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「ブラックボックス」感想

2017年05月20日 13時33分06秒 | 乱読本感想
ブラックボックス
篠田節子 朝日新聞出版
2016年9月7日

★5
2017年05月20日 13:29
これこれ、これが私の好きな“篠田節子”
農業の現状、その中で模索される最先端ハイテク農業。
サラダ工場の様子、人間関係。
そして、脅かされる食の安全が淡々とクールに語られる。
綿密な取材がされているのだろう、専門的な話が多いが、分かりやすい。
興味で、それから、それからと読んでいて、ふと気がつくと「わぁ~、恐い」
真綿で首を絞められるように、食が安全ではないという恐怖に捕らえられていた。
篠田節子の真骨頂。
「夏の災厄」を思い出した。
会社や地域のなかで正義を唱え不正を正すことの難しさが描かれる。
“巨大な敵”と戦う3人の男女、それぞれに社会経験を積み、挫折も味わったアラフォーたちの葛藤。
敗れ、敗れ、敗れ、この戦いはそれで終わりか。
小説的にはそれじゃいけないだろ!
小説的には「へぇ~、そういう終結か」で終わるが、現実はどうなのか?
篠田小説の恐さは現実に続くこと、現実の結末は用意されていない。
現実では自分たちが戦うしかない、のに・・・


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