ぼくのほんだな

フワフワしたふわふわ天使が本を中心にスキな話題だけを勝手気ままにお届けします。

ぼくのほんだな221・・『ナッティ・ドリームランド』とへんてこりんな曲 「Uh! Oh! Part 2」

2017年09月06日 | 漫画・イラストレーション・アニメーション
「♪アッア アッア アッオー アッオー アッオー アッオー ・・・・」 (ん? なにか悪いものでも食べた?)  「♪アッオー アッオー アッオー ・・・」  (止まらないですね)   どお!僕の美声、聴いてくれた?これはれっきとした音楽なんだけど。 分かったかなあ? (分からない)  
実はこれ、僕の叔父さんが酔っぱらうといつもこの曲を歌う、とゆ~か、叫ぶとゆ~か。僕もいつも酔っぱらっているようなものだから僕が登場するときにカッコよく歌おうかなとおもって真似してみたの。でもすぐにせき込んじゃうんだ。聴き慣れない曲なので歌い方のポイントを叔父さんに訊いてみたんだ。
で、その答えが、「しっかり酔っぱらって歌うこと。」 「♪おらは酔っ払っただ~♪ みたいにね。」 だって。 こんな答えってある? 答えになってないよね。 (なってるかも)

そもそも、なんて曲名なのってことだよね。 先ずそこからあらためて叔父さんに訊いてみた。酔っ払いのごとく叔父さんは流れるように話してくれた。 以下はその時の真相に迫ったインタビューの全文です。 ( ★はボク ☆は 叔父さん)

★ 叔父さん、よろしくお願いします。
まず♪アッア アッア アッオー ってなんてぇ曲名ですか?

☆ 曲名は "Uh! Oh! Part1・ 2"。 創ったのは The Nutty Squirrels サッシャ・バーランドとドン・エリオットの二人組です。 テープを高速回転させたり、回転を変化させたりして、まるで動物が歌っているように聞こえちゃう斬新な手法で世界を驚かせました。

★ この曲はなにで知ったんですか?

☆ むかし昔そのむかし、と言ってもついこのあいだの1964年に NET(後のテレビ朝日)系列で土曜日の夕方6時15分から45分までの時間帯で「ナッティ・ドリームランド」(原題 The Nutty Squirrels Present)という外国漫画をメインにした番組があったんです、 その番組のオープニングに流されたアニメのバック音楽がこれ。2人(?)のリスがウイリアム・テルの林檎よろしく掛け合う短いアニメなんだけど、このアニメとバックに流れる♪アッアッアッオ アオーの曲がまさしくドンピシャで、その奇天烈さは一度聴けばだれの目と耳にも焼きついてしまいます。 このとおり叔父さんも焼きつけられたそのひとりです。 このアニメは本編の内容とはまったく関係ないんだけれど、あまりにも個性的な2人(?)のリスの印象がそれはそれは、強烈で、強烈で! どんなのかチョッとだけ見てみてみ~。
               *当時テレビはまだ白黒だった。

         

         

         

         

オープニングアニメ (この映像のバックに"Uh! Oh! Part 2"が流れた。)

★『ナッティ・ドリームランド』ってどんな番組でしたか?

☆:メインはヨーロッパの短編アニメです。当時のテレビはアメリカ・アニメが全盛でした。「猫のフィリックス」や「ベティー・ブープ」  それに恐るべき荒っぽさが魅力の「ポパイ」や 「ヘッケルとジャッケル」、等々たくさんありましたが、叔父さんのお気に入りは「トムの冒険」 (♪ぼ~くは英雄トム なんでもできる 魔法のちからをもっているぞ・・♪) や、おじぎをしまくる中国風日本ネズミのハシモトさんの話がちょっと不思議で面白かったね。
これらアメリカ勢の中にあって『ナッティ・ドリームランド』はとても新鮮な感じがしました。子供向けの漫画番組と言ってしまえばそうなんだけど、なかなかどうして、ごちゃ混ぜなんだけど、とても優れた作品も混じっていたりもしたとおもいます。 すでにチェコのアニメーションでヴァーツラフ・ベドジフの「おじいさんは40人」やジャン・エッフェルの「天地創造」、それに旧ユーゴスラビアのドゥシャン・ヴコティチの代表作「銀行ギャング」 等もやっていましたからね。

         
「おじいさんは40人」ヴァーツラフ・ベドジフ 1962年 8分

         
「天地創造」 ジャン・エッフェル(の~んびり)

         
「銀行ギャング」 ドゥシャン・ヴコティチ 1959年

ヴァーツラフ・ベドジフやドゥシャン・ヴコティチの作品、そのほか意欲的で実験的な作品を子供向け番組でよくやっていたもんだと今になって驚いちゃいますよ。 でも子供向け番組にこそ既存の殻をやぶるような作品が必要だし、子供たちはキッとそれを感じ取る力があると思うんですよ。 ただ、テレビ局側は作品の調達が大変でそれどころではなかったんじゃないですかね。

あの60年代がもっていたおおらかさ (大ざっぱ?)や教訓的でない図太さがとても懐かしいですね。もういちど「ナッティ・ドリームランド」を観てみたいなあ~。

★ あ、そうですか。 では、ちょうど時間となりましたぁ。 叔父さん、 どってことないお話を長々とありがとうございました!

☆ イイェい!

これでぼくの『♪アッア アッア アッオーの真相に迫る!』独占インタビューは終ります。
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