目に映るもの―南半球編―

ニュージーランドに遊び相手をお願いしている幸せ者より

何も無い道

2010年01月24日 | Weblog
国立公園ビジターセンターには世界中から旅行者がやってくる。
日本からのツアーではまず行き先として外せないミルフォードサウンド。そこへは通称ミルフォードロードと呼ばれる国道94号線が通じている。
氷河が作り出したいくつもの巨大なU字谷を抜けフィヨルドへと続く道だ。
風光明媚なこの道は世界道路百選にも選ばれ、
ゴールのミルフォードサウンドは世界の旅行者が訪れたい場所ナンバーワンに挙げられた。しかし、価値観は人間それぞれに違う。

イギリスからの旅行者が窓口で質問した。
「なぜミルフォードロードを建設したのか?」
「ミルフォードサウンドへ内陸からアクセスする為です。」
「え!タダそれだけの為に作ったのか!道中に何も無いじゃないか」

聞かれた側としては驚きを隠せない。
あの道を走って「何も無い」と言われるとは思いもよらなかった。
道路に沿って家が建ち街があり工場でも目に入らなければ道路の目的を満たしていないのか??
攻め方を変える。
「世界恐慌の時代に失業者が溢れ、失業対策の一環として国が国民の仕事を捻出するために観光道路の建設を思い立ったのです」
「なるほど」
「しかし大戦の時には男どもが国内からいなくなり完成までには20年以上の長い時間がかかったのです」
「そうか、ありがとう」

お、彼の中で必要だった納得の材料が得られたようである。
毎日、趣味も価値観も自分のそれとは違う人間に出会う。
ビジターセンターの楽しみは無限にある。
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南風

2010年01月10日 | Weblog
暦では真夏、のはずですがどうも今年は夏になりきれない?天候です。
昨日は標高700メートルまで雪の予報。
実際に山を見るとテアナウ界隈の山も森林限界より低いところまで白くなってしまいました。
さて、こちらでは標高1000メートル前後に森林限界があります。
山の斜面には横一線になって原生林の途切れるラインが引かれています。
テアナウの街は標高200メートルなので雪になることはまれですが
冷たい南風はTシャツ一枚というわけにはいきません。
今日は次の前線が通過していきます。
夏のNZ、にお出かけになるときも日本の秋の装備はしたほうがいいですよ、
昨日あった友人はダウンジャケットと毛糸の帽子をかぶっていました!!
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困った君

2010年01月06日 | Weblog
ハイキングを目的に世界中の人がNZにやってくる。
フィヨルドランドは雨の世界、宿泊ハイキングで全日晴れていたらさぞいいカードを引き当てたといえる。逆に言えばもっともフィヨルドらしい世界を見逃したともいえる。
天気予報は雨なのでキャンセルしたい。こんな問い合わせも沢山ある。
もちろん本人の選択なので一向に構わないがすんなりいかないビジターもいる。
グレイトウォークのキャンセル規定は2日前までが返金対象で前日キャンセルは100%のキャンセルチャージが発生する。
「明日からのルートバーントラックの予約をキャンセルしたい」
「はい、かしこまりました。返金はありませんが」
「それはおかしい。天気予報は雨だし、先日歩いた友人はとても大変だったと言っていた」
「とはいえ現在トラックはオープンです」
「雨で何を見ろって言うんだい」

こんな会話がビジターセンターでは何度となく繰り返される。
あなたはどう思いますか?
私がカウンターに立っていたらこう言ってしまうだろう。

「それは貴方次第です」

プラス思考でいくらでも美しいものが見えてくる。
山歩きだけでなく生活の全てにプラス思考を。
もちろん自分が対峙している課題である。
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登り初め

2010年01月03日 | Weblog
年末は数日安定した天気が続き、日本から二年越しの計画を実現してくれた友人家族と時を過ごしカウントダウンを楽しみました。
しかし年明け後はすぐれない天気予報が続きます。
でも前線の隙間に現れた快晴無風の時間を逃さず、ケプラートラックに向かいます。滞在型ホリデーの利点を実感できた1日となりました。

記憶の整理
ラクスモアの洞窟には容易な出口はありません。
自分が戻れないかも、と感じたらUターンしましょう。
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ルートバーン・トラック必需品??

