(ファンクラブだったり、大日本金沢塾だったり)。金沢明子のファンだというだけで迫害されるわけで、結末はネタばらしになりますから読んでない人には申し訳ないのですが、最後には「あれ、こんなブスだったの?」というのがオチです。(ま、結末知ってても楽しめますが)

 なんでこの話を思い出したかというと、夕べのミュージックステーションを見たため。仕事で遅くなったので、タイマー録画してあったのを今日になって見たのですが、鈴木亜美が出てました。この不遇な何年間か彼女を支援し続けたファンの根性は見上げたものですが、実際に彼女のパフォーマンスを見ると「ん?」と毎回思います。

 なんかその存在自体が伝説になってしまって、実体はというと「知る人ぞ知る幻のワイン」を飲んでみたらまずかったとか、「あっという間に売り切れになる伝説のラーメン屋」で食べてみたらやたらと味がくどかったとか、そういう感覚に近いような気がします。

 実は彼女の全盛期には私はほとんどヒットチャートに目を向けてなくて、当時は鈴木あみと浜崎あゆみの区別がつかないくらい。そんなあるとき、鈴木あみがテレビで歌ってるのを見て「はて? 今日はたまたま調子が悪いのかな?」と思いました。次に見たときも「あれ、新曲で歌い慣れてないのかな?」と思い、だんだん「ん~歌の実力とは違うところで人気があるようだ」と思い至りました。

 で、既に伝説化した彼女が普通にテレビに出たのを見ると、色っぽいわけではなくダンスがブリブリにすばらしい(って、そんな表現はない?)わけでもなく、楽曲自体も歌唱力もレベルが高いわけではないと思ってしまいます。長年支え続けたファンの人はどんな思いで見てるのでしょう? 率直な意見を聞いてみたいと思ってますが、どうなのかなぁ。そういう意味で「憂国」を思い出してしまったのでした。

 なお、夕べのミュージックステーションを録画した目当ては解散間近のZONE。なんとなく可愛いと思ってたのですが、じっくり見てみるとドラムの子は相当可愛いですね。あとの子はまだまだお子ちゃまにしか見えませんので、成人女性にしか興味の無い私にはちと辛いです。(本当か?) 解散は残念ですが、ソロ活動するのならそちらにも期待!

 また、昨夜の番組には及川ミッチーも出てまして、彼ほどコテコテのキャラを持ってれば芸能人としてはオッケーと思ってるのですが、「愛のメモリー」を歌うのはちょっと…。わざわざ生で歌わんでも、と思うことしきり。「芸がなければテレビに出るな!」と常に言っている立場としては芸人としての存在感は認めてるのですが。

 ところで、私の持ってる「憂国」の本は「約束の地」とセットになってる物で、いしかわ氏のファンの人にはこちらも説明の必要のない作品でしょう。これは発症すると突然地面を耕し始める「進行性農夫病」がテーマになってます。作品としては、「憂国」より完成度が高いと思います。このセットが発行されたのが1990年11月ですが、丁度私の結婚した頃。発刊されてすぐ買った記憶がありますが、なぜ新婚当時にこういう本を読む???

 今でもこの本が入手できるのかはわかりませんが、読みたいと思う人には「伝説はあくまでも伝説のままの方が美しい」という事を申し上げておきましょう。個人的には「約束の地」は面白いと思いますけどね。