海鳴記

歴史一般

島津77万石とは(17)

2009-11-14 11:25:24 | 歴史
 各地で地ビールなどを出せるようになってから現在までのことは知らないが、十数年前の古本屋時代、鹿児島の「酒」の醸造元を調べたことがある。すると、奄美諸島も含めて、「日本酒」を生産しているところは一軒もなかった。一軒も、である。驚くべきことではないだろうか。
 私の友人はこれを称して「焼酎文化圏」と言ったが、まさに「焼酎専制王国」なのである。それもほぼ「カライモ焼酎」だろう。

 なるほど、九州地方全体が焼酎文化圏の枠内に入るのだろうが、鹿児島と言葉や料理の味付けも近いお隣の宮崎県はともかく、その西隣の熊本県に入ると焼酎と日本酒の混合という感じになり、焼酎も米焼酎が多い(注)。また長崎市や博多などの飲食店は、日本酒のほうが優勢だと聞いたことがある。
 さらに、九州地方の焼酎といっても、その原料は、米、麦、蕎麦とさまざまで、奄美諸島などは、黒糖で有名だ。また九州各地でも、たとえば宮崎の一部では蕎麦焼酎、鹿児島県境の熊本県人吉市などはほぼ米焼酎が主流だし、現在、全国展開をしている大分県は麦焼酎というように、おそらく、昔からその地域で収穫の多い穀物やイモが原料なのであろう。
 そもそもこのように焼酎の原料が違うということは、その匂い(香り)や味わいがかなり異なっているということだ。ということは、それらの「つまみ」もかなり異なってくるということである。
 ただ私は、麦焼酎や蕎麦焼酎を日常的に飲まなかったので、それに合う「つまみ」を知らない。しかしながら、少なくとも、「日本酒」と「カライモ焼酎」の「つまみ」の違いは実感している。

 どうも日本酒にさつま揚げ(つけ揚げ)は合わないし、イモ焼酎に塩辛はいただけない。

(注)・・・現在の宮崎県の一部は、薩摩藩領だったことも含め、また「地勢学」的にも地続きという感じがするが、熊本県は、言葉も含めて鹿児島とはかなり違っている。というより、鹿児島市から熊本市に入るのに高速道路で2時間もかかるのだから、私には全く違った地方に行ったような気がしたものである。それに、八代から熊本までほぼ平野部だし、肥後熊本藩54万石(玄米高だと思う)というのも、掛け値なしに頷けた。
ジャンル:
鹿児島県
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