2009年11月14日 | Weblog
「ルートバーントラックを歩くハイカーはハイカー用強力オムツを履くこと」
という驚きのメッセージが掲示された。
そのボードはトラック管理をする自然保護省のマークが入りUNESCO世界遺産のマークも入っている。え?と戸惑いながらも本当なのかしらとビジターセンターに問い合わせもあった。
答はジョークなのだが現状の問題に対する強いメッセージも含まれている。
ルートバーントラックは森林限界上を歩く部分が多く山岳展望の素晴らしいコースである。しかし無神経なハイカーによるトイレットペーパーや排泄物が目に付き大景観に水を差し、このコースを愛する人の逆鱗に触れたのだろう。
タダのジョークで流してしまうだけでなく
・可能な限り設けられた施設を利用する。
・緊急の場合も穴を掘って埋める。
・ペーパーは持ち帰る。
といった基本のルールを守ることを忘れないでほしい。
更にNZの自然を楽しむルールに Water Care Code と呼ばれるルールがある。
その一つを紹介する
・やむをえず排泄する場合、水源から少なくとも50メートル離れること。
当たり前のことを確実に履行する。ぜひ看板を掲げた方に満足いただけるトラックのまま次の目的地に向かってください。
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夏シーズンイン、のはずが・・・

2009年10月28日 | Weblog
雹が降ってます。
今週から業界的には夏シーズンが始まり、有名なハイキングコースには各山小屋に管理スタッフが配属され忙しい夏が始まりました。
ところがさむーーい南極からの南風が入り込み山はまた白く雪化粧、さらには車のボンネットを叩く雹が降ってきました。

ミルフォードトラックなどはまだまだ雪崩の危険性がいつ高くなるか分からないので最新情報をDOCで入手してから山に入ってください。

実はあまりにも軽装で山に入り行方不明になった登山者がいたのですが、地元警察が「その装備では低体温症でしんでいるだろう」とあっさり捜索をやめた事例がつい最近あったんです。救助隊が呆れるような事態を起こさないためにも正確な情報を仕入れて自分を過信せずに山を楽しんでください。
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進化の証

2009年10月15日 | Weblog
今日はKiwiの子供を捕まえて無線発信機を取り替える作業に行ってきました。
さて、KiwiはNZを代表する飛ばない鳥の一つですがめったなことではその体温を自分の手に感じることは出来ません。
発信機の音を頼りに森の中を彷徨います。訓練された犬も一緒に歩いて手伝ってもらいます。ビーコンよりも大掛かりな機材ですが原理は同じ。音の強い方角へ進んで行きます。ところが僕らが通り過ぎようとしたところに犬のMataが立ちどまり、ちょうど僕の足のすぐ下に興味を示します。そこには直径30センチくらいの横穴がコケの中に開いていて覗くと・・・・居た居た。
ところが今日の目的は子供のKiwi。手前にはお父さんKiwiが卵を温めているので驚かせて卵を割らないようにかなり緊張した捕獲作業となりました。

無事に子供だけ取り上げて体重を量り、くちばしの長さを計ってから古くなった発信機を取り替えたり、きつくなったバンドを取り替えたりします。
取替え作業の間抱いているのが僕の仕事。あったかいKiwiの体温を感じていました。彼らが安心するように顔に服をかぶせて暗くしてあげます。でもくちばしの先は外に出してあげます。なぜならKiwiの鼻はくちばしの先端にあるからです。

そして作業が終了したあとJaneが彼らの翼を見せてくれました。
さすがにこれでは大きな体を空に上げるのは無理でしょう。でも確かに手羽の形をした骨がありました。
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Winter Check 終了

2009年10月07日 | Weblog
50000ヘクタールに敷かれたストウト(イタチの仲間)の罠の冬のチェックが終了しました。冬、といってももう春。天気が安定せず雪が良く降ったので後ろにずれ込み続けた結果です。
最後は快晴、森林限界上は残雪が残っていましたが深さはくるぶし程度、ザクザク春の音を聞きながら歩いてきました。

この冬のチェックではストウトよりもラット(ネズミですね)が目立ちました。
去年の夏にたくさんブナの花が咲いて秋にたくさんの実がついたことでラットの餌が豊富で増加したと思われます。危惧されるのはラットが増えるとストウトの餌が増えるのでこの後にストウトの大繁殖が起こると思われることです。

さて、次のチェックが気になるところです。
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雪のメリット

2009年09月05日 | Weblog
キーウィの足跡です。
山小屋で一泊して帰ってきましたが活動時間の8割は雪の上を歩いていたかな。
倒木に道は塞がれるし、雪で重くなった枝がトラックにかぶさるしでなかなか前に進めません。
さすがに足が疲れています。
朝一に雪解け水の流れる川を膝までつかりながらジンジンつま先が泣き出した頃に渡り終わって稜線に取り付きます。
これがまた急斜面で当然ながら標高を上げれば雪の量は増えるわけでどんどんしんどくなってきます。

かなりへたって来たときにKiwiの足跡発見。エネルギー補充してくれました。でもストウトの足跡も目に付きます。Kiwi達が安心して歩ける森に少しずつでも近づけたいものです。
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ネズミ男、延期

2009年09月03日 | Weblog
別にわざわざ投稿する必要ないんですが、本人が病気で延期になってしまいました。かなり期待していて、宿泊の予定を変更してもらって日帰りで山から帰ってきたのですが会場は静かで進行役のニッキーがぽつんと立っていて「ごめんね、今晩のトークはなくなっちゃった」と謝られ、へぇ?
残念ですが順延なので後日に期待します。
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